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第122話「塔を貫く絆 - 頂上決戦」

鉄都ガルザードの城の塔。夜明け前の薄暗い空の下、塔の基部では土煙と火花が舞い散り、次元の歪み増幅装置の「ゴオオ…」という低音が空気を震わせる。マグナ・ストライダーのドリルアームが抉った石壁の傷跡が残り、影の使者の黒い魔術弾が地面に焦げたクレーターを刻む。タクミ一行は息つく間もなく、次の攻勢に備える。


セリカは風影の爪を石壁に突き刺し、獣人の跳躍力で塔を駆け登る。キィン、キィンと爪が石を削る鋭い音が響き、冷たい風が彼女の髪を激しく揺らす。高さ50mの塔を半分以上登り、残り20m。頂部では、直径5mの魔脈結晶が赤と青の紋様を脈動させ、熱を帯びたエネルギーが空気を歪ませる。黒ずくめの影の使者5人が結晶を守り、セリカの接近に気づく。

タクミの声が魔脈通信機から届く。

「セリカ、ガイストの解析だと結晶と地下接続部の同時攻撃が最適だ。急いでくれ!」

「了解。結晶は私が仕留めるよ!」

セリカが爪を握り直し、一気に跳躍。影の使者1人が黒い魔術弾を放つが、彼女は空中で身を捻り、弾をかわす。着地と同時に爪を振り抜き、「邪魔だ!」と叫ぶ。鋭い一撃が敵の胸を切り裂き、鮮血が石に飛び散る。残り4人が一斉に動き出し、魔術の波動が空気を軋ませる。


塔の基部では、タクミがマグナのコックピットでスロットルを握り直す。右肩と左腕の装甲が損傷し、汗が額を伝う。マグナ・ヴェストの胸に嵌ったガイスト・フローターが微かに振動し、淡い青白い光を放つ。

「ガイスト、敵の次の動きは?」

「魔脈探知機感度120%で解析中。北東60度から魔術弾3発、初速140m/s予測。不規則波形の可能性25%。結晶のエネルギー増幅で敵の攻撃速度、10%上昇。」

「また不規則か…風神の眼で補え!」

タクミが風神の眼を起動し、視界に魔脈の流れが浮かぶ。弾の軌道が微かに見え、「左旋回15度、0.7秒後!」と自ら判断。マグナを左に傾けるが、ガイストが急に警告を更新。

