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異世界に飛ばされた俺は奴隷調教師になっていた  作者: 七瀬 優
第23章 これが私達のプールだ~
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第3話 ごめんなさい

ブックマークが10,000件突破しました。

これも皆様の応援のおかけです。

本当にありがとうございます。

これからもよろしくお願いします。




※毎日更新6日目 あと1日で1週間

 俺達は、音のあった辺りに向かう。

 さっきまでギラギラ輝いていた太陽どころか、完全な闇に包まれていて魔法の明かりを出しても地味に移動しにくい。

 暗闇のなかプールが落とし穴のように俺達の移動を邪魔するのだ。


「あ、あそこに妖精達が集まってるみたいだな」


「え? どこよ?」


 シーナが目を凝らして探している。

 うっすらと光ってて見つけやすいだろと少し疑問に思うが、それよりも何があったかの確認が先だ。


 妖精達の集まってる場所に急いで近寄る。

 

「セリカにティナじゃない、何があったのよ!」


「だ、大丈夫ですか!?」


「見た感じ命に別状はなさそうですが……」


「しんじゃダメだワン!」


「大丈夫ニャ?」


「…………(きずは~)」


「…………(あさいぞ~~)」



 たいしたことは無さそうだが、急いで『フルヒール』をかける。


「ううう、あれ? みんな?」


「あ、師匠に皆さん」


 ティナとセリカは直ぐに目を覚ましてキョロキョロと周りを見回している。


「二人とも何があったんだ?」


「何って、あれ? 真っ暗? 何があったの?」


「それを聞いているんだが?」


「確か……ティナさんと戦っていて……」


「戦うって何やってるんだ二人とも!」


 セリカが口にした物騒なセリフに反射的に怒鳴ってしまう。


「違うよ、誤解だよ! 水鉄砲で戦ってたんだよ」


「そうです、水鉄砲です!」


「で、何でこうなってるんだ?」


 水鉄砲で遊ぶのはいい。だけどさ、水鉄砲でウォータースライダー崩壊とかおかしいだろ!



「う~ん、確かみんなが行っちゃってから2~3回一人で滑ってたんだけど、つまらなかったから皆のところに行こうとしたんだよ! そしたら泳いでるセリカちゃんと落ちてる水鉄砲を一緒に見つけたんだよ! これだっとキュピーンってきたよ!」


「それで、ティナさんが水鉄砲を撃ってきて『勝負だ!』って事で水鉄砲の打ち合いをしたんです」


「で?」


「そしたら、こうなったてた」


 ティナは後ろの壊れたウォータースライダーを指差す。


 いまいち良くわからないので、細かく聞いてみたんだが、どうやら。

 本当に水鉄砲で打ち合っていただけらしい。

 白熱して、ウォータースライダーで滑りながら打ち合ったり結構危険な事やってたみたいだが今はいいや。

 それよりも、何でだろうな? 妖精達が目を合わせようとせずあさっての方向に向いている。


「ところで、妖精さん達は何か知ってるのか?」


(え…………な、なにも……)

(し、しらないよ?)

(黙秘します!)

(………………(汗))


 怪しい。なので、圧力をかけてみる。


「ソウルキャンディの供給をしばらく止めようか?」


(まって、まって~~)

(やりすぎた~)

(かけだよ~)

(白熱だ~)

(熱湯~。熱闘? ね……とう?)

(おっずは~~)


 断片的すぎていまいち解らなかったのでティナに通訳を頼んだ。


 まとめると、ティナとセリカが水鉄砲で熱戦を繰り広げていて、あまりの熱戦に、ソウルキャンディをチップにした賭けが始まったらしい。

 まあ、そこまではいい。

 あまりに賭けに熱くなりすぎて、それぞれ賭けた方の支援をしだしたんだと……。

 そして、やりすぎて水鉄砲の威力を増幅とか……。


「は~、後でリーフさんにお仕置きお願いしておくからな」


「ええええ~そんな~」


「それは……」


(ガタガタガタ)

(ど、どうしよう!?)

(に、にげる? にげれる?)

(ごめんなさい~~)


 妖精達からもなんか怖がられてるなリーフさん。いったい何があったんだ?


「まあ、それはいいや。後はリーフさんに任せるから。で?」


「で?」


 ティナが不思議そうに返して来る。


「拠点の魔力が減って優先度低い施設の供給がとまったんだが。何をやったんだ? 昨日もちゃんと魔力補充してなくなるはずは無いんだが?」


「え? え? 何もしてないよ?」


「目を覚まして初めて太陽が消えてるのに気がつきましたよ?」


「あれ? お前達が何かしたんじゃないのか?」


「酷いよ~クロちゃん、センザイだよ~~」


 冤罪といいたいのか? ティナ?

 だがまあ、本気で知らないっぽいな。


「妖精さん達も心当たりとかあるか?」


(((((フルフルフルフル)))))


 う~ん、ギルドコアとかに異常があったのかも知れんなちょっと調べてみるか。



 で、調べてみた結果なんだが……。

 やっぱりこいつらが原因だった。


 今回作った地下大プール場なんだが、色々無茶な設計があったんだよな。特にウォータースライダーとかウォータースライダーとかウォータースライダーとか。

 それを魔力消費で無理やり支えてたっぽい。

 現状一番魔力を喰う拠点のバリア装置(名前は少し違ったかも)の戦闘時と同じぐらい消費していた。

 特に、妖精達が威力を増幅した水鉄砲の攻撃でガリガリ削られたみたいだ。

 そして、残量が少なくなって緊急処置で供給がとまったら……支えきれずに崩壊か……。

 

