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錬金鍛冶師の冒険のその後 ー冒険を辞めた男が冒険者達の旅団を立ち上げ仲間の為に身を砕いて働くお話ー  作者: 荒野ヒロ
第四章 新たなる旅立ち

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工事と徒弟募集と光る指輪

 翌日に解体現場を見てみると、作業員が早くも倍近くに増員されていた。分担作業で石壁を一つ一つ取り外しながら、それを集めていく。これは数日後には、鍛冶屋の方も解体されてしまいそうな勢いだ。


 俺は鍛冶屋の壁に架けられた掲示板に、もっとはっきりとした告知を書いておいた。鍛冶屋見習い募集、改築後に正式採用。住み込み可能。日当○○ルキから、などと書いて、旅団宿舎の方に来るよう書いておく。


 建築現場を仕切っている建築家に、いつくらいに終わりそうかと尋ねると、今後も作業員が増員される予定なので分からないが、二週間以内には残り二つの建物も、全て解体できるのではと予測する。

 建てる方が解体より早くなるかもしれませんぜ、と不敵に笑う建築家。丈夫な建物にしてくれよと注文を付けると、「もちろん」だと答えてくれた。

 少し離れた場所から建物の解体されていく様を見つめながら、次は自分が(短い期間だが)住んでいた、建物が解体されるのかと思い、……少し寂しい気持ちになる。


 宿に戻ると素材置場や倉庫を確認して、冒険に必要な道具を錬成しておく作業に入る。まずは発光結晶を錬成する。──今回は仲間達に頼まれた指輪などに取り付けた、装飾品としての発光結晶の作製だ。

 小型化すれば、光度も低くなるのが一般的だが、そこは指輪との関連性を持たせて工夫が可能だと、すでに解決策は考えてある。


 結晶自体も、光を発する魔法を封入するだけでなく、魔力を与える仕方で、光度を三段階くらいに上げ下げできる仕組みを採用。

 指輪には光度を上げる効果を付加し、魔力消費を抑える効果も付けて、発光結晶の燃費を改善、魔力の少ない方でも苦にならず扱える充実の機能。これでお値段な、なんと──


 いくらなんだろうな。店で売るとしたら、七千ルキは越えるだろう。客の足元を見るなら、一万の値を付けても売れるのではないだろうか。

 原材料費だけだと三千ルキ前後か? 発光結晶になると水晶と魔力結晶、指輪部分の素材にもよるが──、新しい鍛冶屋が出来たら、そこの販売所で売りに出してみようか。


「あなたの未来を照らす、発光結晶の指輪。大切なあの人への贈り物に──」とか銘打った貼り紙(ポスター)とかを、壁に貼ってな。……想像すると笑える。そんな物が貼られた鍛冶屋など、見た事ない。

 せめて宝飾品店にならありなのか? 貼り紙に使うなら、リトキスを見本モデルにした物を作ろう。女なら──レーチェ? いや、貴族相手の商品では無いだろう。エウラかな? ()()()()でレンネルを女装させた格好で出す、という手もある……

 そんな悪巧みをしながら水晶を削る。

 表面を平らにした方が光度が集中し、明るくなる。周辺を照らしたいなら、丸のままでもいいのだが。


 そうして、いくつかの水晶を削り終えると、今度は錬成台に水晶と魔力結晶を置いて、灯明や発光の魔法を封入する。一つ一つ丁寧ていねいに錬成し、後は用意しておいた、銀の指輪に取り付けるだけだ。


 地道な作業に、こつこつと取り組んでいると、仲間達が帰って来てしまった。随分と長い間、作業に没頭してしまったようだ。

 試しに指輪をめて発光結晶を光らせてみる。


「わっ、眩しい!」

 エアネルが、顔に向けられた指輪からの光を受けてる。光度を最大にすれば、目潰しにも使えるかも──一瞬だが。

 皆は興味深そうに指輪を見る。俺は食事の用意をしようと呼び掛けて、宿舎の中へ入って行った。

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