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錬金鍛冶師の冒険のその後 ー冒険を辞めた男が冒険者達の旅団を立ち上げ仲間の為に身を砕いて働くお話ー  作者: 荒野ヒロ
第三章 秩序と断罪

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緊急任務・木の伐採

総合評価500突破! ありがとうございます!

そしていつの間にか100部突破していました。

これからもよろしくお願いしまーす!


今回の話は横道ですね、自分の書くものはこういった「主人公以外の場所で起こる出来事」にも注意を向けてもらいたいと思って書いています。主人公達以外にも多くの人が住んでいる世界なのですから。

 管理局の方から緊急任務が出された。なんでも保管していた木材が、建物ごと火事で焼失してしまったらしい。まだ資材は残されている(保管場所が異なる)と管理局は説明したが、市民からは「これ管理局の怠慢たいまんじゃね?」みたいな不満も耳にした。


 だが生憎あいにく、うちにはきこりが居ないのだ。──いや、管理局だって旅団に()()()が居ると思っている訳では無い。多くの場合、木こりを「深緑の大地」で護衛しろ、という意味だ。


 ちなみに、魔法で木をった方が早いと思った人、ある意味その通りだが、ある意味不正解。

 何故なら属性魔法で木を伐り倒そうとすると、その効果が格段に弱まるからだ。風の精霊や木の精霊が反発して木を守るからだと言われているが、詳しい事は分かっていない。しかし俺はこの答えが正解だと思っている。


 だが中には、魔法を集中して使う事で、一撃で木の幹を切断する強者も居るらしい。そういった魔法使いは重宝ちょうほうされているのだ。管理局もそういった連中には真っ先に声を掛けに行った事だろう。



「あ、うちにも居るじゃん」

 そう言ってユナを見る。

「わ、私ですか」

 さすが素直な少女、俺だったら見られた時に後ろを振り返っていただろう。


「管理局に恩を売って来いなんて言わないから、ほんと、言わないから。魔法で木を伐って来て?」

「言い方! そんな風に圧力プレッシャーを掛けるものじゃありませんわ」

 とレーチェが割って入る。ちょっとした冗談なのに……

「けれど、必要な事ですわ。行ってくださいますか?」

 副団長の言葉に「わかりました」と答えるユナ。俺は頷き、エアとレン、それにリーファを護衛につける事にした。


「深緑の大地」は豹や虎が出るので危険なのだ。「森巨人フォルグ」や「妖樹アゥドモクス」なども出現する。

 メイは自分も護衛にと名乗り出たが、ここはリーファに任せておけと言って彼女を止める。

 これは最近ユナとメイばかりを一緒にさせない為でもある。あまり決まった相手とだけ行動させるのは望ましくない、あらゆる状況に対応できてこそ一人前なのだから。

 メイほどの実力があれば、どの旅団でも通用すると考えるからこその判断だった。──少女は不服そうだったが。


 いつかはこの事を少女に伝えなければならないだろう。いつまでも同じ友とだけ、冒険に行き続けられるとは限らない。信頼できる仲間とは得難えがたいものだが、あまりに執着しゅうちゃくし過ぎても駄目なのだ。

 そういった均衡バランスの事を、まだまだ幼い彼女に苦言をていしても、受け入れられはしないだろうが、いつかは必ずその局面に突き当たり悩むものだ。人間なのだから。


「あ、それとユナ」

 俺は少女に声を掛けた。

「はいっ」

 なにやら気合いを入れてらっしゃるご様子で、ユナは力強く返事した。

(これは空回りする()()()()()ですね、わかります……)


 俺は少女の顔をじっと見ながら少し考えた。

「な、なんでしょう……?」

 ユナが見上げた顔を少し背ける。

「いいか、ユナ。木を伐り倒す前に心の中でもいいから、木に、木の精霊にこう訴えろ。『木の精霊、ごめんなさい。あなたを伐り倒し、持ち帰る事をお許しください』こんな感じでだ。精霊に許しを求める事で、魔法の効果を妨害されないかもしれない」


 俺の言葉に少女は「な、なるほど」と声を漏らす。あくまで精霊に訴え掛ける事が必要だ、魔法の効果が樹木などに効果が下がるのは、精霊同士の反応だと思われる。

 ただ、「四大精霊の加護」を持ち、強力な魔法強化性能を持つ昇華錬成の腕輪を持つ彼女の力なら、そんな事をまるで無視して(力任せに)伐り倒せるかもしれないが。

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