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第71話会社も重病

貧血はエポジンで改善しました。

確かに顔のほてりが副作用で出てきています。

事務部の女性陣の毎朝の朝会でこの会社の実情が見えてきたようです。

そのために公共料金の入金や支払いのチェックというような仕事が増えて不満顔です。

経営陣と社員に共有するものがなかったのです。

相変わらず親会社に報告をするが反応がありません。

ホテルの社長は完全にギブアップ宣言です。

今日はホテルの社長の会社の専務が現場の説明に来ます。

ノックがあって髭の太ちょの専務と眼鏡の痩せぎすの部長が顔を出します。

「社長のところはもう一つホテルグループがあるようですね?」

「話していませんでしたか?今のホテルを受ける前に別に7件ほど運営していて、そのメンバーが大半今のホテルを引き受けています。例えば私は向こうでは専務ですが、こちらでは3件のホテルの支配人を兼ねています」

「本社の息子は?」

「会ったこともありませんね」

「給料はどうなっているのですか?」

「奥さんところで仕分けしているのでわかりません」

つまり二つのホテルグループがごじゃまぜ運営されているのです。

「こちらのグループは従業員は?」

「450人くらいいますか」

部長はこの辺りは詳しそうです。必死でメモを取ります。

「おそらく8割は双方のホテルを兼務してますね」

よくもこんな状態で本社も子会社の経営をしてきましたね。

今回の資金ショートは重たい事態が予想されます。

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