第2話 ダンジョン攻略?
ギリギリアウトな感じで更新遅れてしまいました。
今回はマッタリとダンジョン攻略?
俺達は、ダンジョンにやってきていた。
経験値稼ぎがてらGPを得る為に……。ではなく、GP稼ぎがてら経験値を得る為に……。
ちょっと、みなが欲望に目がくらみすぎてる気がしないでもないので、大森林でも比較的低レベルのダンジョンに行く事にしたのだ。
レベルの高いダンジョンでちゃんと撤退などを見極められる気がしなかったからだ。
で、ティナにそんな条件でどこかないか聞いたら、案内されたダンジョンが此処だ。
ダンジョンというよりは地下に掘られた巣。
まあ、アリの巣そのものだったりするのだが……。
やってきたのは、キラーアントという、アリがモンスター化したモンスターの巣だ。
ただ、キラーアントの大きさは全長が俺達と同じぐらい、高さは俺達の腰から胸ぐらいの感じだ。
ティナによると、放って置くと大変な事になるので、女王アリのキラーアントクインーンを倒して、巣を駆除するらしい。
まあ、巣を潰しても別の場所で出来るので、定期的な駆除が必要らしいが……。
「いくよ~」
セリカは突撃して、キラーアントを次から次に切り伏せていく。
「ノームさんお願い!」
ティナはノームの力で石の槍で辺り一帯のキラーアントを串刺しにする。
近寄ってきた敵は、ナイフで戦うみたいだが、そもそも敵が近寄れて居ない。
「ザコね」
シーナは孤立したキラーアントを狙い、着実に急所への一撃で葬っていく。
「姫様には指一本触れさせません!」
ミルファさんは三人を抜けてきたキラーアントを片付ける。
「すごいですね」
「はい」
「だな~」
そんな中、レナさんとマユさんと俺は暇だったりする。
レナさんはレベル低いのと戦闘経験そのものの低さで直接戦うのは無理だ。
まあ、同一勢力を強化するパッシブスキルを幾つも持ってるので居るだけで意味があったりするのだが。
マユさんは後衛らしく、魔法の遠距離攻撃による援護なんだけど……援護するまでもなく前衛が殲滅している。
俺は、こんな中で凶悪なスキルや魔法を使うわけには行かず、回復役に徹して……治療する程怪我をしてないので何もしていないのだが……。
う~ん、敵が弱すぎるのか……それとも皆が強すぎるのか?
まあ、個体の能力よりも、数で攻める敵だからな……。
俺はこの際だから色々と検証してみる事にする。
まず最初に、『奴隷取得経験値プール』で貯めてある経験値を使った時、ギルドの経験値取得時の寄付効果でGPが得られるかを見てみる。
マユさんを一度PTからはずして、彼女に経験値100ほどプールから使う。
経験値寄付率50%だったのに、寄付されず、GPが増える事もなかった。
ま、そんなにうまくいかないか……。
次は、丁度今居る部屋の敵があと数匹になっていたので、みんなの力を借りて実験する事にする。
内容は、PT人数にペナルティはあるのか? だ。
WMOでは6人以上に経験値ペナルティがあった。
こっちでもあるのかを試したかったのだ。
まず、『奴隷取得経験値プール』を割合0%のしてから、シーナ、俺、レナさん、マユさん、ミルファさんの5人でPTを組みシーナにキラーアントを倒させる。
経験値は、シーナが257、俺とレナさんが102、マユさんとミルファさんが113だった。
あれ? なんでだ? 何もしてない4人で経験値が違うぞ?
これはひとまず保留。
セリカをPTに追加してもう一度シーナに戦ってもらう。
シーナが255とほぼ同じだが、俺とレナさんが91、マユさんとミルファさんとセリカが101だった。
うん、10%程度落ちてるな。
ティナも追加して7人にしてみると……。
シーナが257、俺とレナさんとティナが81、マユさんとミルファさんとセリカが90だった。
20%か……。
何度か試した、数値の誤差はあるが、6人で10%、7人で20%の経験値ペナルティがあるみたいだった。
まあ、ペナルティがあるといっても、PTを分けるほうが効率がいいものじゃなかったので、このままにする。
今のペースの6人目から1人に付き10%ダウンなら10人PTあたりで分ける必要が出てきそうなのだが今はいいだろう。
そういえば、撃破ボーナスの割合が減ってるような気もするが……何かあるんだろうか?
