第238話足を踏み出す
「どうも今の会社事業整理を考えているみたいなのよ」
「雇用保険を入っていないっておかしいと思うよ。法定時間数があるから当然雇用保険を請求できるよ」
労働裁判を始めてからさらに詳しくなっています。
女房がパートに出かけてからゆっくり大川沿いを歩きながら淀屋橋に出て電車に乗ります。
今日は農業訓練は昼から早退して介護弁当の会社に出かけるのでスーツです。
「どうですか検討いただけましたか?」
彼はベンチャーをしていた頃の同年代の社長です。
介護弁当に手を出して、もう15年になり店舗数は10軒と増えましたが、利益は鳴かず飛ばずなのです。
「幹部の中には経費の無駄使いだという意見が出てるんだ」
「全店で月に500万の新聞チラシの100万を1度だけ回してください。それで成果が見えないと諦めます」
妙に懐かしい営業マンになっています。それで了解を貰ってスポーツシューズ試着の報告書を見せます。
「面白いかな」
彼も苦労人の社長です。
それで今月の20日から始めることになりました。
すでにIT社長にはサンプルの調査票にひな形を流して、シニアNPOの理事長には会員の人選をしてもらっています。
帰り道ちょっと元気な頃の気持ちに戻りました。




