第130話:星脈の導き - 砂嵐の咆哮
朝陽が海を金色に染め、神殿の貝殻壁が虹色に輝く。波の音が静かに響き、空には不穏な雲が渦を巻く。タクミ一行は「深脈の鍵」を手に休息を終え、次の戦いへ向かう準備を整える。神殿の中央に立つタクミは、鍵の表面に刻まれた古代の紋様が微かに脈打つのを風神の眼で捉える。
「この鍵が次を示す。貴族の企みがどこまで広がってるか、見極める時だ」とタクミが呟く。
バルドが双剣を肩に担ぎ、風になびくマントを翻して言う。「風の民の守護者が導くなら、見極めるのは今だ。テラノスを呼ぶぜ。」
リアがエーテル・ノヴァを手に持ったまま、「ねえ、タクミ!また鍵が教えてくれるの?あれ何度見てもワクワクするね!」と目を輝かせる。
セリカが風影の爪を弄びながら、「貴族がこの力を狙ってるなら、叩き潰す理由が増えるだけだよ」と冷たく笑う。
ジンが竪琴を手に持ったまま弦を軽く弾き、「星の旋律が聞こえる気がする…古代の意志が俺達を待ってるよ」と穏やかに言う。
タクミが仲間を見回し、「準備はいいな?」と確認。皆が頷く中、彼は深脈の鍵を高く掲げる。バルドが低く唸り、地面に召喚陣を描く。砂塵が渦を巻き、全高12メートルの岩石巨人、テラノスが現れる。黒い岩で覆われたその体は朝陽に映え、両腕のハンマーが大地を震わせる。赤く輝く目がタクミを捉え、咆哮が神殿全体に響き渡る。
タクミが鍵をテラノスの額に近づけると、鍵が青白く輝き、空が一瞬暗転。轟音とともに星々が現れ、夜空に星座が浮かぶ。星の光が流星となり、砂漠の彼方を指し示す。ガイストが即座に解析を開始。「星脈反応確認。座標検出:サンドリア大陸南東、砂漠の交易都市。魔脈ライン増幅中、深脈の鍵と一致。高温環境適応モード起動、進路設定推奨。」
バルドが拳を握り、「テラノスが示した道だ。行くしかねえな」と呟く。
タクミが「座標が示した場所へ向かう。情報と物資を補充したら、鍵を追うぞ!」と号令。マグナ・ストライダーのブースターが轟き、推力2万3000ニュートンで砂塵を巻き上げ、一行はサンドリア大陸へ突き進む。
一行は陸路でサンドリア大陸を目指す。マグナの装甲が砂塵を弾き、熱風が仲間たちの髪を揺らす。リアがトーラスの召喚を試そうと詠唱を口ずさむが、「雷神の槍が砂嵐で暴れちゃうかな…やめとこ!」と笑う。
セリカがエアリス・ガーディアンを呼び出し、半透明な風の精霊が一行の周囲を旋風で囲む。「砂が目に入らないようにね。少しは楽になるよ」と言う。
ジンがアクエリアを召喚し、水流の人魚が水の鞭で砂を払う。「これで少しは涼しくなるよ」と竪琴を奏でる。アクエリアの旋律が一行の疲れを癒し、進む力を与える。
タクミがマグナの操縦桿を握りながら、「ガイスト、魔脈の状況は?」と問う。
「魔脈波動、複数検出。サンドリア大陸南東で増幅中。敵性反応予測:魔獣および魔導士の集結。機体状況:推力2万3000ニュートン、装甲応力75%、トルク450N・m。戦闘準備推奨」とガイストが応答。
バルドが双剣を手に、「交易都市なら賑わってるはずだが、今はどうだろうな?敵が待ち構えてるなら、ぶち抜くだけだ」と言う。
暗い謁見の間に貴族長ドルザードが玉座に座り、冷酷な目で騎士団長ガルザークを見下ろす。背後の次元獣制御装置が赤い光を放ち、低い唸りを上げる。
「異邦人が星脈を目覚めさせただと?深脈の鍵が次の座標を示せば、我が鉄都の支配が揺らぐ」とドルザードが低い声で言う。
ガルザークが片膝をつき、甲冑を鳴らして応じる。「貴族長の命に従い、次元獣と魔獣騎士団を総動員します。奴らを砂漠で葬りましょう。」
