表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
錬金鍛冶師の冒険のその後 ー冒険を辞めた男が冒険者達の旅団を立ち上げ仲間の為に身を砕いて働くお話ー  作者: 荒野ヒロ
第四章 新たなる旅立ち

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

136/585

遠征中の旅団、レーチェ班(レーチェ視点)

↗のブックマーク、お気に入りユーザ登録をしてもらえると嬉しいです。

この投稿しているもの以外にもいくつか投稿しているので(中には癖の強いものもあるので自己責任で)読んでもらえるとありがたいです。

「悪臭満ちる森林」への転移門をくぐると、若干蒸し暑い空気に顔をそむける。

 一瞬、奇妙な臭いがしたと勘違いしてしまいました。転移門の名前にある「悪臭」とは、森林に出現する「腐敗樹モゥルガフス」という魔物化して動き回る樹木が居る為に、そう呼ばれているらしいのです。


「通常の大きさの物なら、炎で焼き払う事も出来ると思いますが、巨大化した腐敗樹に出会ったら撤退てったいする事を勧めます。倒せば大量の魔晶石を入手できますが、危険も桁違けたちがいです。魔法剣の火属性の攻撃なら有効かもしれませんが……」

 その事をリトキスさんに伝えておきました。わたくしは火属性の攻撃魔法が使えないので。


「腐敗樹ですか、危険な敵ですからね。周囲に毒瓦斯(がす)を吐き出す攻撃は風で吹き飛ばして対抗するのが一番でしょう。攻撃する時は火の魔法剣で対応してみますが──、どれだけ有効かは分からないですね」

「分かりましたわ、危険だと判断したらすぐに撤退しましょう」


 私はエウラさんに任されて中級難度の転移門を冒険するパーティを率いる事になったのですから、第一は仲間の身の安全。それが最優先ですわ。

 オーディスワイアさんの為に魔晶石を持ち帰りたいですが、今回の一番の目的は「森竜グフラーガ」と言う大蜥蜴(とかげ)の素材なのです。


 竜と呼ばれる大きさの巨大な蜥蜴は、機敏な動きで木々の間を動き回る強敵だと教わりました。しかし、ここで「竜」と名の付くものを倒したい、という欲求も湧いてきますわ。冒険者ですもの。

 そうそう遭遇そうぐうできるものでは無いと聞いていましたが、悪臭を放つ腐敗樹には二度も遭遇してしまいました。


 一体は毒を吐き出す前に連携で倒す事が出来たのですが、もう一体に毒を吐き出され、凄まじい悪臭を嗅ぐと、身体が麻痺まひして動けなくなったのです……!

 これには本当に参りましたわ。解毒魔法を使おうにも魔法への集中が出来ずに、地面に倒れ込んでしまいました。

 幸いユナさんが魔法で状態回復を行ってくれたので助かりましたが、麻痺と同時に毒が体内を回って、呼吸は苦しくなり、熱が出て発汗するなど、とても苦しみましてよ。


 毒瓦斯の被害を受けたのは私とメイ、エアネル、レンネルの双子。四人は戦闘後にふらふらの状態で、しばらく休憩する事になりましたわ。

 リーファにリトキスさんは、気の力で身体の周囲を保護する技を使って回避したと聞かされました。なんですのその技術、私にも教えて頂きたいですわ……


 ウリスは離れた位置の、しかも風上に立って瓦斯を回避したのだとか。……さすがですわね、狩人かりゅうどの状況判断は。

「オーディス──団長に、この瓦斯を何とかする方法を考えて頂きたいものですわ」


 回復薬を飲み、全員の状態を確認すると、今度はより一層慎重になって、森の中を探し回りましたが、森竜に遭遇する事は出来なかったのです。

 武装した「悪鬼ノーグ」や「甲殻百足アギーザウデ」や黒豹などと戦って、その日は帰る事になりました。




 メイは宿屋に戻ると、リーファから気で身体を包み込んで毒瓦斯から身を守る技を学んでいました。私達もその指導に参加したかったのですが、体内にある気を身体をおおうほどるには、相当の鍛練たんれんを積まないと出来ないそうですわ。

 リトキスさんも習得するのに、二年は掛かったと言っていました。


 それでもこつこつとやるしか無いのです。呼吸法を使いながら気を練る練習を重ねているのですが、これがなかなか大変。集中を切らすと、すぐに普通の呼吸になってしまうのです……「練気護膜」を習得するのは、やはり、まだまだ先になりそうですわね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