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125.ジェノケル王国

第8章完結まで連続投稿します!

追放ざまぁが読めるのは10.11話と20〜30話です!


 潮風が心地よく頬を撫で、青空の下で穏やかな海原が果てしなく広がる

――そんな空の旅を楽しみながら、ウェルパーティーは目的地であるジェノケル王国にたどり着いた。


「ウェルさんの魔法、本当に感服致しました。私ももっと精進します!」


 海の精霊ビスマルクを使役する【カイデナ】は、先ほどの戦闘で見せたウェルの魔法に終始興奮していた。


 危険度Sランクの魔物レッサーレッドドラゴンを一撃で倒したのだから、誰でも夢中になるのも無理はない。


 カイデナはジョーディさん同様、魔導霊気の仕組みについて話し続けていたが、まだ話し足りない様子だった。


 少しとはいえ魔導霊気を使うと身体に疲労が溜まるため、俺は仮眠を取ることにした。せっかくの空の旅の時間を半分も楽しめないのは残念だ。


 次からは後先考えずに魔導霊気を使うのはやめよう――そう心に決めた。


 あぁ…もっと美味しい料理を楽しみたかったな。


 それに、美少女たちのドレス姿ももっと眺めたかった。


「久しぶりのドレスともお別れですわね」

「いつもの服がいいアル!」

「拙者も同感でござるな」


 美少女たちはドレスから普段の服装へと戻る。ふむ、ドレスも素晴らしいが、やはり普段着も魅力的だ。次の機会でまた堪能しよう。


「じゃあアタシは歩くの疲れるから戻るね~。ばいび〜!」


 そう言うとレナは空中に溶けるように姿を消した。


「マイペースな精霊でござるな」


 そういえば、サヤとレナはあまり関わったことがなかった。レナはいつもこんな感じだ。今度じっくり話をさせてみよう。気が合うかどうかはわからないが…。


「リーズ。ちょっといいか?」


 ジョーディさんがリーズを呼び出した。


「この先は危険だ。ウェルくんがいるとはいえ、私は…」


 本来はウェルに護衛として冒険者のフリをしてほしかったのだ。ギルドバトルの時もピンチだったし、心配は当然である。


しかし――。


「ありがとうですわお兄様。ですが私はウェルに協力したいのです。そしてナハトを倒さないと、わたくしたちは一生日陰者ですわ!」


 自分を殺そうとしたナハト。それだけではない。これからもナハトは多くの人々を殺すだろう。リーズはそれを放っておくことができないのだ。


「わ、わかった…」


 リーズの正義感に押され、ジョーディさんは承諾する。


「…死なないでおくれよ…リーズ…」


 そう言って、ジョーディさんは国を後にした。


 そのとき、すれ違うように紳士的な老人が近づいてきた。


「ようこそ。ジェノケル王国へ。私は大臣の【キア】と申します」


 港に降り立つと、大臣キアが迎え入れてくれた。


「よろしくお願いします。代表のウェル・ベルクです」


 代表として挨拶を済ませる。


「よろしくお願いしますウェル殿。では皆様、参りましょうか」


 キアの案内で、俺たちは馬車に乗り込み、ジェノケル城へ向かった。


 城の大広間に着くと、ジェノケル王との謁見が始まる。


「かしこまらずとも良いぞ! 良くぞ来てくれた!」


 俺たちが膝をつき顔を下げると、王は穏やかにそう告げた。


「私がこの国の王の【ゴアルダ】だ。ヴィヴィアンとは古いつきあいでな」


 ブルガンリルム王国のヴィヴィアン王とは昔からの盟友である。だからこそ、手続きがこれほどスムーズに通ったのだろう。


「砂漠の国【ナーシサス王国】には既に我が国の冒険者を派遣している。そのため、Sランクのクエストを受けられる冒険者が不足しておるのだ」


 闇ギルド【ナハト】の手がかりがあるとされる場所は二つ。


 一つはジェノケル王国の【死の大森林】にある四つの神殿。


 もう一つは砂漠の国【ナーシサス王国】だ。


「疑問に思ったのですが、死の大森林がジェノケル王国にあるなら、なぜ自国の冒険者を派遣せず、別国の調査に送ったのでしょうか?」


 効率的に考えれば、ジェノケル国内で調査したほうが無駄がないはずだ。


「良い質問だ。実は前々からナーシサス王国に闇ギルドが潜んでいるのではないかと疑っており、ブルガンリルム王国と共同で調査を行っておるのだ」


 なるほど、神殿が怪しいとの情報は後から入ってきたのか。その時点でジェノケル王国の冒険者は既にナーシサス王国に出向していたのだろう。だから俺たちが協力に赴いたというわけだ。


「わかりました。誠心誠意対応させていただきます!」


 ウェルパーティーはクエストへの参加を承諾した。


「協力感謝する。では、我が国からも死の大森林の案内役として冒険者を紹介しよう。入って参れ」


 すると一人の冒険者がやってきた。


 ズシン


 ズシン


 ズシン


「アーーーーーーーーイム!!!!!! ヒーーーーローーーーーーーーー!!!!!!」


 何この人!?


「HAHAHA! 私の名前は【ミスター・M】!!! 悪を根絶やしにするヒーーーーローーーーーーーーーだ!!!!」


 スーパーマンのようなマスクで顔上半分を覆い、筋骨隆々の大男が現れた。キャラが濃すぎる。名前もミスター・Mだと!?


「………」


 女性陣はドン引きしている。


「B級冒険者の【ミスター・M】。近いうちにA級冒険者になるから、実力は確かだ」


 国王推薦なら信頼できるだろう。


「HAHAHA! よろしく頼む同士たち!」


「こ、こちらこそ!」


 握手を求められ、俺は手を握った。大きすぎる手で腕が隠れるほどだ。


「では、行くとしよう! 正義のために!!!」


 こうして、キャラ濃すぎるミスター・Mの案内で、俺たちは死の大森林にある四つの神殿へと、向かうことになった。


 色んな意味で大丈夫だろうか、この人…。


 こうして死の大森林に到着した。

 ここで待ち受けるものとは――?

「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


と思ったら


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