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異世界に飛ばされた俺は奴隷調教師になっていた  作者: 七瀬 優
第6章 目覚めたミルファ
46/199

第6話 フォレストドラゴンとソウルハーブ

ギリギリ間に合った?

更新です!


ついに……。




※修正

少し気になったので修正。

設備ランク→生産ランク

「また来たのさね、おじょうちゃん。3日ぶりさね」

「今日こそは試練クリアだ!」

「それ、いつもいってるさね」

「今日は秘策があるよ!」

「さっき妖精たちが運んできたあの草さね? あと後ろの人の子さね?」


 フォレストドラゴンを前に、何故か気楽に会話を始めるディナ。


「ちょっとまて、ティナそのドラゴン知り合いか?」

「うん、最終試験をやってるドラゴンさんなんだ~。わたしのお爺さんのお爺さん? のお父さん?? の知り合いだって聞いたよ」

「おじょうちゃんのひい爺さんの知り合いさね。やんちゃな子供の世話をたのまれてるさね」


 ティナのひい爺さんが未熟なエルフが外に行かないように監督を頼んでいるって所か?

 もしかしたら、大森林を抜け出すと強制的にここに転移させられるとかあるのかもな。

 うん? ちょっとまて、人間感覚でひい爺さんとか聞いてたけど、ハイエルフでひい爺さんっていうと、何歳になるんだ?

 そもそも、このドラゴン何時から此処にいる? いや、どれだけ歳を重ねたドラゴンなんだ?

 誘惑に勝てず、『モンスター鑑定(M)』を使ってみる。



 モンスター名:????

 HP:????

 MP:????



「げっ」


 全く鑑定が出来ない。

 姿からフォレストドラゴンだとは思うが、突然変異の上位種なのか?

 少なくとも、この世界に来る前の隠しダンジョンのBOSSよりは強いぞ。


「おお、そこの人の子は珍しいスキルをもってるさね。転職の技が失われてから冒険者でそれを持ってるのは、めずらしいさね」


 鑑定を感知された?

 それ以前に転職の技が失われたと言う事は昔はあったという事か?


「そんな事はいいんだよ! 早速試練を始めるんだよ~今日こそは負けない!」

「うむ、あの草は人の子の協力を得るためのエサってところさね?」


 ドラゴンがソウルハーブの方に視線をやる。


「そうだよ! これで今日こそは勝つ!」


 

 ドラゴンため息を一つついて、「そうさね……不合格さね」と一言。


 その言葉に一瞬その場に沈黙が落ちる。

 だが、ティナはすぐさま再起動。


「な、なんでなの!? 戦っても無いのに不合格って、”おうぼう”だ~」

「おじょうちゃんは、もう少し深くかんがえるさね。人の子に協力を求める事自体は悪くないさね。ただ詰めが甘いさね」

「わたしの完璧な秘策になんの問題が!?」

「はぁ……」


 ドラゴンはまたもやため息をつくと、何かの魔法を発動させる。

 すると、うっすらと緑色に光った蔦がソウルハーブを包み、そのまま俺達の前まで移動させる。

 

「?」

「人の子達よ、その草は好きに持って帰るといいさね」

「えええええ、勝手に聖地の草を渡したらダメだよ!」

「それはエルフ達の約束さね。私はエルフの子供達の面倒を見る以外の約束はないさね」

「えええええ~」

「そういうわけで、おじょうちゃんの秘策は失敗さね」

「ず、ずっる~~~い!」

「これが試練さね」


 ティナとドラゴンのやり取りを横目に見ながら俺は手に魔力を付与してソウルハーブを採取し、アイテムボックスにしまう。

 その間中、ドラゴンに探られているのは気にしないで置く。

 

「く……、ひ、秘策が敗れたって! 戦って勝てばいいんだ!」

「おじょうちゃん、今回の不合格はもうきまったさね」


 うん?

