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第1話 時間がないので、今できることを……

新章突入。

とらわれのエルフ救出の話になると思います。



なんか……文章が短めになってる気がする……。

調子がいまいちでてないのかもしれない……。

 俺とセリカが、気絶した天狐と地狐の姉妹をそれぞれ背負って拠点に帰り着くと、マユさん、ミルファさん、レナさんが出迎えてくれた。

 戻る途中にギルドチャットで色々状況を説明しておいたので、空き部屋を掃除して使えるようにしておいてくれたようだった。

 なので、直ぐに天狐と地狐の姉妹をその部屋に運び寝かしつける。

 彼女達の事はレナさんとミルファさんに任せて、マユさんは姉妹が起きた時の為の食事の用意、セリカは追っ手が来た時の為に拠点の前で警備、俺は移動手段の検討をすることになった。

 

「そういえば、先にもどったティナはどうした? あと、シーナは?」


 先に帰還の指輪で戻っているはずのティナの様子と、姿を見せてないシーナの事を聞く。

 ちなみに、俺とセリカが帰還の指輪で戻らなかった理由は、天狐と地狐を一緒に連れてくることが出来なかったからだ。

 帰還の指輪は本人のみしか効果が無いのだ。

 ギルドメンバー用の効果とはいえ地味に使い勝手が悪い面があるよな。


「シーナさんは、周囲の索敵に行ってます」


 う~ん、シーナは索敵って名目のさぼりか?

 索敵自体はちゃんとやるだろうし、まあいいか。


「ティナさんは……」


 少し困惑気味に、マユさんは天井の方を見上げる。


「?」

「屋根の上で、妖精さんたちに力をかりるって事らしいです……」


 少し困惑気味だった理由がわかった。

 うん、なんで屋根の上でやるんだ?

 もしや、「少しでも高い所の方が遠くが見えるじゃない!」とか言う理由だったりしないよな?

 う~ん、ティナの場合それを否定できないのが怖いな。

 ただ、ギルド拠点の見張り台とか監視塔なんかの索敵用の施設に登ると索敵にプラス補正とかあったような気もするし……。

 何気にバカにはできないのだろうか?

 まあ、後でティナの様子を見て置けばいいや。

 さぼるなんて事はないだろうしな。オーバーワークにならないように気をつけるだけでいい。

 俺は俺にできる事をしておこう。

 そう思い、ギルドコアの部屋に向かった。



 ギルドコアの部屋に着いた俺は、現在の総GP(個人分も込み)を確認してから、ギルド拠点の建築可能設備のラインナップを調べていく。

 何故そんな事をはじめたかと言うと、ギルド戦や勢力戦などに使う戦闘用の戦力には当然、力に特化したもの、防御力に特化したもの、そして機動力に特化したものなどがあるからだ。

 今回、ティナが仲間のエルフが連れ去られた場所を見つけた場合、徒歩はもちろん普通の馬車でもそれなりに時間が掛かると想像できた。

 なので、この世界のモノと比べて大幅に機動力が高いギルド拠点の乗り物などを使う事にしたのだ。

 ただ、戦闘用の設備は総じて必要GPが高い。

 それに加え今回は速度だけは高ければ高いほど良かったので、緊急事態と言う事で個人分のGPも使わせてもらう事になった。

 一応個人分はギルド拠点に貸しと言う形で今後返済終わるまではギルドに入れる分は0それに加えて多少色(利子)をつける事にしたので特に反対されなかった。


 まず、移動手段になりそうなものをリストを検索して探す。

 その中で速度重視で色々絞っていくといくつかの候補が出てきた。

 騎馬、騎獣、機動力の高いゴーレム、物資輸送用のゴーレム、航空戦力(ゴーレムであったり、UFOみたいなものまである。当然飛行機なんかも……)などだ。


 ただ、一番無難そうな騎馬、騎獣、それらが引く馬車などは候補からはずした。

 ここにはドラゴンやワイバーンなどもリストにあった。

 候補からはずした理由は凄く簡単で、練習無しに生き物をちゃんと扱えるかと言う問題が1点。

 厩舎の系統の施設が別途必要になった点が1点。

 本当に高性能なのは捕縛してくる必要があったと言う点が一点。

 時間が限られている今の原状では現実的に高速で移動できる手段が用意が難しかったのだ。


 次に候補からはずしたのは、航空戦力。まあ、飛行機やUFOなんてオーバーテクノロジーなものまであったのだが……。

 これは、凄く単純な理由だ。

 ひたすらに必要GPが高い。

 その上、モノによっては、科学的な素材が必要なものまである。

 無い袖は振れないと言う訳だ。

 まあ、今の所持GPで作れる一番低コストの安物もありはしたが……。

 


