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異世界に飛ばされた俺は奴隷調教師になっていた  作者: 七瀬 優
第8章 いざ冒険の旅へ!
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第2話 出発の準備

やっと更新再開です。

色々と忙しかったり、体調ボロボロになったりと大変でした。


敗因は夏休みの宿題をラスト1日でやる癖が抜けない事だったり……。

マジメに命にかかわりそうだな、治さないと……。


それはともかく、今後もまたよろしくお願いします。

 目的地も決まり、さあ出発……とはならなかった。

 理由はいくつかあるのだが、一番大きな理由はギルド施設の建築時間だ。



・帰還魔法陣

  コスト:10000GP(36:00 1000MP)

  消費MP:10(/回)

  必要容量:10

  ギルドメンバーが帰還の指輪を使用すると魔法陣に帰還できる(転移禁止区域を除きます)。


  帰還の指輪作成

  コスト:100GP(01:00 100MP)

  回数無制限のアイテム。

  ギルドメンバー以外は使用不可。

  作成ギルド専用アイテム(他のギルドの帰還の指輪では効果なし)。


・ゲート

  コスト:5000GP(15:00 1500MP 転移石×10)

  消費MP:5(/日)

  必要容量:100

  ギルド拠点と任意の場所(ギルドの所有している)をつなぐゲートを設置できる。

  双方向、許可された者は自由に移動可能(ギルドメンバー以外も許可可能)。

  ゲートの開け閉めは任意のタイミングで可能。

  ギルド拠点をアイテム化した場合はゲートが自動で閉じる(ギルド拠点アイテム化をはじめると閉じる)。

  ゲートの設置場所は移動不可(ゲートの廃止は可能)。

  設置数の制限は無し。  



 こんな感じでゲートと帰還魔法陣を設置するだけで51時間2日ちょっとかかる。

 その上、人数分の帰還の指輪を作ることを考えると、60時間程度……まあ3日ぐらい掛かるのである。

 あと、建築タスクは、現時点では予約が出来ないので、終了後直ぐに設置命令を出さないとその分ロスして、時間が長くなる。

 という訳で、施設設置だけで実質3~4日必要だったのだ。

 

 他の理由としては、GPがギルド分の貯金では足りなかったのもある。

 個人分のを切り崩せば足りるのだが、建築時間もあるので、アリの巣で最後のひと稼ぎする事になった。

 

 そんな訳で、準備期間込みで5日後に出発する事になる。


 

 まず最初にやるのは当然、施設設置だ。

 帰還魔法陣の建築を開始する。

 魔法陣だから建築ではなく作成なのか?

 まあ、その辺はどっちでもいいか。

 さっさと、ゲートのコスト分のGP稼いでゆっくりと旅の準備をしよう。


 ……なんて思っていた時期がありました。

 

「師匠、全然アリがいません!」


 セリカが小さなキラーアントクイーンを切り伏せながら、残念そうに呟いている。

 まあ、解らないでもない。

 アリの巣に入って3部屋目でBOSS部屋になってしまったのだから……。

 それも、今まで戦ったキラーアントクイーンより遥かに弱かった。

 運が悪かったのか、それとも……。


「次行ってみよ~次!」

「何か嫌な予感がするわね」


 その後、直ぐに次のアリの巣に突撃。

 またもや殆どアリが居ない。


 そして、5つ目のアリの巣を殲滅した所で、嫌な予感が抑えきれ無くなった。


「ティナ、小さなアリの巣ばっかりの気がするが、もう少し大きいのは無いのか?」

「う~ん、アリの巣が凄く少なくなってるんだよ。どうしてだろう?」


 嫌な予感はますます膨らむ。


「エルフの森では、いつもはどのくらいの頻度でアリの巣で狩してるんだ?」

「大発生した時は別として、1週間に1度狩りをすれば多いほうだよ。半年ぐらいしない時もあるし」

「それは……」

「????」

「そりゃあね~」

「ですね」

「だね~」


 約一名の戦闘バカを除いて皆が理由を理解してしまった。

 俺達はここ連日、1日1つ以上の巣を潰していたからな……。


「つまり殆ど狩りつくしてしまったのか!?」

「そんな事があるのか~」


 うん、予想外だな。

 ゲームでは倒したぶんだけポップしてたけど……。

 まあ現実になったら、直ぐに沸くとありえないよな。


 しくじったな。

 ただ、此処で1ランク高いダンジョンに狩りに行くのもな……。

 足りない分は個人から借りるようにするか。

 それよりもだ。


「ティナ。アリを減らしすぎて困るような事は無いのか?」

「え? モンスターが減って困る事があるの?」

「天敵のアリが居なくなって他のモンスターが大量発生とか無いのか?」

「う~ん? 聞いた事ないな」

「そうか、それならひとまずは安心か……」


 う~ん、こんな無茶苦茶な狩りをしてなかったみたいだし、少し心配は残るがまあ今更だしな……。

 それでも、これ以上の狩りはやばそうだから引き上げるか。

 


