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錬金鍛冶師の冒険のその後 ー冒険を辞めた男が冒険者達の旅団を立ち上げ仲間の為に身を砕いて働くお話ー  作者: 荒野ヒロ
第七章 方舟大地の未来

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管理局へ行き、大地の接合について動き出す

 翌朝に目が覚めると、精神世界での事をはっきりと記憶していた。

 手には女神の小さな手の感触は残っていない(()()()()()()()()()()()()()()のだ)。


 いつも通りに小鉢植物園テラリウムに水をやり、外に出て神々への祈りを済ませて宿舎に入ると、猫達の巣箱の前にかがみ込むメイの姿があった。

 まだ猫に好かれたいと望んでいるのだ。


 いじらしいというか、あきらめが悪いというか……青い毛の混じる子猫なら、もしかすると彼女にも懐いてくれるかもしれないが……、今は母猫ライムのお腹に寄りって眠っているところだった。

 彼女はユナに背中を叩かれて、食堂の方へ向かい、その前に俺に挨拶をして行く。


 食堂に皆が集まって食事を取り始めると、誰かがこんな事を言い出した。


「それにしても団長は、ミスランに新しい転移門が開いて、しかも『海のある場所』とも言い当てましたが、いったいどういう奇術ですか」

 その言葉に、他の所からも「そうだそうだ」と賛同する声が上がる。


「ああ──、それな。……夢の中でお告げがあったんだよ。──それで昨日。アディーが海の底にある建物を見つけたらしいんだが、そこには『海の中の島』の大地を維持している神様が、眠っているかもしれないらしい」

 これもお告げな。と言うと、周囲でざわざわと話し合いが行われる。


「……それは、管理局に言わなくていいんですの?」

 レーチェがそう尋ねたので、俺が管理局に行って話しをして来ると説明した。

「もしかすると、あの大地を、フォロスハートの大地と連結する事になるかもしれない」

 そう俺がつぶやいてサンドイッチを口にすると、先程よりも大きなざわめきが食堂を包んだ。


 新しい大地。それをフォロスハートにつなげられれば、食料事情も改善され、ゆくゆくは、新たな土地に住んだりする事も出来るようになるかもしれない。

 そんな風に仲間達の間で話が広まり、新しい取り組みが始まる期待に、それぞれが違った希望を抱き始めたようだ。


 俺は食事を終えて、旅団拠点での朝礼を始めた時にも、海底にある建物に、あの大地の神が眠っているかもしれない事を話し、管理局や神々とも協力して、海底の調査をする事になるだろうと説明しておく。


「あの建物にそんな秘密が……って、どこ情報ですか、それは?」

 アディーが不思議そうに声を上げる。

「それは秘密だ」

 この話が今後、どうなるか見守る事にしようと言って。


 次にエウラとカムイに渡した「対混沌攻撃力」を付与した剣について尋ねると、カムイは「混沌の魔物に対して効果的な武器」で、混沌の魔物の張る障壁しょうへきを切り裂いて、魔法抵抗力を格段に下げた事も報告する。


「私は……初めて知りましたが、どうやら『魔剣』には、混沌の魔物に対する──『対混沌攻撃力』が備わっていたみたいです」とエウラは語る。

 どうも魔剣には、初めから混沌に対する攻撃強化能力が付いていたらしく、俺の貸し与えた「対混沌攻撃力」を付与した剣を使っても、魔剣を使っても、違いは感じられなかったらしい。


「なんだ、そうだったのか……。『魔剣』は解析できないからな。まあ、そういう事なら仕方がない」

 二人から武器を受け取ると、リゼミラが使ってみたいと言うので、遅れてやって来たダリアやラピス達と共に、上級難度の「混沌の魔物」が出現する場所へ向かわせる事となった。


 ダリアらも「対混沌攻撃力」の武器について興味を持った様子だが、まだ研究中だと言っておく。




 仲間達が冒険に行くのを見届け、その後で俺は鍛冶場に行くと。徒弟達に仕事の依頼を受けながら、新人達の武器と防具を作製するよう言い置いて、管理局の方に向かう。


 管理局の技術開発局に向かい、メリッサを呼ぶと、彼女に管理局の支援を求め、神々と共に「海の中の島」にある、海底神殿を調査する方法などについて話し合う。


「……よく分かりませんが、その海底神殿に神が居ると、魔法使いの方の探知魔法に出たのですね?」

 精神世界でアリエイラから聞いた、というのは伏せておいた。神々と個人的な付き合いがあるなど、公言しない方がいいだろう。


「そうだ。おそらく神々も反対しないだろう。神結晶か何かに神の力を封入して運び出す錬成品と、水中で呼吸が可能になる錬成品の作製は俺がやる。メリッサは資金や素材の手配を。後は、神々にも協力の依頼をして、『大地の接合』計画の推進を始めてくれ」

 メリッサは少し、に落ちない感じの表情を見せていたが、新たな大地に眠る神の協力を得られれば、フォロスハートにとって利益になると考えたのだろう。


「分かりました、すぐに手配します」

 と言って、自分の果たすべき仕事に戻って行った。

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