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錬金鍛冶師の冒険のその後 ー冒険を辞めた男が冒険者達の旅団を立ち上げ仲間の為に身を砕いて働くお話ー  作者: 荒野ヒロ
第五章 混沌の海と神々の大地

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仲間の優秀さに気づくメイ(十四歳)

明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

 冒険から帰って来た仲間達。遠征先から帰ってすぐの冒険だというのに、疲れた様子も無い。そういえば俺の若い頃もこんな感じだった。毎日の様に冒険に出ては()()()()とした稼ぎを手にして、武器や防具を強化しに行っていたなぁ……


 思えばそこから自分で強化できないかと考え始めたのが、錬金鍛冶師になる切っ掛けだった。

 魔法とはあまり相性の良く無い俺だったが、もともと錬金術を扱っていた俺は、錬金鍛冶という技術を修得するのは早かった──根底に流れる思想や方法論は、似通ったものが多かったのだ。


 俺はエアとレンとカーリアの三人を呼びつけると、完成したそれぞれの籠手こてを手渡してやった。旅団員とはいえただで作ってやる訳じゃない。

 彼らはこれからも旅団員用の素材を収集する責任を負ってもらう──ま、当分はシャルファーで得た魔晶石などがあるのでよしとしておく。


 カーリアは早速、籠手を装備して訓練を行うようだ。エアやレンも籠手を着けて庭で訓練を行う。

 そこへウリスが弓を持って帰って来た。手にしていた弓は以前から使っている物だ、市外訓練場で弓矢を射る練習をしていたらしい。

 そんな彼女にメイは声を掛けた。


「やっぱりウリスは凄いと思う。ウリスが居なかっただけで、今日の敵の行動はずっと攻撃的なままだった。これっていつもはウリスが、()()()()()()()()()()に矢を撃っていたって事だよね。私が以前居た『あか陽炎かぎろいの旅団』の弓使いは、そういった援護射撃は全然しなかったから、凄い助かる」

 少女の賛辞を受けウリスは少し照れた様だった。「ありがとう」と返事し「新しい弓ができたら援護だけじゃなく、攻撃面でも役に立てるよう頑張る」と口にする。


 弓矢だけだと攻撃の威力という面では他の武器や魔法に劣るのは否めない、だからこそウリスは、援護射撃による攻撃妨害などに努めたのだ。

 これは彼女の活躍の為にも「貫通力強化」を付与した矢を作る必要がありそうだ。あるいはその一段上の「剛貫通」を付けた矢か? それは素材の観点からすると、相当な贅沢ぜいたくで実用的では無いが、ここぞという場面で使用するなら問題ないか。「硬化」も付けて使い回しが出来るようにすればいい。


 明日は訓練日だから冒険には出ないが、一度、皆からどういった装備が欲しいかを聞いてみるのも──いや、玄関辺りに黒板を取り付けて、欲しい装備や付けたい錬成効果、または欲しい素材などを書くように勧めてみるか。

 そうすれば仲間同士で次に冒険に行く場所や、素材を手に入れる効率などについて相談し、考える機会も増えるだろう。


「剛貫通」を付与する素材は、「巨獣グベルムボロロッサ」などから取れるとげを使って付けるのだが、中級難度の中でも比較的困難な転移門に現れる敵だ。

 個人個人も強くなり、武装面でも強化した今の旅団員達なら大丈夫だとは思うが……


 そろそろ上級難度の転移門にも挑む時期が近づいて来ているかもしれない、それは副隊長のレーチェやリトキスの意見を聞いてから慎重に見極めなければならない事だ。焦る気持ちは無いが旅団員の成長を考えるなら、上級への挑戦ほど効果的なものは無い。

 俺は真剣な表情でレーチェを見た……


「な、なんですの。その物欲しそうな顔は」

「何故そうなる」

 この女とは以心伝心いしんでんしんが出来そうに無いと、改めて知った。

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