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錬金鍛冶師の冒険のその後 ー冒険を辞めた男が冒険者達の旅団を立ち上げ仲間の為に身を砕いて働くお話ー  作者: 荒野ヒロ
第十章 愛する者のために

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レーチェとの二度目の決闘①

 俺とレーチェの決闘(訓練試合)を見守る団員達に囲まれて、闘いが始まった。

 俺がだらりと下げた木剣と革の盾を見たレーチェは、いきなり仕掛けてきた。

 鋭い突きを打ってきたので、それを振り上げた盾で弾く。

 もし相手がこれ(パリイ)で体勢を崩したなら追撃するところだが、レーチェは木剣を引き戻すと同時に横へと回り込み、盾を前に突き出す構えを見せて、こちらの反撃を牽制する。


(さすがに簡単には隙を見せないか)


 こちらも盾を構え、木剣をくるくると回して相手の動きを誘う。

 するとレーチェはその誘いに乗ってきた。

 ざっ、ざっ、と音を立てる勢いで左右に跳躍ステップしながら間合いを詰めてきて、低い姿勢から木剣を薙ぎ払ってくる。


 その攻撃を斜め後ろに回避しながら木剣を振り下ろすと、彼女は革の盾でしっかりと攻撃を受け止め、そこから前に踏み込んできて、革鎧を貫けとばかりに鋭い突きを打ち込んできた。

 こちらもわずかに横へと跳躍ちょうやくし、突きを脇腹の横をかすめる形でかわすと、盾を突き出して反撃する。


 どんっ、と重い音がして盾と盾がぶつかり、レーチェはよろけながら後退した。

 こちらも足を引いて踏ん張った為に追撃まではゆけず、開いた間合いを詰めようと回り込みながら、じっくりと近づいて行く。

 レーチェは慎重に盾を前に構え、こちらの動きに合わせてくる。


「ガツッ!」

 一瞬の動き出しだった。

 俺とレーチェは同時に踏み込み、二本の木剣が激突した。

 同時に斬り掛かった攻撃がぶつかり合い、今度は互いが後ろに跳んで間合いを取る。

 そこから互いの動きが加速した。


 攻撃に対し反撃し、回避した後に反撃。さらに追撃を加える……

 そんな攻防が続いた。どちらも譲らずに、互いの攻撃と反撃が繰り返される。

 激しい攻防に、周囲で見ていた仲間達も驚いているようで、鬼気迫る団長と副団長の試合に、声も出さずに見守っている。



「さすがですわね」

 レーチェは息も切らさずに言った。流石さすがは現役の冒険者だ。──と言っても、こちらも息が上がっている訳じゃない。

「まあまあかな。──しかし正直な話、もっと予想外の攻撃をしてくるかと思ったが、そんなでもなかったな」

「これからですわよ」

 彼女はそう言って盾を構えた。


 格闘技を習っていたというのは聞いている。それも打撃だと。

 剣と盾を持っている上での打撃──つまり足技か。

 だがそれを待つ気もない。

 今度はこちらから打って出た。


 突きを盾で防御ガードさせ、横に回り込んで回転斬りを横からお見舞いする。

 ところがその剣も盾で受け流された。読まれていたようだ。

「おぅっ……と」

 盾で攻撃を上にらしたレーチェが反撃してくる。

 盾の陰に隠れた視認しがたい攻撃で。

 それを回避して一歩離れると、彼女はすぐさま接近してきて素早い三連撃を繰り出してくる。

 その連続攻撃を剣でさばく。突きを横へ逸らし、胴体を狙って反撃する。

 レーチェの攻撃を最小限の動きで受け流し、回避した。

 するとレーチェは身を引いて盾を構える。


「なぜ攻撃が分かるんですの」

「言っただろう。戦闘感覚を取り戻したと。つまりこういう事さ」

 斬り掛かる振りをして、俺は間合いを詰めると、盾で相手の盾を打ち上げ、防御の構えを崩した。

 彼女は盾を引き下げながら一歩後退したが、俺の姿が見えなくなっただろう。



 俺は地面を這うような格好で、そこから突きを彼女の腹部めがけて打ち込んだ。

次話は日曜日に投稿します。

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