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第186話家計簿作成

夕方家への帰り道に労働裁判の弁護士から携帯が入りました。

「今一般裁判とその後の仮払い訴訟の法廷が終わりました。一般裁判の方は更に詳しく血判書の件が出ていました。それで裁判官はその証拠を早く出すようにと言っています。内容的には問題ないですね」

血判書については問題ないと確信していますが、どこに今あるのかというと記憶が全くないのです。

「賃金の仮払い訴訟に対しては相手側が対応が分からないらしく、無関係な調書を出してきて主張を始めましたが、裁判官が争点のポイントが違うと指摘され、急に今までの蓄えがあると言い出したのです」

「直近3か月の家計簿を作っていますのでメールを送ります。家族分の通帳も届けます」

「それだけあると助かります」

1か月前から家計簿を作っていました。

賃金の仮払い訴訟は勝訴の可能性と家計簿がポイントです。

「どのくらいの月の生活費になりますか?」

「ざっと40万少しです。医療費の負担が重いですね。東京の判例を見ていると50万で出して半分が相場そうです」

この辺りは弁護士より詳しくなっています。

ただ大阪では賃金の仮払い訴訟の判例が見当たりません。

「あの弁護士が刑事訴訟も民事訴訟も勝訴だと言ってましたが?」

「それは違います。刑事は不起訴で民事は高裁に双方が上告しています」

何だかこの弁護士は人はいいのですが、とても心配です。

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