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第4話 エロフ!?

更新です!


何にでも興味津々のあの子が……事態を混迷へと叩き落します。


それにしても、ノクターンな方に行き過ぎないようにするのは難しい。

 目を覚ましたら鬼と化したミルファさんに剣を突きつけられていた。

 【奴隷調教師】の『隷属』で俺には直接的に危害を与えられないはずなのに……。

 何でだ?

 まあ、彼女がこんな行動を起こした理由の方は解るんだが。

 隣で寝ている半裸のレナさんが原因だろうな……。


 って、そんな事考えてる場合じゃない。

 何とかしないと……。

 冗談じゃなくグサリとやられそうな気がする!


「黙ってないで何とか言ったらどうだ!」


 ミルファさんの怒声が響き渡る。

 剣の先がほんの少し進んだ気がする……気のせいだよな?


「う~ん……」


 ミルファさんの声で目を覚ましたのか、レナさんがゆっくり目を開く。


「…………?」


 レナさんは自分の置かれた状況が今一解ってなかったのか、パチクリと瞬きをする。

 俺を見て直ぐに顔が真っ赤にそまるが、ミルファさんの方を見て今度は真っ青になる。


「何をしてるんですかミルファ!」

「ひ、姫様。大丈夫ですか!?」

「そんなことよりもその剣を降ろしなさい! は・や・く!」

「はい!」


 ミルファさんはレナさんの剣幕に直ぐに剣を下ろした。

 

「クロ様、大変申し訳ありません、ミルファにはちゃんと言い聞かせます」

「姫様!」

「あなたは黙ってなさい!」

「ひ……ひめさま……」


 そのままレナさんはミルファさんを引きずっていった。

 半裸のままだろそのまま出て行ったら……まあここには俺以外男はいないからいいか。

 この騒ぎで俺の部屋にレナさんが朝まで居たというのは隠し様無いからな。

 レナさん達が出て行った扉に目を向けると、ティナが興味津々で覗いてるのが見える。

 キラリンっといった感じに目が光っている。

 なんか頭痛い問題が一つ増えた気がする。

 はぁ……。



 

 

 食後、俺は今朝あった事について色々聞かれていた。

 ちなみに、レナさんとミルファさんはレナさんの部屋で食べてここには居ない。


「で? レナとあんたが夜何をしてたかは別にどうでもいいんだけど、なんでミルファがあんたに攻撃できんのよ?」


 うん、シーナそれ俺に攻撃する手段を探っていないか?


「それは解らない」

「ああ、それだったら~」


 俺がわからないと答えるのと同時にティナが説明しだした。


「精神を縛るとかの系統の力はね~かけた時の対象に”さいてきか”されるんだよ!」


 最適化?


「どういうことだ?」

「縛る力を際限なく上げていったら……精神とかを握りつぶす? 押しつぶす? 事になるんだよ!」

 

 ああ、適度な圧力じゃないと潰れるって事か。

 まあ解らないでもないか。


「でね、ミルファちゃんはね。”ひんし”の状態の心に呪縛をかけたから、かける呪縛は弱くなったんだよ!」

「まて、つまり彼女にかけた時の呪縛が弱かったから、治療した彼女を縛る力が弱いのか?」

「そだよ~」

「回復した時点で最適化した呪縛にならないのか?」

「そういう方法とかもあるけど、クロちゃんの力は違ったんだと思うよ~。それに”さいてきか”の為に”じょうじこうしん”なんてしてたらコストがとんでもないことになるよ」

「そうか……」


 ティナの言う事は理にかなっていた。

 それをティナがいってるんじゃなければ、マユさんあたりが教えてくれたならもっと素直に納得できたのだが……。

 ティナじゃな……。


「ティナに説明されると、なんかショックだな」

「あああ~また言われた! これでもわたし、知識だけならエルフの中でも長老達の次ぐらいに一杯持ってるって言われてたんだから!」


 知識だけなら(・・・・)か……このだけ(・・)ってのが色々表してる気がする。


「ちょっとまって、それじゃあ私が今ミルファみたいに、心にダメージ受けたら、呪縛に押しつぶされることにならない?」


 シーナがふと気がついたように慌てて質問している。


「ああ、それは大丈夫。呪縛の力ごと削れることになるから」

「そうなの? じゃあ……今からミルファみたいに瀕死になって回復すれば呪縛を弱められる!?」

「たぶん、そうなるよ」

「ふふふ……」

「シーナ、もしそうなっても治療してやらないからな!」

「う……」


 う~ん、呪縛を弱める方法が一応あるのか……。

 マユさん達を解放する方法にできるかもしれないな。


「でも、やめた方がいいよ。ミルファちゃんは奇跡的に生き残っただけで、普通だったら死んでるよ」


 って、そんなにうまい方法はないか……。




――そして、その日の夜。

 