 そんな訳で残り4日間はそれぞれ個人で旅の準備をする時間になった。

 もちろんモンスター狩りは禁止。特にアリ退治には絶対にダメだった。


「えええええ~そんな師匠~~~~」


 当然の如くセリカが文句を言ったが変更は無い。

 下手に絶滅させたりすると何が起こるか解らないからな。


 

 そんな感じの4日間の準備期間だが、それぞれ何をやっていたかというと……。


 シーナは昼寝&森の散策。ぶっちゃけ一番暇をもてあましていた。

 彼女によると、「ギルド拠点という反則があるから準備する物なんて無いわよ。そもそも店なんかないしね」と言う事だった。

 まあ、基本的に冒険の準備をするにしても生産職じゃなければ手に入れる手段はないか……。


 逆にマユさんは凄く忙しそうにしていた。

 エルフの森での採取が暫く出来なくなるので色々採取に走り回って、店に戻ってアイテム作成しまくっていたのだ。

 ちょっと不安になったので、


「薬草とかとりすぎて絶滅させたりするなよ!」


 なんて注意をしてしまうほどだった。


「大丈夫ですその辺は心得ています。だから遠くまで採取に出かけているのですから」


 うん、考えているなら大丈夫だろう。


 セリカは……。

 俺やシーナはもちろん、ミルファさんやティナにまで訓練(勝負)を挑んでいた。

 よっぽど暇だったのか珍しくシーナが受けていたのもあって、それなりに楽しんでいた。

 うん、セリカよ準備はいいのか?

 シーナと違って全く何も考えてないように感じるのは気のせいか?


 レナさんはミルファさんから旅について色々レクチャーを受けていた。

 あれでもミルファさんは色々訓練受けているだろうし、悪くないと思う。

 はっきり言って、メンバーの中で一番準備らしい準備をしていたのはこの二人かもしれない。


 ティナはエルフの里とギルド拠点を行ったりきたりしていた。

 一番謎な準備をしていたのが彼女だと思う。

 というか、準備完了したとか言うあのパンパンのバックパックはどうなった?

 ただ、ゴミとして里に捨ててあったモンスターの素材を持ってきてくれたのは助かった。

 

「使わないのか?」


 と聞いたら、大量に取れるから質のいいのだけ使って後は処分に困ってたそうだ。

 引き取ってくれて逆に感謝されたとか。

 まあ、その分でゲート設置分をまかなえたのだからこっちもありがたかった。

 一応お礼を伝えておいてくれるように頼んでおいた。

 あと、アリを倒しすぎた件は「特に問題ないだろう」って答えが返ってきたとか。

 それを聞いて一安心だな。


 最後に俺は何をしていたかというと……。

 アイテムボックスに食料や水などを溜め込んでいた。

 アイテムボックスの中は腐ったりしないので保存には便利なのだ。 

 肝心の食料の方は、M&Mに来店した妖精達に手伝ってもらって問題の無い範囲で集めてもらった。

 それなりの量集めてもらったので、いざという時は1週間ほど持つだろう。

 水の方はというと、ポーションの薬ビンに魔力で作った水を溜め込んだ。

 ポーションなどの薬ビンは何故か作成時に発生していたので、薬を詰めずに薬ビンだけ集めてみたのだ。

 MPは消費するが、材料無しで薬ビンが出来たので何かに使えると思い、10枠(99×10)ほど作ってしまった。

 そのうち1枠を除き全部に水を詰めた。

 まあ、ビンが大量に必要になったら作るか水を捨てればいいしな。

 


 そんな感じで5日間が過ぎ、帰還魔法陣とゲートの設置が無事終わる。

 もちろん、帰還の指輪を人数分作成して一人1つずつ持つのも忘れてない。

 最後に拠点をアイテムに戻す。

 一応、人が入れるぐらい大きな木の虚に設置したゲートが閉じている事を確認して出発の準備は完了だ。

 

「さて、出発するか」

「そうね」

「はい」

「いくよ~」

「楽しみです」

「がんばろ~」

「おおお~~~」


 こうして俺達は冒険者の街に向けて出発した。



「旅に出る前に――ちゃんに会いたかったな。ここ数日行方不明なんてタイミング悪いな~」


 歩き出した時、ポツリと独り言のようにティナが呟いていた。

 おい、やめてくれこれからの旅に変なフラグ立てるのは!

 平穏無事に行きたいんだ!


 出発して、数歩で旅に暗雲が立ち込めたような気がした……。 

次はついに旅が始まります。

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