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第368話遠出取材

痛み止を飲んでいますが、たんこぶが腫れてピリピリ痛みが走ります。

吐き気があったらすぐに病院に来てください!と念を押されています。

血圧がやはり安定せず時々100を割ろうとします。

こういう時に限って遠出の用事があります。

編集長の女弟子がリュックで荷物を全部持ってくれています。

加古川から単線で山側に入っていきます。

「いやどうも!」

駅までわざわざNPOの理事長の逞しい老農婦が軽トラで迎えに来てくれます。

「今まで農村の婦人部で農産部の発送や加工をしていたのですが」

とさっそく発送場兼教室に案内してくれます。

講師の講座を受けていた人たちの顔が並んでいます。

「今回からオプション科目を作ることになりました」

販売の中にネット販売が主科目に入っていますが、ここは加工を手掛けています。

「半農半xの教室はそのまま生活に繋がりますからいいですね」

「いや、ありがとうございます。始めて農村で開かれるので現場をしっかり見たいと」

「ここはシニアNPOですでにパソコンや陶芸や俳句教室などを開いています。あのフリーペーパーを見た会員が私のところに話を持ってきたのです」

そのフリーペーパーには葡萄園の就農の彼のシリーズが載っています。

それから加工の話が入って、私は録音テープを回して資料を見ながらメモを取っていきます。

女弟子は走り回ってビデオを回し続けます。

何しろたった4人の編集室です。

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