 そういえば、ティナは合格条件をドラゴンに勝利すると思っている感じだが……あのドラゴンはそんな事を一言も言ってないな。

 もし、ティナの言うとおりなら戦いの前に不合格になる事は無いだろう。

 これは……何かあるな……。


「そんなことない! 勝って、試練クリアだよ!」

「まて、ティナ今日は帰るぞ!」

「えええええええええええ」

「ソウルハーブも手に入ったしな。一刻も早くミルファに薬を飲ませたい」


 相当危険な状態らしいからな、少しでも急ぎたい。


「えええええ~~~~約束は~~~?」

「約束だしな、治療が終わってから手伝ってやるから。ちょっと待ってろ。セリカもいいな」


 約束を踏み倒したとしても、セリカの奴は突撃しそうだしな。


「うう、しょうがないな」

「わかったよ」


 それに、この試練のクリア条件について詳しく聞かないとな。

 戦いだけではクリアは出来なさそうな気がするしな。


「シーナもマユさんもいいか?」

「戦わなくていいならそれでいいわよ」

「ドラゴンと戦うなんて無理です」


 シーナとマユさんは戦う事には執着してないよな。

 まあ、マユさんの意識は俺のアイテムボックスの中に向かってる気はするが。


「ふふ、おもしろい人の子さね。次来る時はコレを使うといいさね。直ぐにここにこれるさね」


 ドラゴンが一歩前にでて地面を叩く。

 すると、部屋の入り口あたりに緑色の光りで出来た魔法陣が浮かんでいた。

 あれは、まさか……。


「その魔法陣は入り口とつながってるさね。今度来る時はそこを通ると近道さね」

「ええええええええええ~ずるい~~~そんなのあったなら何で、わたしの時に出してくれなかったの!? ずっと入り口から来てたんだよ!」

「エルフやハイエルフと違って人間は時間が足りないさね。無駄な時間は少しでも省いた方がいいさね。あと、ティナはそこの人の子と一緒じゃないとその魔法陣はつかえないさね」

「ずるい~~~~」


 人の子といっしょにね……。

 まあ、今は好意に甘えて早くミルファさんの薬を作りに戻ろう。


「フォレストドラゴンでいいんだよな? 一応例礼を言っておくぞ。それじゃあまたこんどな」

「まだ名前をいってなかったさね。フォレストドラゴンのフォレンストさね」

「そうか、俺はクロ、シーナに、マユに、セリカだ」

「わかったさね。またくるのを楽しみにしてるさね」

「じゃあな~」

「次は絶対試練をクリアする!」


 俺達はそのまま魔法陣に入っていく。

 出た先は最初の木の虚の隣だった。

 これはやっぱり……いや今はそれよりも薬だ。

 直ぐにM&Mに戻ろう。



 そうしてM&Mに戻ると、レナさんが飛び出してきた。


「ソウルハーブは手に入りましたか!?」

「ああ、ちゃんと手に入ったぞ」


 俺はそういってアイテムボックスから取り出して見せる。


「これが……」

「という訳で、まずは拠点の生産設備を設置するぞ」



 必要となる設備は、アイテム合成用の設備だ。

 魔法の力によって異なるアイテムを合成するための装置で設備の質がよくなれば、合成に使える素材の種類や数、成功率や品質に補正がつく。

 あえて、今回は薬剤の合成のみに特化した設備にし、その代わり補正が高くなるように設備を選ぶ。

 基本的に設備バージョンアップは後からできるので、偏った性能にしてもあとで万能の上位の物にすれば問題は無い。

 とにかく今は心の秘薬の作成の成功率を少しでも上げる事を優先した。


 結局、作る設備は、これにした。



魔法の薬剤合成装置

 コスト:25000GP(24:00 1000MP)

 消費MP:50(/回)

