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錬金鍛冶師の冒険のその後 ー冒険を辞めた男が冒険者達の旅団を立ち上げ仲間の為に身を砕いて働くお話ー  作者: 荒野ヒロ
第五章 混沌の海と神々の大地

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工作と錬成

今回の話で、主人公がどこから来た人かがはっきりと分かりましたね(笑)。

 猫の様子を見ると、庭のすみにある倉庫の中を住処すみかと決めたらしい。今は分厚い敷物(マット)の上に置いた布の近くでくつろいでいる。

 そう言えば野良猫が子供を狭い場所で育てている()()を見た事がある──N()()K()()()()()()


 ……まあ、それはともかく、箱を用意した方が良さそうだ。生まれたばかりの子猫は目が開いていないから、その状態で動き回られると厄介やっかいだろう──おもに母猫が。


 簡易寝床は一方が開いているが、そこを木の板でふさいで使おう。柔らかい布や綿織物タオルを入れてやれば、子猫にとっても暖かくて良いはずだ。


 俺は庭に道具や材料を持って出ると早速さっそく、簡易寝床に木の板を取り付ける。──小さなかすがいを使って止める事にした……釘でもいいが、こちらの方が外す時、簡単だ。

 布は今、猫が寄りっている奴を使えば良いだろう。綿織物は白い洗い立ての物を用意してやる。ふかふかなので喜んでくれるはず。


 ついでに猫用の便所も用意しよう、奴らの排泄物はいせつぶつは匂いがキツい。砂で固めて消臭する物があったが、それと似た様な物が作れないか考えてみる。

 土や砂から作るのでは無い、こういう場合は樹木が合っているはずだ。陰陽五行説を引き合いに出すつもりは無い、経験則による物だ。


 大鋸屑おがくずや炭、さらに水分を固める為に重曹じゅうそうを加える。──土を入れる事もありか、いくつか試しに錬成してみよう。


 錬成容器に材料を入れて分解と精製を行う。完全に砂の状態にするのではなく、顆粒かりゅうの状態にしてみた。後はこれを猫に使ってもらうだけだが、便所となる容器を設計するのは少し考えた。

 脚を掛けた時に倒れるようでは、お話にならないからだ。少し重さのある陶器製の物を作るのが良いだろうか。大きすぎず小さすぎず……細長い舟型。──緩やかな傾斜のある器状の物を作ってみた、側面は子猫でも入れるように低い囲いにする。表面はスベスベしているので、洗うのも簡単だろう。


 この中に顆粒にした()()を入れて、倉庫の入り口横に置いておく。彼女がそこで用を足してくれるといいのだが。──そう思いながら陶製の容器を置くと、敷物の上で目を閉じていた猫が目を開いて、こちらを見ているのに気づいた。

「便所を用意したぞ、ここでするようにな」

 そう話し掛けた俺の言葉を理解したのだろうか、猫は()()()()立ち上がると猫砂の匂いを嗅ぎに来て、確認を終えると容器の中に入って用を足した。


 その間に、分厚い敷物の上から布を取ると、簡易寝床を箱型にした物を壁際に置いて、その箱の隣に二枚を重ねた敷物を配置し、寝床に入り易い段差を作る。

 寝床の中に布を敷き、周囲を柔らかい綿織物で囲む様に配置すると、猫の様子をうかがった。


 猫は猫砂を脚でいて、小便を埋めてから便所の外に出たが、肉球に挟まった猫砂を嫌って、足をパタパタと振って砂を落としている。──どうやら砂の粒をもう少し大きくして、肉球に挟まらない物に改良する必要がありそうだ。

 寝床の方は、すぐに箱型の中に自分から入って行った。彼女は()()()()()()()()言わなかったが、気に入った様子で綿織物に寄り掛かって眠る格好になった。


 便所を調べると匂いはかなり消されている……効果は抜群ばつぐんだ! 後は少し粒を大きく作り直そう、そうすればもっと使い易くなるだろう。


 こうして野良猫の為に奔走ほんそうする事になった俺。野良はいつの間にか、ここに住み着いて()()()になってしまった。そうは言っても野良なので、子供を産んだら、またそこら辺を彷徨うろつき始めるのかもしれないけど。


 しばらくは様子を見る事にしよう、本当に子供が産まれるかは分からないのだから。

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