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第230話手遅れ

今日は午前中に農業訓練の面接を終えてその足でお昼に副理事長が病院長をしている病院に行きます。

「患者の方ですか?」

久しぶり面接だったのでワイシャツにネクタイを締めています。

内線をかけてから急に慌てて病院長の部屋に案内してくれます。

「わざわざ」

白衣の病院長がソファに手招きします。

「私と理事長と部長は同じ大学なんだよ。10年前にシニアNPOをすると言うので副理事長になった。部長は退職して5年前から立て直しに入ってもらった。私も今年で引退だ」

日本でも有名な病院長で雑誌でよく写真を見ていました。

「私も500万ほど寄付をしているが、一向に改善していない。私の友達も誘い込んだが、もう3人全員が理事を抜けたよ。実態はどうなのか教えて下さい」

「助成金体質にどっぷりはまっていて時代の流れに逆行しています。部長と収益事業を始めたのですが、事務長に契約停止をされました」

「部長から聞いている。あれの兄貴はしっかりしているが弟は甘やかせすぎだ。弟を入れるに私も反対したが。兄貴に理事長を進めたが断られたよ。部長から経歴を聞いているが、立て直しを手伝ってもらえんかな?」

「いえ私もボランティアをやる余裕はありません。立て直しには組織を大きく変える必要がありますし、1年分の運営資金が入ります。ハードルは高いです」

「やはりだめかあ」


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