表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
錬金鍛冶師の冒険のその後 ー冒険を辞めた男が冒険者達の旅団を立ち上げ仲間の為に身を砕いて働くお話ー  作者: 荒野ヒロ
第九章 パールラクーンを巡る戦い

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

384/585

旅団会議の結論

明けましておめでとうございます、今年もよろしくお願いいたします。


戦争へと活動を開始するオーディスワイア。

いろいろな変化が求められます。

「本当にオーディス、お前も出るつもりなのか」

 厳しい口調でレオシェルドが言った。

「ああ、冒険者の出番はまだ先のようだが、小獣人エルニスやキャスティ達の事を放ってはおけない。すぐにでも向かうつもりだ」

 するとレオは「わかった、小獣人の所には俺も行こう」と宣言する。

「それは頼もしいが……相手は十や二十では済まないぞ」

「理解している。死に物狂いの戦いになるかもしれないのだろう? 上等だ──俺も今まで、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()


 物騒な笑みを口元に浮かべながら、歴戦の強者が口にする。──敵にとっては、恐るべき狂戦士が戦場にやって来る宣言だ。

 これが関ヶ原なら、相手は鬼の現出をの当たりにする事になるだろう。

 それもただの鬼じゃない──修羅だ。

 俺はレオの身体から噴き出そうとしている、隠された闘気を見た気がして、臓腑ぞうふが震えるような気持ちになった。

(絶対、戦いたくない相手がそこにはある)




 そうすると次々に「私も」「自分も」と、うちの旅団の精鋭達が名乗りをあげた。

「ありがとう、助かる。キャスティの居る小獣人族の領地は、大地の東に位置するらしい。地図を後で届けてもらえる事になっている。敵の勢力は主に北側一帯だという話だ」

 まず新人達には冒険に出て、素材や何やらを集めてきてもらう。彼らを戦場に出す気はないと宣言しておいた。

「これにはカーリア、カムイにウリスにヴィナー、レンネルとエアネルも入る」

 そう言うと、カムイとレンネルが立ち上がった。


「まってください、若いからとか、そんな事を言ってる場合じゃないでしょう。僕も参加します」とレンネル。

「同感、俺だって戦いに参加しますよ」

 俺は手を挙げて「まあ落ち着け」と声を掛けた。

「まだすぐに戦いに参加する訳じゃない。──だが、それは管理局の進める部隊戦闘──つまり集団戦を想定した戦いだが、俺が出向くのは、まだ管理局の送り出した兵士も少ない小獣人族の国だ。そっちへは、俺の決めた数人で──出来れば三日後にはここを出立する、先遣隊せんけんたいだ」


 それに加わるようレーチェも手を挙げたが、俺は首を横に振る。

「レーチェには当分、俺の代わりに旅団の運営を任せる。戦場に出るとしても、管理局の指示の元、部隊編成された中に入ってもらう」

「……理由は?」

「お前は強力な魔法剣も使えるが、どちらかというと冷静に、周囲の人間との距離感を合わせながら戦えるからだ。それも防衛戦むきだと思っている、違うか?」

 俺の言葉に素直にうなずく副団長。

「レンネルやカムイ──その他にも、戦闘に参加する意志がある奴は、管理局が指揮する戦術を頭に入れ、部隊の中に加わって戦ってもらう。カムイとリトキスは、まず武闘大会に行ってもらうからな。それについては変更はない」


 リゼミラとアディーディンク、レオシェルドの三人を引き連れて、三日後には小獣人族の国「シュナフ・エディン」へ向かう事を決めた。

「よぉしっ、アディーとキャスの二人がそろえば、例え千の群れでもなんとかなるでしょ」

「いやいやそれは──さすがにどうかな……」

 俺は二人の実力に絶対の信頼があるが、子供の事もあるので一度、家に帰って考えるように言う。

「レオも頼んだぞ」

「ああ」

 では三日後に、そう声を掛け、残された仲間達には、それぞれ考える時間を与えると言っておいた。

余所よその戦争じゃない──これは、フォロスハートの将来に直接の関係がある話だ。よく考えて決めて欲しい」

 俺は若者らにそう言い聞かせると、すぐにケベルとサリエを連れて鍛冶屋へと向かう。




「俺はこれからいくつか武器を作らなければならない、サリエは装飾品に──そうだな、攻撃強化や、防御強化の組み合わせた物を、それと魔法攻撃強化と、魔力回復速度上昇の効果を持たせた二種類を作ってくれ。素材はケチらなくていい」

「ま、魔力回復速度上昇は──成功率、そんなに高くありませんよ……!」

「大丈夫だ、素材はある。練習をねて、思い切って取り組んでくれ」

 そう言って少女の肩を軽く叩く。


「ケベルは軽硬合金フラウレグムの剣を作ってくれ、本数は何本でも、作れるだけだ。──錬成強化は『硬化』と『劣化防止』、あとは付けられるなら『攻撃力強化』なども頼む。適当に他の近接戦用の能力を付けてもいい」

 少年は「はい」と厳しい顔つきで言った。

 戦場で使う武器だと理解しているのだろう。メリッサからも、後で様々な素材が届けられる事になっていた、──もはや、冒険者の為の鍛冶屋ではなく、戦争に使われる武器の工房となるのだ、ここは。


 俺も炉の前に様々な素材を用意した。

 金属の延べ棒や混沌鉄鋼アディスヴァルド、各種の結晶など──素材をケチる気はない。

 今日と明日で、魔剣を完成させるのだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