 その後、あの場に居たみんなで魔力を補充しなおしプール場の明かりだけつけて状態確認したんだが。

 ウォータースライダーは、ほぼ全壊。特に、1周コースの被害が大きくて、落下した衝撃で色々壊れていた。

 あと、水深50mプールも、底の方が水圧に耐え切れずに圧壊していた。地味に、あのプールも魔力をバカ食いしていたみたいだ。

 普通の設計で水深50mとか考えないからな。



 でもまあ、ここまでなら、自業自得で自分達の作った施設が壊れただけだし、リーフさんのお説教1回と言う所だったんだろうが……。

 マユさんの所に夕飯を運びに行った時に、大きな被害が発生していた事がわかった。

 真っ白に燃え尽きたマユさんが発見されたのだ。


「…………火が消えて…………この数日間が……パー………………」


 調合室の材料加熱用の炎とかって、拠点の魔力で動いてたな。

 それに、防衛施設や、亜空間を作るような重要施設じゃないし……。


「………………」


 数日間殆ど徹夜で材料かき混ぜてた彼女に、流石にかける言葉が無かった。


 

 その後、マユさんがどうにか正気に戻った所で、ティナを含めたちびっ子達とセリカが謝罪して、お詫びにしばらく間、彼女のお手伝いをする事になった。

 ついでにその日のうちに、生産設備用のサブの魔力貯蓄用クリスタルを設置した。これからはメインの魔力供給がとまっても生産施設は数時間は動くぞ。









――――ティナのお手伝い生活3日目――――


 今日も、倉庫のお掃除からだよ~。

 がんばるよ~。


 ゴシゴシゴシ。

 ゴシゴシゴシ。

 

 妖精さん達に手伝ってもらうの禁止だから大変だよ!



 危うく薬ビンを割りそうになったけどギリギリセーフ何とか終わったよ。

 次は、地下の薬草畑で薬草集めだよ~。

 ここの薬草の皆って覇気が無いと思うんだよ~。


(はたらきたくないでござる~)

(つかれたでござる~)

(どうでもいいでござる~)

(ねむたいでござる~)


 やっぱり覇気が無いよ!

 薬草を引き抜こうとしても全く抵抗しないんだよ!

 

(めんどくさいからどうでもいいでござる~)


 とか言うんだよ!

 リーちゃんがたるんでる! って怒ってたのがわかるよ!


 それにしても、数が多いよ!

 疲れたよでござる~。

 休みたいでござる~。



 ふ~。休憩休憩。


「こんな所で休んでいて良いのニャ?」


「マユちゃんへのお詫びはちゃんとしないとダメだワン!」


 ポチちゃんとタマちゃんが掃除している厩舎でしばらく休憩だよ!

 少しぐらいは休まないとダメなんだよ!

 セリカちゃんなんか、ずっとお客さんと話してるだけだし、「森に持っていくものは~」とか、「武器の予備は~」とか食糧は森の木の実で十分だよ!


「だいじょうぶ、休憩おわったらちゃんとお手伝いの続きするから!」



――30分後――


『マユ(ギルド):ティナさん、薬草の収穫は終わりましたか?』


 あ、休憩しすぎた!

 急いで戻らないと!

 集めた薬草は……薬草は……薬草は……あれ?


「皆~。ここに置いておいた薬草何処に行ったか知らない?」


「さわってないニャ!」


「ずっと掃除してたワン」


「あれ? 何処に行ったんだろう?」


 困ったよ、何処に行ったんだ?

 

「馬さんは知らない?」


 あれ? なんで目をそらすの?

 それになんか、口からはみ出てる葉っぱどこかで見た事がある気がするんだよ!


「今食べてるの何!? 薬草食べたら困るんだよ! あああ~~飲み込んじゃった!」


 餌だと思った? 

 お腹がすいてた?

 ごめんなさい?


「う~、しょうがないよ。でもどうしよう。困ったよ~」


 え? 他にも薬草畑がある?

 取っておき?


「何処にあるのそれ? うん、うんついて行くよ~急ぐよ~」

 

 馬さんに飛び乗って大至急で教えてもらう。



 

「おお~薬草がいっぱいだ~」


(あ、ティナちゃんだ~頼まれた畑大きくなったよ~)

(お水一杯上げたよ~)

(土もいっぱいお手入れしたよ~)

(薬草も一杯増えたよ~)

((((どうだ、すごいでしょ!))))


 何か頼んだっけ? 

 う~ん、う~ん、う~ん。

 畑、畑、畑……。

 薬草いっぱい……あ!

 すっかり忘れてたボロボロの薬草さんを助けたんだった。


「あ、ありがとう。忘れてたなんてこと全然ないよ! 本当だよ~」


(楽しかったよ~)

(うん、そうだね~)

(もっとなにかうえようか~)

(なにがいい~?)


「薬草とってもいい?」


(少しならいいよ~)

(いっぱいあるし~)

(お馬さんも食べに来るしね~)

(全部はだめだよ~)


「ありがとう~これで助かるよ~」


 

 ふ~、なんとかごまかせたよ~。

 危なかったよ~。


 次の仕事は冒険者ギルドへの配達の手伝いだよ~シーナちゃんと一緒に行くんだ。

 荷物運びの係りだよ~。

 がんばるよ!








 ギルドからシーナちゃんと一緒に戻ってくるとマユちゃんが騒いでた。

 ポーション作ってたらすごいものが出来たとか言ってるよ。

 ま、まずいよ。間違えて毒消し草とかあったのかもしれないよ!

 ど、どうしよう! 

 急いでたから、殆ど確認してないよ!?

次の話は、マユさんが作り上げたものが明らかに。

毒消しポーションではありません。




前回の答え合わせ(?)


主犯:1.ティナ&2.セリカ

共犯:4.ちびっ子達&5.妖精さん達


こんな感じです。

主犯に4.が含まれるか微妙な線だな。

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