メリッサの職務への使命感
第四章「新たなる旅立ち」開幕です。
第四章の改稿が終了しました。句読点の変更や、一部、文章を足した部分もあります。
読み易くなっていれば幸いです。
私が管理局技術班で作業をしていると、総合受付から報告が入った。都市ウンディードからの報告だ。
錬金鍛冶師オーディスワイアが作り出した、魔法の剣で儀式をしたところ、新たな発見があったようだ。
神貴鉄鋼で作った魔法の剣によって、水の神がその力を増幅させ、新たな転移門を開放できる力が溜まったらしい。これは今までの神鉱石から、神結晶へ錬成した物を消費する方法に加えて、神々の力を増幅させる新たな発見となった。
私は、この報告を聞いた時すぐに「大地の接合」に、この方法を利用する事を思いついた。オーディスワイアさんの力を借りて、新たな可能性に取り組んでもらう事は、フォロスハート全体の利益に大きく貢献するはずだ。
神鉱石から神の力を増幅させる結晶を取り出す工程で生まれる、副産物と見なされていた金属から、この様な使い方が生み出されるとは、画期的な事だ。
今までは神の力を安定させる為などに行われていた儀式が、もっと前向きな、肯定的な意味を持ったものになったのだ。──しかし、気になる点もある。
儀式で使われた魔法の剣は、力を使い切って崩壊してしまうらしい。だがそれも当然の事かもしれない、壊れなければ何度も儀式を行えて、何度も神の力を増幅できる事になりかねない。──それではあまりに不自然だ。無限の力など、あり得ない。
……話が脱線してしまった。しかし噂では「オーディス錬金鍛冶工房」は、建物を新しく建て直す為に休業中だとか──、(毎月の)新技術開発報酬を届けに行った者達が言っていた。
これは私達管理局の出番だろう。オーディスワイアさんの鍛冶師としての技量から判断すれば、優先的措置が執られても、何らおかしくは無い。
私は早速、建築担当の者と話をする事にした。優先的に解体、建築の作業員を手配する許可を得ると、作業員の一覧表を作成する事を求め、私自身はオーディスワイアさんと今、建築作業を行っている作業員との交渉に望む。
オーディスワイアさんは喜んでくれるだろうが、建築作業を行っている者達には、収入や手順に狂いが出るだろうから不満が出るだろう。そこを不平が出ないよう交渉するのが、経済担当の交渉人の仕事だ。……あら? 私は特にする事が無くなってしまった。
……まあいい、私は神貴鉄鋼の魔法の剣の事を彼に伝えて、優遇措置が執られる事を説明しに行こう。
そして彼に新しい神貴鉄鋼製の錬成品を作ってもらう。──いえ、その前に確認しなくては。四大神の力を引き上げる、その錬成品はどの様な物を作ればいいのか、それは神に話を聞かなければ、正式な物は作れないだろう──
私はすぐに、神々の元へ使者を送る事にした。使者に書状を持たせ、至急ご意見を頂戴したい旨を伝え、使者に、その言葉をこちらまで運んで来てもらう。
早ければ明日には答えが返ってくるだろう。私は少し考えてから、先にオーディスワイアさんに新しい鍛冶屋を建築する手伝いを、管理局側でも行う事について説明すべきだと思い、早速、彼らの旅団宿舎へと向かう準備を始めた。




