表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
324/359

第334話後出しじゃんけん

今日は労働裁判の事前打ち合わせの日です。

NPOに助成金の申請用紙を届けて歩いて弁護士事務所に向かいます。

「また今回も新しい解雇理由ですよ」

へきへきとした顔で30センチもあるファイルをテーブルに置きます。

「そんなに後出しじゃんけんは違反じゃないのですか?」

「証拠があれば文句を言えないのです」

「いつまでもいたちごっこですか?」

と言っても裁判は辛抱辛抱です。

仕方なく総務部長が書いた調書を読みます。

「ホテルで新会社を作ったことは権限違反だと言ってるわけですね?彼は当時総務課長でトラックの事ばかりしていたのに、誰からの伝聞ですかね?とは言え我慢して権限違反でない証拠を出すわけですね」

毎回この繰り返しです。

証拠を出してきたことはないのです。

「まず、私が作った本社幹部会の議事録のこの2枚を見てください。顧問税理士の指摘で現在の会社がペーパーカンパニーで税務署から何度も呼び出しを受けている。それで新会社を作ると言う報告も書かれています」

「その議事録が偽物だと言っているが?」

「これは刑事事件で証拠採用されたもので、作った書類の履歴日付と私のカレンダーの幹部会議の記録…」

「これで行きましょう」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