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第118話「熔岩の試練と星の鼓動」

焔嵐大陸火口の縁で、タクミ一行が熔岩湖を見下ろす。熱風が髪を揺らし、熔岩の赤い光が顔を照らす。石碑の紋様が一瞬強く光り、「ゴゴゴ…」と低い唸りが響く。タクミがガイストに目を向け、鋭く言う。

「ガイスト、準備しろ。鍵がここにあるなら、絶対に手に入れるぜ。」

ガイストが肩の周りを漂い、青白く光る。

「魔脈濃度18%増、石碑から異常波動を確認。鍵の位置は熔岩湖中央、推定距離80m。熱温度900℃超、マグナの耐熱限界に接近。」

セリカが風影の爪を手に、荷車から飛び降りる。

「中央か…この熱じゃ近づけないよ。何か策を考えないと。」

リアがエーテル・ノヴァを握り、額の汗を拭う。

「暑すぎるよ!どうやって渡るの!?」


カザンが熔雷槌を振り上げ、イグニスの炎を纏う。

「熔鉄団の俺に任せな!イグニスで熔岩をぶち抜いてやるぜ!」

槌を振り下ろすと、赤い炎が熔岩湖に飛び込むが、熔岩がドロリと跳ね返り、炎を飲み込む。カザンが舌打ちする。

「ちっ、熱が強すぎる。イグニスでも抑えきれねえ!」

バルドが双剣を構え、冷静に言う。

「熱だけじゃねえ。熔岩が不安定だ。足場がなけりゃ丸焦げだ。」


する。」

タクミがコックピットに乗り込み、ガイストが漂う肩に目を向ける。

「マグナの耐熱性なら何とかならねえか?策をくれ。」

「マグナ耐熱限界1000℃、稼働可能。ただし、荷車の重量がリスク。切り離し、風切りブレードで推進力補助を提案。召喚精霊の力を併用すれば成功確率72%。」

タクミが荷車を見やり、頷く。

「よし、荷車はここに置く。マグナで熔岩を渡るぜ。みんな、精霊の準備だ!」


セシルがエアリス・ガーディアンを召喚し、風が熱気を押し退ける。

「私が風で熱を抑えるよ!」

ジンが竪琴を奏で、アクエリアの水で熔岩が蒸気を上げる。

「水で冷やして道を作る!」

タクミが風切りブレードを起動し、荷車を切り離す。マグナが軽やかに動き出し、仲間たちが精霊を纏って周りに立つ。

「行くぜ!」

マグナが熔岩湖に飛び込み、風切りブレードが熱波を切り裂く。エアリス・ガーディアンの風とアクエリアの水が一瞬の足場を作り、マグナが熔岩の上を滑り、石碑へと迫る。


石碑まであと20mの瞬間、火口の縁から馬の嘶きと蹄の音が轟く。黒いローブを纏った貴族斥候隊が現れ、10名の弓兵が魔脈弓を一斉に構える。弓弦が軋み、赤黒い魔脈エネルギーが矢先に渦巻く。斥候隊の後ろから2体の魔獣――熔岩に濡れた鱗を持つ四足の獣が唸り、牙を剥いて飛び出す。熱風が火口を切り裂き、矢がマグナの装甲にガツンと当たる。火花が散り、熔嵐合金が軋む音が響く。タクミがコックピットから振り返り、目を鋭くする。

「貴族か!ガイスト、敵の数を解析しろ!」

ガイストが肩の周りを漂い、青白く光りながら応じる。

「斥候隊10名、魔脈弓装備。魔獣2体を確認。攻撃力中規模、即時対応を推奨。」


セリカが風影の爪を抜き、熔岩の熱波に髪をなびかせながら叫ぶ。

「貴族がこんなタイミングで…鍵を狙ってるんだ!」

彼女が爪を振り抜くと、風の刃が矢を切り裂き、熔岩に蒸気を上げる。だが、斥候隊の弓兵が素早く散開し、馬上で次弾を装填。魔獣が熔岩湖の縁を跳ね、マグナへと突進する。鋭い爪が装甲をガリガリと削り、低い咆哮が火口に反響する。タクミがジョイスティックを握り締め、歯を食いしばる。

「くそっ、マグナが持たねえ!迎え撃て!」


バルドが双剣を手に、テラノスを召喚。

「テラノス・ストーム!」

双剣が地面を叩き、熔岩湖から岩が噴き出し、嵐となって斥候隊を襲う。馬が嘶き、弓兵2名が岩に叩き落とされる。だが、魔獣が岩を跳ね除け、バルドに飛びかかる。鋭い爪が双剣に火花を散らし、バルドが後退しながら舌打ちする。

「しぶといな…!」


タクミがマグナのコンソールを叩き、魔脈ガンランチャーを起動。

「牽制だ!食らえ!」

マグナの右肩から砲口が展開し、青白い魔脈エネルギーが凝縮。ドゥンッと重低音が響き、熔岩湖を越えて斥候隊へ向かう。弾丸が火口の縁に着弾し、爆発が土煙と火花を巻き上げる。弓兵3名が馬ごと吹き飛び、残りが混乱する。だが、斥候隊長が馬を立て直し、魔脈弓を構え直す。