 レナさんがまたしても俺の部屋にレナさんが夜這いに来ていた。


「ミルファさんはどうするんだ?」

「大丈夫です、ミルファにはちゃんと言い聞かせましたから」


 ニコリと笑うレナさんが少し怖かった。



「ところで、俺なんかで本当に良かったのか?」

「クロ様には返しきれない借金があるじゃないですか!」


 うん、何か変な方向に話が流れたな……。

 それにお金を貸した覚えも無いぞ。


「えっと、まて何の事だ?」

「ミルファの為に使ったエリクサーの事ですよ。1本10億Gとか……」

「まて、金を取ろうとか思ってないぞ!」

「いいえ、返します。返すために私のすべてをクロ様にささげるんです!」


 借金のカタに身売りするつもりだったのか!?

 う、好意とかそういうのじゃなかたのか……。

 そうだよな……俺なんかじゃ。


「いいよ、レナさんそんな心配いらないから、身をささげるなんて言わなくて……」

「ダメです! そうじゃないと、クロ様と一緒になれないではないですか!」


 うん? どう言う事だ?

 俺と一緒になりたい?

 もしかして、好意をもってくれているのか?

 それならうれしいけど、でも……。


「俺と一緒に居たいのか?」

「もちろんじゃないですか! 大好きなクロ様と一緒に居たいに決まってるじゃないですか!」


 う、なんか、真顔で愛の告白を受けた気がするぞ……。

 顔が熱くなっているのがわかるぞ。


「それなら、す……だから……って理由でいいじゃないか。何故借金がどうとか理由をつけるんだ?」

「恋愛感情で結ばれるなんて御伽噺だけの世界です! 利害関係が一致して初めて結ばれる物でしょう? だから、好きな人とのチャンスは逃がしてはだめなんです」


 政略結婚とかが普通の王家の教育で、結婚観が壮大に狂っている気がしないでもないが……。

 この世界ではこれが普通なのか?


「いいのか? 俺なんかで?」

「昨日も言いました! クロ様がいいんです!」


 そういって、そのまま口付けをして来るレナさん。

 そのまま夜の営みにと行こうとしたところで……。

 扉が開かれる音がする。

 ミルファさんが邪魔をしに来たのか?

 レナさんも同じ事を考えたのか険しい顔でそちらに視線を向ける。

 すると……。


「わたしもまぜて~」


 扉から体を滑り込ませてきたティナが、服を脱ぎ捨てながらベッドに飛び込んできた。


「ティナ様!?」

「まて、ティナ。いきなりどうした!」


 俺たちが驚きにそれぐらいしか言葉が出ない。


「楽しいことは皆でだよ!」

 

 そのまま、レナさんの背後から胸をもみ始める。


「ティナ様まって……あっ……ぁぁ……」


 う、ティナって凄い技をもってるのか?

 直ぐにレナさんが瞳がとろけている……。


 そして、何故かそのまま3Pに突入していった。

 レナさんはともかく、ティナまで初めてだったのには驚いたが、レナさんはこんな初体験でも満足そうだったのでまあいいか……。

 彼女がティナに向ける目がどう考えても「お姉さま!」って感じになってたのは気にしない事にする。

 それにしても、ティナの夜の技は凄かった……完全に負けていた……もっと自分を磨かないと!


 

 で、当然の帰結として……。


「貴様ら! 姫様に何をした!!!」


 次の朝やってきたミルファさんが悪魔と化した。

 ティナの魔法で何処からか出てきた蔦に動きを封じられて、剣を突きつけられることはなかったが……。


 なんでこうなった!?

 流された俺が悪いのか!?

次の話は……ミルファさんも陥落? 

恐ろしい……あの子……。




※レナさんの結婚感

レナさんの結婚感については、この世界でも一般人では、普通ではありません。

ただし、王族とか貴族とかはこれが普通だと教育されています。

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