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第220話透析導入基準

今日はシニアNPOの談話室に行く前に透析室に寄ります。

「久しぶりですね?体調はどうですか?」

透析室の責任者の自分の娘のような年頃の女医です。

カルテを手に相談室に入ります。

「透析を行うのは自分の意志だけではだめなのですよ」

パンフレットをテーブルに置いて説明してくれます。

「臨床症状では体液異常(管理不能の電解質、酸塩基平衡異常)、消化器症状(悪心、嘔吐、食思不振、下痢など)、血液異常(高度の貧血症状、出血傾向)、視力障害(尿毒症製網膜症、糖尿病性網膜症)の状況を見ます。カルテで見ると当てはまりますね」

それぞれの状況が出ています。

「腎機能としては血清クレアチニン㎎/dl(クレアチニンクリアランスml/分)8以上(10未満)が条件ですが、現在は7.00の前半ですのでもうしばらく様子待ちです。日常生活障害度では通勤、通学、あるいは家庭内労働が困難となった場合を軽度(10点)とする訳ですが、ここの範囲は微妙ですね」

「先生とも話しましたが、腎臓温存でいこうと考えています」

「私もそれは賛成です。昔はこの条件をはるかに超えるまで頑張る人がいました。何とか働くことで引きずられていくのは分かります。それと精神的に透析への恐れがあります。だから透析イコール人生リタイヤの人が多かったのです。私としては透析は第2の人生と考えてほしいのです」

「クレアチニンが8.00越えが目安ですね。歩ける間はしっかり歩きます」



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