表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
222/359

第222話道草はできない

シニアNPOの談話室では3時になると部長と間借り社長と私でぼそぼそ雑談が始まります。

「昨日理事長と話しましたが、来週から検査入院します」

「どこが悪いのですか?」

「持病の心不全です。今まで何度か入院を繰り返しながら引っ張ってきたのですが、今度は手術だと思います。今後のNPOの運営の話をしましたが、他の会社では勤まらない息子に譲りたいと考えているようです。残念ながら無理だと思いましたよ」

部長は元々大手の会社で役員をしていたようで、組織の運営は詳しいようです。

「実は私もここで家賃を払って仕事をしていても先が見えないのです。忙しい時にボランティアで講師に使われる。それなのにメリットはほとんどないんですから」

「あなたは?」

「私も詳しく言えませんが、重たい問題を幾つも抱えていてしばらく身動きが取れないので、この間に第2の人生を見つけようと思っています。でも残念ながらここにはないようです」

「ここは何ともならないですかねえ?」

「トップが風土を作ってしまいます。息子には危機感が全くありません。今までにあるものをただ続けているだけです。私にはもうそんな道草をする暇はありません」

前の会社の社長の息子を思い出しました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