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第235話偽証

農業訓練の帰りに久しぶりに刑事裁判の弁護士の事務所によります。

「いつもすいませんね。彼は不動産事業部長の今回の保険金詐欺の告発を担当しています」

「工事課長が会社側の調書を出したようですね?」

「よくご存知ですね。K火災は民事で止めているので刑事はこちらですることにしたんです」

「でも不動産部長は直接に係っていないですし、信用がありませんよ」

「それなんですよ」

若い弁護士が頭を掻きます。

「そういう私もその時期の現場にはかかわっていませんから、やはり作業をした工事課長の発言は重いと思いますね」

「ボイラーの現場で作業したのは工事課長と女性の担当と代理店ですが、代理店は元々会社側の調書を出しています。部長が元部下の携帯に入れているのですが切られていて繋がりません」

「難しいですね」

彼女の顔を思い浮かべます。

そっとしてあげたいと思います。

以心伝心というのがあるのか翌日に彼女から携帯が入りました。

「あの男が職場に現れたのです。会社のホームページの写真を見たようなのです。もう就活は耐えれません」

「何か話しましたか?」

「刑事事件の偽証を言ってきていますが、そんなの絶対に嫌です!」

「それを証言する勇気がありますか?工事課長に一矢報えますが」

「はい」


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