まあ、検証がしようが無いし、頭の片隅にでもしまっておこう。
俺とレナさんとティナが経験値低かったのは、『奴隷取得経験値プール』の割合を50%に戻そうとしてスキル一覧を見た時『奴隷取得経験値UP』のスキルを見て思い当たった。
そういえば、奴隷メンバーは経験値に補正があったな。
今回の検証はコレぐらいにして奥に進む。
そのまま、俺たちはどんどんと奥に進み、キラーアントクイーンの部屋まで行った。
その部屋に居たキラーアント、ミニキラーアント、キラーアントの卵の大群ともどもティナ、セリカ、シーナの3人で殲滅していた。
クイーン以外のキラーアントはティナのノームが土魔法? で殲滅し、セリカ、シーナがたこ殴りにしていた。
手数の多いシーナと重い攻撃のセリカ、彼女達の連携は対戦格闘物のハメ技を思い出した。
まあ、キラーアントクイーンよりも、取り巻きの数が面倒なタイプのBOSSだったからだろう。
「う~ん数だけだったわね」
「でも、凄い経験値ですよ」
「数もいいけど、もっと強い奴と戦いたいよ。あのドラゴンとか!」
「何も出来ませんでした」
「姫様は戦わなくてもいいんです!」
「すごくかんたんに終わっちゃった」
なんて口々に言いながらギルド拠点に戻る。
拠点の方の守りは、来る時にティナが樹木の結界を張ってくれた。
ただ、あれは結界というより木に拠点が飲み込まれたというような感じだったが……。
それよりも、今回の収穫だ。
俺Lv20→26
シーナLv27→32
マユさん Lv23→29
セリカ Lv43→44
レナさん Lv17→27
ミルファさん Lv32→33
ティナ Lv62
結構経験値を稼げた。
ひたすら数が居たからな……。
キラーアントの触角 × 2435
キラーアントの皮 × 2157
ミニキラーアントの触角 ×32
ミニキラーアントの皮 × 21
キラーアントの卵の欠片 × 24
クイーンアントの皮 × 1
クイーンアントの足 × 3
クイーンアントの触角 × 1
ドロップアイテムの方はキラーアントのドロップが倒した数が数なだけにめちゃくちゃ多かった。
ただ、鑑定してみても、素材としては殆ど使い道が無い、WMOだと換金アイテムだった。
しかし、ゲームで無いこの世界ではそんなアイテムに価値もあるはずがなく、クイーンアントの分以外は全てギルドに寄付で、GPに変えた。
う~ん、ゴミ素材をGPに変えられるのは何気にいいのかも。
GP変換率が高いゴミ素材を安値で買い叩くのもいいかもしれないな。
今回の成果を確認し終わってみると、みんな雑談しながら、森を歩いている。
ティナの索敵能力のお陰でみんな安心しきっている。
「マユ様って、クロ様に借金があるのですか!?」
「はい、返す必要はないとは言ってもらっていますが……金額が金額ですので返したいのです」
マユさんとレナさんがM&Mを買った時の話をしているな。
別に気にしなくてもいいのに……。
まあ、マユさんの気がすまないのなら、無利子無期限って事にしておこう。
「そんなに沢山なのですか?」
「ざっと10億Gよね」
「ええええ~10億Gってどうやったらそんな金額借金できるのですか?」
「うううう」
シーナも、そんな追い討ちかけるなよ。
元の借金額でいいんだから……。
「借金でM&Mが人の手に渡りそうになった時に、あいつが肩代わりしたのよ、あるアイテム売ってね」
「あるアイテムですか?」
「レナ、あんたも知ってるアイテムよ」
「シーナ様、そのアイテムって?」
「エリクサーよ、あの薬作るときに材料にしたやつ」
「え!? エリクサーってそんなに高価なものだったんですか!?」
「そうよ、めちゃくちゃ高いのよ」
「マユ様の10億Gって何個ぐらい売られたのでしょうか? 10や20じゃないですよね?」
「ちがうわ、1個、10億Gなのよ!」
「!!!?」
あ、そういえば、ミルファさんに使った材料ってエリクサーだったんだよな。
金額とか気にしてなかったけど、あの治療薬この世界の価値でいうと、恐ろしい値段にならないか?
レナさん、何か変な事考えないといいのだが……。
お金払えなんていう積もりないから……。
この時、俺は彼女達の軽い雑談程度だと思い、特に口を挟む事をしなかった。
それがまさかあんな事を引き起こすなんて……。
次の話はレナさんとミルファさんが暴走?
キラーアント
Lv25~30ぐらいのモンスター
個体は弱いがとにかく数で攻めてくる。
ゲーム中では範囲攻撃で美味しく経験値を稼ぐ事も……。
まあ、ドロップが悲しいのでそこまで人気でもないのだが……。
ミニキラーアント、キラーアントの卵
Lv20前後のモンスター。
キラーアントより弱い。
キラーアントクイーン
Lv38のボス
周りのキラーアント系モンスターを強化するパッシブスキルなど、キラーアント達の大群とあわせて強いタイプのボス。
取り巻き全部倒したら本体はそれほど強くは無い。




