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錬金鍛冶師の冒険のその後 ー冒険を辞めた男が冒険者達の旅団を立ち上げ仲間の為に身を砕いて働くお話ー  作者: 荒野ヒロ
第二章 集いし者達

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給湯設備設計報酬

旅団の皆もオーディスワイアの錬成品が一番だと知っている訳ですね。

 管理局の職員二人が自宅の方にやって来た。いかにも真面目そうな(眼鏡を掛けた)女と、手にした皮袋を重そうに持つ優男やさおとこだ。


「オーディスワイアさんですね? 都市管理局技術班の者です」

 女はそう言うと「メリッサ」だと名乗り、後ろでふらついている男を「ロンバーニ」だと紹介する。

「あなたの設計された給湯設備、大変素晴らしい物だと確認が取れましたので、報酬をお持ちしました。これから五年間毎月一万二千ルキお届けに参ります」


 メリッサは男に指示を出して、持っていた皮袋を俺に渡すよう促す。男の持っていた皮袋は確かに重かったが、そこまでふらつくような物でもないが──いや、まったく鍛えていない人間にとっては重いのだろう。


「それでは私達はこれで、また何かありましたら管理局までよろしくお願い致します」

 彼女は一方的に喋って、そして帰って行った。

「何と言うか、ものすごく事務的な女だなぁ……苦手な類型タイプだわ」

 俺は手にしていた皮袋をテーブルに乗せて中身を確認する。確かに硬貨が沢山入っていた。毎月これが五年間届くのか、結構潤沢(じゅんたく)な旅団運営資金になるじゃないか。

 俺はその金の半分を自宅の倉庫に、もう半分を鍛冶場の方に持って行く事にした。


 冒険から帰って来た旅団の仲間に給湯設備の設計報酬が貰えた事を伝え、特別報酬としてその金を分配しこれで装備を整えるようにと言うと、全員が互いの顔を見合わせた後こう言った。

旅団長オーディスワイアが作ってください」


 その金は結局俺の(旅団の)元に返って来たのだった……

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