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第167話ホテル襲撃
「・・・もしもし・・・しばらくいいですか?」
携帯画面に不動産事業部の女性の名前が出ています。
「会社では部長は本当に乗っ取り犯にされていますが、私は信じていません。この会社は足の引っ張り合いでまともに仕事をしてる人はいません。でも我慢できないところに来たんです」
「どうしたんですか?」
「不動産部長が総務課長チームに専務競争を出し抜かれ、ホテル側が支払い停止に対抗してロックアウトしたホテルに殴り込みをかけるのです」
「まさか、やくざの抗争でもあるまいし」
「部長は?」
「彼も呼ばれているのですが、逃げ回ってるようです。私は退職覚悟で部屋を出ました」
「社長の指示は?」
「いつもの調子で黙認しながら途中で部屋を出ています」
「でもそんなことできないでしょう?」
「それが支払いを止めた業者にそういう作業の得意な業者がいて総務課長が作業依頼をしているのです」
「それに対抗するためにその先頭を?」
「正気ではないです」
取り敢えずホテルの元社長に襲撃予定のホテル名を伝えておきました。
とんでもない会社と不当解雇裁判を起こしてしまいました。




