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錬金鍛冶師の冒険のその後 ー冒険を辞めた男が冒険者達の旅団を立ち上げ仲間の為に身を砕いて働くお話ー  作者: 荒野ヒロ
第十章 愛する者のために

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神騎兵からの依頼

 管理局の技術(とう)に行き、メリッサに神騎兵シュルトヴァーレンに関する書類を提出した。

「これは?」

「以前に渡した神騎兵の新兵器についてのものより、さらに細かな設計について記した、新しい武器の発想アイデアを書いてきた。名付けて『混沌こんとん還元砲』だ」

「それはどういったものですか?」

 質問を投げ掛けながら資料に目を通すメリッサ。


「混沌の中に満ちている魔力などを抽出し、それによる攻撃を行う兵器だ。つまり混沌の中でなら弾切れを恐れずに使用できる訳だ」

「なるほど」

「けど魔力に限ると威力は弱まると思う。だから混沌の中にある混沌の力を制御し、それを攻撃に転用するような、そんな新しい方法を技術班で探して欲しい」

「いただいた資料を見ると、混沌結晶を分解して得た情報から、混沌の海の中で得られる力を分析されているようですね。──出来ればオーディスワイアさんにも、混沌の調査と解析の構成員チームに加わって欲しいのですが」

「あいにくだが、俺には他にもやらなければならない事が山積みでな」

 ですよね、と彼女は言いながら頭を掻く。


 そんな話をしていると、机の上にあった送受信器が鳴り出した。

 メリッサは受話器を耳に当て、いくつか言葉を交わしていたが、やがて「本当ですか?」と少し驚いた様子を見せる。

 受話器越しの遣り取りが終わると、彼女は大きくうなずいた。

「オーディスワイアさんを、神騎兵が呼んでいるそうです」

「え?」

 こうして俺達は、地下にある神騎兵の格納庫へ向かう事になったのだった。



 神騎兵になって戦う夢を見た後で、その神騎兵から呼び出されるとは。

 昇降機エレベーターに乗って地下施設へと向かう。横にはメリッサもついて来ていた。

「忙しいんじゃないのか」

「神騎兵がどんな事をあなたに話すのか、興味が尽きませんから」

「それは俺もだよ」


 昇降機から降りて格納庫に向かうと、銀色の神騎兵が一騎だけ残っていた。


『とつぜん呼び出し申し訳ない。できればオーディスワイアに協力してもらいたい事があるのだ』

 男女の声が入り混じった声で神騎兵は言った。

『フォロスハート周辺の混沌領域には現在、数多くの偵察機が飛んでいるのだが、その一番遠くにある偵察機の一つが、フォロスハートに向かっている巨大芋虫アルバデロウスの姿を捉えた』

 まさかと思ったが、あの夢が現実のものになるとは。


「それは怖いな」

『そこでオーディスワイアには、あの巨大な怪物を倒す為の武器を作って欲しい』

 俺は悩んだ。神騎兵の頼みを断るのは難しい。というか、そんなの無理だろう。──我々は彼らの活躍で外部(混沌)からの敵の侵入を恐れずに生活できているのだから。


「もちろん協力したいが、しかしここの技術班にまずは任せたい。巨大芋虫の討伐に関する発想ならいくつかあるから、それは──メリッサに話しておくよ」

『よろしく頼む』

 屈み込んだままの神騎兵はそう言い、押し黙ってしまった。もしかすると彼らは現在混沌の中を飛翔している神騎兵と繋がり、情報のり取りをしているのかもしれない。


「戻りましょうか」とメリッサが言う。

 俺は彼女に従い、昇降機に乗り込む。

 そこでいくつかの発想について彼女に話しておいた。


「まず、巨大芋虫から取れる素材を運ぶ運搬用飛翔体を作るべきだな。せっかく素材を落としても、それを運ぶ事が出来なければもったいない。

 それと偵察機を改良した、神騎兵の動きに合わせて自動攻撃をするような兵器や、予備武器を持っていく飛翔体なども作るといいんじゃないか」

「なるほど、確かにそういった物があった方がいいですね。すぐに開発に取り組むよう指示を出します」

「また何か思いついたら知らせるよ」

 そう言いながら、俺は地上に向かうボタンを押した。

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