ドルザードが薄く笑い、「影の使者も動かした。次元獣『サンド・タイラント』を解き放ち、異邦人達を砂に沈めろ。クロノスの意志を果たすまで、失敗は許さん」と命じる。
ガルザークが立ち上がり、「鉄の騎士団の名にかけて、タクミを葬ります」と剣を握り、謁見の間を去る。
熱風が砂を巻き上げ、視界が黄色く染まる。一行が星脈の座標近くに到達すると、遠くで地響きが轟き、砂嵐が黒い津波のように迫る。空には星脈の光が微かに残り、次の鍵への道を示す。交易都市ダストホロウのシルエットが砂塵の向こうに揺らめく。
タクミが「ガイスト、状況確認!」と叫ぶ。
「パルス・ディテクター反応。半径500メートル内に魔獣20体、貴族の魔導士10名、次元獣1体を確認。魔獣は全方位から接近、魔導士と次元獣は砂漠奥、距離200メートル。魔脈出力急上昇中。マグナ状況:推力2万3000ニュートン、装甲応力80%。突入推奨」とガイストが応答。
タクミが操縦桿を握り、「星の導きを貫く!突っ込むぞ!」と叫び、マグナが砂嵐へ突進する。
砂嵐の中、巨大な影が現れる。次元獣「サンド・タイラント」――全長30メートルの機械サソリが砂を切り裂き、尾から紫の魔脈ビームを放つ。魔獣の砂狼群が咆哮し、騎士団の魔導士が砂嵐を操って攻撃を仕掛ける。
マグナがビームを喰らい、装甲が火花を散らす。「装甲損傷25%、炉温度急上昇!推力低下15%!」とガイストが警告。
タクミが「一気に決める!ドリルアーム全開!」と操縦桿を押し込む。マグナのドリルが唸り、サンド・タイラントの尾に突き刺さる。金属が砕け散り、砂嵐に火花が舞う。
バルドが「地の守護者よ、絆の大地で我が元へ!テラノス!」と詠唱。テラノスが召喚され、巨大なハンマー腕で砂狼群を押し潰す。「これが風の民の力だ!」と叫ぶ。
リアが「雷の守護者よ、絆の雷鳴で我が元へ!トーラス!」と詠唱。全高10メートルの雷巨人トーラスが地面に雷を落としつつ現れ、雷神の槍で魔導士を貫く。「サンダー・ウェーブ!」と雷を放ち、結界を粉砕。
セリカが「風の守護者よ、絆の疾風で我が元へ!エアリス・ガーディアン!」と詠唱。風の精霊が旋風を巻き起こし、魔獣を切り裂く。「影と風で仕留めるよ!」と奇襲で魔導士を倒す。
ジンが「水の守護者よ、絆の波濤で我が元へ!アクエリア!」と詠唱。水流の人魚が水の鞭で砂狼を縛り、「アクア・テンペスト!」で砂を固めて動きを封じる。
ガイストが「敵残存8体、魔導士4名、次元獣1体!魔脈波動収束中、距離10メートル!」と報告。
タクミが「星の導きを信じろ!フル推力だ!」とブースターを全開。マグナが砂を突き抜け、魔振剣をサンド・タイラントの頭部に叩き込む。爆発が砂嵐を吹き飛ばし、次元獣が砂に沈む。残敵が撤退する中、嵐が晴れる。
砂の下から巨大な石門が姿を現す。魔脈の紋様が光り、星脈の振動が共鳴する。タクミが風神の眼で解析。「次の鍵はここだ。貴族の企みが魔脈を汚してる」と呟く。
ジンが竪琴を鳴らし、「星の詩が聞こえる…古代の意志が俺達を呼んでる」と目を潤ませる。
バルドがテラノスを呼び戻し、「風の民の誇りだ。こいつを守るぜ」と拳を握る。
リアが「すごいね…私達、こんなすごいものに繋がってるんだ」と呟く。
セリカが「貴族がこれを壊そうとしてるなら、絶対に許さないよ」と鋭く言う。
夜、一行は遺跡の近くのダストホロウの宿屋にいた。ジンの竪琴が穏やかな旋律を奏で、星空に星脈が輝く。タクミが仲間を見回し、「今日はもう遅い。夜は魔獣の数も増えて危険だ。遺跡での鍵探しは明日にしよう。次の鍵を手にしたら、鉄都へ向かう。貴族の野望を星ごと叩き潰すぞ」と決意を新たにする。