「訂正!初速160m/sに増速!後退5m追加!」

間に合わず、1発が右脚部に直撃。衝撃で機体が揺れ、コックピットに赤い警告灯が点滅。

「右脚装甲、12%損傷。トルク1万6500N・mに低下。」

「くそっ、敵の魔術が速すぎる!結晶の影響か?」

「可能性85%。結晶の波形が魔脈干渉を増幅。予測精度、15%低下中。適応解析を急ぐ。」


タクミが通信で叫ぶ。

「リア、バルド、援護頼む!」

リアがエーテル・ノヴァを掲げ、「サンダー・ウェーブ!」と叫ぶ。雷撃が塔の側面を走り、回路が火花を散らす。電流が魔脈ケーブルに流れ込み、紫の火花が爆ぜる。

「装置出力、3万1700ニュートンに低下。結晶波形乱れ、0.3秒。」

バルドが「テラノス・ストーム!」と双剣を振り下ろす。岩石巨人の力が基部を震わせ、塔がさらに傾く。石塵が舞い、魔脈ケーブルが軋む。

「基部安定度、18%低下。魔脈ケーブルに負荷増。」


影の使者が反撃に転じる。3人が黒い槍を構え、マグナに突進。ガイストが解析する。

「槍の接近速度、秒速18m。左45度、右30度、前方0度から同時攻撃。回避推奨、右旋回20度+後退5m。」

タクミがマグナを操作するが、1人が槍を不規則に振り回し、「予測外軌道!右腕に衝突、0.2秒後!」とガイストが警告。槍が右腕を掠め、火花が散る。

「右腕装甲、9%損傷。ガンランチャー出力3%低下。」

そこへカザンが飛び込み、「熔火の一撃!」と熔雷槌を叩きつける。炎が槍を焼き尽くし、敵が後退。

「敵戦意、18%低下。」

「ナイス、カザン!」とタクミが笑う。


ジンが「アクア・シンフォニー」を奏で、水流の音が仲間を加速させる。

「士気、22%向上。」

リアが「フレア・テンペスト!」と炎を放ち、塔の側面を焦がす。

「装置温度、10%上昇。結晶波形乱れ、0.4秒延長。」

バルドが「ストームサンダー・スラッシュ!」で雷を纏った双剣を振り、影の使者2人を一掃。

「敵戦力、25%減少。」


塔の頂部では、セリカが影の使者4人と対峙。1人が黒い魔術で地面を隆起させ、足場を崩そうとする。セリカが跳躍し、「風影の爪で終わりだ!」と高速連撃を繰り出す。爪が敵の肩を切り裂き、悲鳴が夜空に響く。だが、別の使者が魔術弾を不規則に連射。ガイストの通信が届く。

「セリカ、魔術弾の初速150m/s、予測不能軌道20%。右回避推奨!」

セリカが右に跳ぶが、1発が左腕をかすめ、ローブが裂ける。

「くっ…タクミ、結晶が近いと魔術が読めないよ!」

「了解、援護急ぐ!」

残り2人が結晶を守るように立ち塞がるが、セリカが爪を振り回し、「どけ!」と突進。1人を蹴散らし、もう1人の魔術師を爪で弾き飛ばす。結晶に近づき、熱気が顔を焼く。

「これが次元の元凶…!」


地下への階段を降りた影脈会。暗い通路に魔脈ケーブルの紫光が漏れ、湿った空気が顔を叩く。ガレンが剣を構え、「敵が潜んでる。気をつけろ」と小声で指示。ザインが短剣を手に影に潜み、ミラが「ヒール・ルミナス」の準備を始める。突然、影の使者6人が現れ、槍と魔術で襲いかかる。

カイルとダインが槍で連携し、1人を突き倒す。ガレンが剣で魔術弾を弾き、「接続部を探せ!」と叫ぶ。ザインが短剣に毒を塗り、敵の背後から急襲。1人が倒れ、ミラが「ヒール・ルミナス」でカイルの傷を癒す。

「敵戦力、33%減少」とガレンが冷静に判断。通路の奥で魔脈ケーブルが巨大な結晶炉に繋がる。紫の光が脈打ち、「ゴオオ…」と異音が響く。

「これが地下の源か…!」


塔の基部でタクミが「ガイスト、干渉弾の準備は?」と聞く。

「結晶波形解析、90%完了。干渉弾で出力低下の可能性85%。発射準備完了。」

「セリカ、結晶に近づいたら合図しろ!」

セリカが結晶に爪を突き刺す準備を整え、「タクミ、今だ!」と叫ぶ。タクミがガンランチャーを構え、「波形に合わせろ…ガイスト、タイミングは?」

「波形ピーク、0.5秒後。発射準備完了。」

だが、影の使者が最後の魔術を放ち、不規則な黒い波動がマグナに迫る。

「予測不能!回避不能!」

タクミが「くそっ!」と叫び、マグナを左に傾けるが、波動が機体を直撃。衝撃でコックピットが揺れ、「全身装甲、20%損傷。トルク1万5000N・mに低下。」


地下の異音が強まり、「魔脈歪み、増幅中。次なる脅威の可能性70%」とガイストが警告。タクミが仲間を見回し、鋭く叫ぶ。

「セリカ、頼む!全員、持ちこたえろ!」

塔が震え、戦いは頂上決戦のクライマックスへと突入していた。



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