・試作型飛行輸送ゴーレム


 試作型の飛行輸送用のゴーレム。

 試作型なので、性能が安定せず一定確率で墜落したりする。

 また、装甲は紙の様にもろいので一撃受けただけで墜落する。

 安全性はほぼゼロで、墜落した場合の生存可能性はほぼゼロになります。


 

 うん、確かにギルド戦なんかで使う飛行型のユニットは、撃墜された時点でほぼ死に戻り確定だったけどな……。

 現実で使うには怖すぎる!

 と言う事で空を飛ぶ速度は魅力的だったが却下にした。



 残ったのは、機動力の高いゴーレムと物資輸送用のゴーレムだ。

 とは言っても、機動力の高いゴーレムの方は早々に候補からはずれた。

 単純に戦闘用ゴーレムは機動力が高くても戦闘能力が無いわけではない。

 なので、どうしてもスペックが高くなって必要GPもふえてしまう。

 そのため、戦闘能力の無い物資輸送用のゴーレムの方が機動性と言う面では、必要GPで優秀だったのだ。

 その上、輸送用の方が乗り心地も良かったりする。

 ゴーレムにしがみついての旅と、乗り物に乗り込んでの旅どっちがいいかと聞かれたら間違いなく後者を選ぶだろう。

 と言う事で最終的に選んだのは。



・馬型輸送用ゴーレム

  設置コスト:20000GP (14:00 500MP)

  消費MP:800(/月)  ※拠点外での行動では、内臓の魔石にチャージしたエネルギーを使い切ると機能停止。拠点内では別途のMP消費は発生しない。

  必要容量:50

  大きな馬型の輸送用ゴーレム。

  馬の胴体部分に搭乗する事が出来る。

  地形の走破性は結構高く、海や空以外であればほぼ移動が可能。


  HP:  800

  MP:  250

  攻撃:   0

  防御:  50

  魔法防御:50

  速度:  125


 

 こんな感じの馬型……とは言っても、胴体部分に乗り込めるほどなので相当大きい。

 戦車や車型のもあったのだが、走破性がこちらの方が高そうだったのでこちらを選んだ。

 まあ、この世界の世界観から外れすぎる……めちゃくちゃ目立ってしまうのを危惧したのもある。

 これだけ、巨大な馬ってのは別の意味で目立ちそうであるが……まあ気にしないでおこう。


 直ぐに、作成開始する。

 あと、14時間で移動手段の確保は完了だな。

 所持GPがほどんどすっからかんだけど……。



 移動手段の準備が終わったので、ティナの様子を見に行く。

 さっき、マユさんが言っていたみたいにギルド拠点の屋根の上に座ってなにやらやっている。

 緑、赤、白、青……などなど色々な光が周りに集まってるのは、多分妖精たちなんだろう。

 それにしても、本気でやるとティナは結構すごいな、とんでもない魔力を放出してるのが感じられる。

 あ、そういえば……ゲーム内では精霊に力を借りる時コストとしてMPを消費するのは特に疑問を感じなかったが、この世界では消費したMPは何に使われているんだ?

 魔法とかなら、魔法発動のコストに消費してるのはわかるんだが……ティナの妖精に力を借りるってのは友達に力を借りる感じだったからな……結構不思議だ。今度暇な時にティナに聞いてみよう。


 う~ん、どうやら真剣にさらわれたエルフを探し続けてるみたいだし、彼女の邪魔をするのも悪いほかの場所に行くか。

 狐姉妹の様子をのぞいたり、シーナに周りの様子を聞いたりした後、一応念のために、マユさんに作業場を借りて本気で生産にかかる。

 結構強力なエンチャントが掛かったシルバーリングなどのアクセサリを少し多めに用意したり、結構いいものがそろっていた薬草類から回復アイテムを作ったり。

 戦闘用の準備も抜かりなく進める。


「すごいです……教えてください!」


 まあ、マユさんに色々作り方の説明をすることにもなって多少時間が掛かったりもしたが……。

 概ね準備の方は出来たと思う。

 

 あとは、ティナの友達の居場所が判明するのを待つだけだった。



 そして、夜明け前、ティナが拠点内に駆け込んでくる。


「見つけたよ! リーちゃん見つけたよ!」


 よし、それじゃあ具体的な作戦をつめるとするか!

次はやっと出発か!?

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