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錬金鍛冶師の冒険のその後 ー冒険を辞めた男が冒険者達の旅団を立ち上げ仲間の為に身を砕いて働くお話ー  作者: 荒野ヒロ
第六章 休養と若手の育成

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家財道具の発注を

《外伝》や登場人物の設定などが読める物も投稿してあるので、ぜひ読んで見てください。

タイトル上部の『方舟大地フォロスハートの物語』から《外伝》を探せます。

 鍛冶場以外にも徒弟の住む寮となる住居と、旅団側の住居が二階に用意されているのだ。

 一階にあるいくつかの部屋や設備を見て、二階にある各部屋を回った後に思った事がある。


「家財道具を購入しなくちゃ!」

 というものだった。


 この中央都市ミスランにも寝台ベッドから本棚まで、一通りの物はそろえられる店がある。多くの場合は中古品を修繕しゅうぜんした物だが。

 資源は貴重、貴重なのだ! 無駄にして良い物など何も無い。食材から出たゴミとなる物は有機肥料に生まれ変わるし、朽ちて使えなくなった家具でさえ、薪として燃やして、その灰などを利用する事が求められているのである。


 錬金術を駆使してある程度の物は復元、修理出来るし、長持ちさせられるのだ。だいぶ前からフォロスハートでは家具に劣化防止を付けるのが普通になったという、錬金術の進歩と共に、フォロスハートでの生活は豊かになっている、と言っても過言では無い。

 その担い手である錬金鍛冶師候補を育てるのだ。住み込みで働く彼らの為にも、寝台やテーブル、箪笥たんすなどは用意してやりたい。


 そう思いながら鍛冶屋付きの住居を見ると、その二つの部屋には寝台や箪笥などが運び込まれていた。

 どうやらレーチェが気を利かせて、先に二人分の家財道具を搬入するよう指示を出していたらしい。──さすがは出来る女。

 改めて副団長レーチェの手際の良さに感動しつつ、他の部屋や調理場なども見て回ると、調理器具などは用意されていた。


 どうも鍛冶屋の住居区画の部屋には、家財道具が用意されているのだが、旅団拠点側の住居などは寝台すら用意されていないらしい──

 そういえば、旅団側の部屋は比較的大きく設計されていた。一人部屋では無く二人、あるいは四人部屋を想定しているのではないだろうか。


 大部屋に二段寝台(ベッド)を二台入れれば、確かに四人は住めるが。……そこまで考えて設計していたか、副団長は。

 俺は鍛冶屋の方の設計ばかりに気を取られていた、レーチェは思いのほか、この旅団が大きくなる事を期待しているのかもしれない。そう気づかされた……


 俺は一階に戻り、鍛冶屋と旅団拠点に必要な家財道具を、図面に書き足して行く事にした。これはレーチェが遠征から戻って来たら、どういった内装にするかなどを相談しよう──

 鍛冶屋については俺が色々と揃えなければならないが、こちらは武器防具の保管棚など、大きさなどを決めて発注しなければならない。


 カムイ達を宿舎に戻し、鍛冶屋の図面を確認しながら棚などを書き込んでいく。

 こうして昼になるまでその作業に没頭した。


 エアネルが昼食が出来ましたと言いに来るまで、集中して図面に書き起こし、新しい鍛冶屋の内装を想像しながら──そこで作業するのを楽しみにして、図面を完成させた。

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