 必要容量:20

 生産ランク:12

 素材アイテム:薬

 合成可能個数:2

 成功率補正:+15%

 品質補正:+2



 性能としては薬についてだけは、店売りの最高級品の2~3ランク上だ。

 万能型にすると、1ランク落とす必要が出てくるし、これ以上高いランクを目指すとGPが跳ね上がってとてもじゃないが足りない。

 もしかしたら、手持ちのアイテムすべてを投入すれば……可能かもしれないが、流石にそこまでだとデメリットが大きすぎる。

 よって、結局この設備にする事にしたのだ。

 アイテムボックスのドロップ品は、鉱石などの設備で直接加工が可能な品、ドラゴン素材以外は、ほんの少しを残し殆どをGPに変えた。



 そして、24時間後、ついに設備が完成する。


「凄い設備です!」

「すっご~い」


 マユさんとティナ以外はあまり関心を示さなかった。


「ミルファの薬を早くお願いします!」


 レナさんは設備よりも薬の完成に頭がいっていた。


「う~ん、よくわからないわ」

「さっぱりだよ」


 シーナとセリカは生産設備という自分達から遠い装置にコレと言った感想は無い。



「よし早速始めるぞ」

「はい」


 まずは、触媒を使わないバフスキルでステータスを上げれるだけ上げる。

 上げ終わったので、早速合成開始だ。

 右の薬剤投入場所にエリクサーを1本丸々投入する、左の方にはソウルハーブの葉を投入。

 そして、合成開始のボタンを押す。


 緊張の一瞬、完成したのは……。



エリクサー

 品質:低

 

 

 品質の落ちたエリクサーだった。

 失敗だ。


 もう一度、合成をする。

 右に出来たばっかりのエリクサー、左にソウルハーブの葉。

 そして……次に出来たのは……。



心の高級回復薬

 品質:普通


 

 う、ランクが落ちすぎた。

 心の秘薬の一つ下の薬だ。

 

「もういちどだ!」

「お願い、うまくいって!」

「がんばれ~」


 右にエリクサー、左にソウルハーブの葉。

 出来たのは……。



謎の物体

 品質:劣悪



 合成失敗品だ!


「く、こんなに難しいとは……」

「お願い!!」

「がんばってください!」


 もう一度、材料を投入!

 こんどこそ……。

 できたのは。



????

 品質:????



 謎のアイテムが出来てしまった。

 これは……。

 人体実験で試すわけにもいかない。

 それに、心の秘薬は鑑定できるスキルを持っているはずだ。

 このアイテムは一旦保留。


 く、ソウルハーブの葉が残り少ない。

 あと1回分しかない!


「最後の一回だ!」

「お願いします」

「成功して!」

「がんばれ!」

「いけ~」


 一つ深呼吸。

 慎重に、投入口に入れていく。

 左にエリクサー、右にソウルハーブの葉。

 手が震える……。

 ここで失敗したら……。

 ティナも言っていた。「もう一度、持ってくるのは無理だよ~」と、今度は手に入れるとしたらエルフとの戦争まで考えないといけないだろう。

 …………。


 マユさんがそんな俺の手をそっと握ってくれる。

 

「クロさんなら出来ます。だめでも他の手段をさがせばいいんです!」


 生産職として、貴重なアイテムの作成にも経験があるのだろう。

 そっと一言かけてくれた。

 少し、気分が楽になったような気がする。


 一つ大きく深呼吸。


 そして、合成開始のボタンを押す。


 ………………。

 …………。

 ……。



心の秘薬

 品質:高級

 


 ついに成功した!



「出来ました! 心の秘薬!」

「ありがとうございます!」

「おめでと~」

「やりましたね、クロさん」

「やったわね」

「おめでとう」

 




 

 その後直ぐにミルファさんに心の秘薬を飲ませる。


 その顔に少しずつ感情がもどっていき……。


「姫様?」


 目の前にいたレナさんの顔をみて一言呟くと……。


「姫様~~~~~~」


 そのまま抱きつく。


「ミルファ! よかった! ミルファ~」


 そのまま二人で抱きしめあっていた。

 俺達はそっとその部屋から出て行く。

 しばらくは二人きりにさせてあげよう。



 それにしても、ミルファさんが助かって本当に良かった。

次は……。

エルフの試練攻略編?

注意:まだ未定です。


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