「貴様ら、異邦人の玩具ごときに屈するか!」


カザンが熔雷槌を振り回し、イグニスを解き放つ。

「熔鉄団の炎で焼き尽くすぜ!」

赤い炎が渦を巻き、魔獣を包む。獣の鱗が焼け焦げ、咆哮が火口に響き渡る。だが、斥候隊長の矢が炎を貫き、カザンを狙う。カザンが槌で弾くが、衝撃で膝をつく。

「ちっ、威力が高ぇ!」

リアがエーテル・ノヴァを掲げ、トーラスの雷を撃つ。

「サンダー・ウェーブ!」

雷が弓兵3名を貫き、ローブが焦げて馬から転がる。だが、残る弓兵が反撃し、雷を帯びた矢がマグナの脚部に命中。装甲がガリッと削れ、タクミが叫ぶ。

「脚がやられた!急がないと沈むぞ!」


セシルがウィンドティアーズ・ローブを翻し、エアリス・ガーディアンを召喚。

「風で援護するよ!」

風が渦巻き、矢の軌道を逸らす。ジンが竪琴を奏で、アクエリアの水を放つ。

「アクエリア、冷やせ!」

水が熔岩に落ち、蒸気が爆発的に上がり、斥候隊の視界を奪う。タクミがマグナを動かし、風切りブレードで熔岩を切り進む。だが、魔獣が蒸気の中から飛び出し、マグナの腕を噛み砕く。装甲が軋み、火花が飛び散る。タクミが魔脈ガンランチャーを再装填し、魔獣に狙いを定める。

「邪魔だ!消えろ!」

ドゥンッと砲撃が炸裂し、魔獣の頭部が吹き飛び、熔岩に沈む。


セリカが風影の爪で残る魔獣に飛びかかり、爪が鱗を切り裂く。

「タクミ、石碑へ急いで!」

魔獣が咆哮し、セリカを振り払うが、カザンがイグニスで追撃。炎と爪が交錯し、魔獣が熔岩に沈む。斥候隊長が最後の矢を放ち、マグナの胸部に直撃。装甲がひび割れ、タクミが叫ぶ。

「耐えろ、マグナ!」

マグナが石碑に到達し、タクミがコックピットから飛び降りる。戦闘の喧騒が背後に響き、熔岩湖が熱波を上げる。


ガイストが漂い、石碑をスキャン。

「鍵確認。石碑内部に封印。魔脈解除を推奨。」

タクミが風神の眼を光らせ、石碑に手を当てる。魔脈が共鳴し、石碑がガコンと開く。中から赤い結晶の鍵が浮かび、タクミが掴む。斥候隊長が叫ぶ。

「鍵だ!奪え!」

矢が飛ぶが、セリカが爪で切り払う。

「タクミ、早く!」


タクミが鍵を手に、カザンに投げる。

「カザン、イグニスにかざせ!」

カザンが鍵を受け取り、イグニスの炎に翳す。鍵が赤く輝き、夜空に新たな光点が浮かぶ。星座の2番目の線が描かれ、ガイストが解析する。

「次の座標検出。サンドリア砂嵐遺跡。古の鍵の位置と一致。」

セリカが目を鋭くし、タクミに近づく。

「待って…鍵をかざした瞬間、星が浮かんだ。貴族にも見られてるんじゃない?」

タクミが拳を握り、斥候隊長を見やる。

「確かに…奴らがサンドリアの座標を知っちまった可能性がある。」


斥候隊長が馬に飛び乗り、撤退しながら叫ぶ。

「最初の鍵は見逃すが、次はお前たちより先に奪う!」

馬蹄が遠ざかり、火口に静寂が戻る。タクミが鍵を手に、熔岩湖を見下ろす。

「サンドリアの座標がバレたなら、貴族に先を越される前に手に入れるしかない。」

セリカが地図を手に、鋭く言う。

「そうだよ。サンドリア砂嵐遺跡の鍵を先に手に入れないと、貴族がそこに先回りする。王都はその後でいい。」

ガイストが漂いながら補足する。

「鉄都の状況、現時点で急を要さず。サンドリア優先は貴族の動きを封じる合理的選択。」

カザンが熔雷槌を肩に担ぎ、豪快に笑う。

「サンドリアだろうがどこだろうが、鍵は俺たちがいただくぜ!」


タクミが仲間を見回し、決意を固める。

「よし、貴族が追ってくる前にサンドリアへ向かう。鍵を奪ってから王都だぜ。」

マグナが荷車を再び繋ぎ、仲間たちが乗り込む。風切りブレードが唸り、焔嵐大陸火口を後にする。星空に刻まれた2番目の光が輝き、一行はサンドリア砂嵐遺跡へと進む。熔岩の熱波が背後に遠ざかり、貴族の影が静かに追跡を続ける。



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