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第4話 楽々レベリング計画!

すご~く、お待たせして住みませんでした。

再開です。

今後ともよろしくお願いします。



※2015/08/17

投稿順変更で投稿日時が変わっています。

 あの後、アンデッド達の沸きがある程度収まった所を見計らい、死者の街から一旦離脱した。

 ただ、教会を出た後は、来た時に倒しまくったせいなのか殆ど遭遇はしなかったのだが……それどころか、俺たちから逃げ出す奴まで居た。

 アンデッド達にすら恐怖を覚えさせたとか無いよな? まあ、深く考えるのはよそう。


 そんな感じで、馬車を止めてある場所まで戻って来た。



「クロちゃん~もっと宝探しがしたいよ~」


 うん、ティナ目的とか色々忘れてるだろ!


「師匠、時間もありますし、まだまだ戦えます!」


 セリカはもう少し後衛職になった自覚をもってくれ、本当に危険だから……。


「まあ、馬車でこの辺り走って、セリカのレベル上げだな。ついでに覚えた魔法の練習もだな」


「了解です、師匠!」


「さっきの街には行かないの?」


「死者の都は、今日は止めておこうセリカのレベルもそうだが、夜まではそこまで時間があるわけじゃないからな。あと、セリカお前は馬車の中だ、窓から魔法で攻撃だ!」


「そんな、師匠!」


 何気なく御者台に乗り込もうとしていたセリカと一緒に馬車に乗り込みティナに馬の操作をまかせる。


「りょうか~い! いっくよ~~」


「くれぐれも、死者の都には近づくなよ!」


「わかった~」



 この選択に後悔したのは、そろそろモンスター狩りを終えて休もうとした時だった。


「で? ティナ、ここ何処だ?」


「…………森の中だよ!」


「それは、見ればわかる! さっきの馬車を止めてた所は何処だ?」


「……………………どこだろう?」


 さっきの場所に戻った時は、深夜になっていて、モンスター対策を終えたら直ぐに眠りに着いた。

 夕飯も馬車で移動しながらだったし、もうすこしゆっくり休む予定だったのだが……。


「魔法は、難しいです」


 ちなみに、セリカの魔法の練習は難航していたりした。

 命中率に難があったのだ。う~ん、単体魔法って誘導機能ってなかったか?





 翌朝、俺は、一つティナに頼みごとをしていた。


「え~みんなの力を貸して欲しいって? 頼んでみるけど……」


 そんな事を言いながらも、彼女は妖精達に頼み始める。

 うん、だけどさ、ティナ。協力の内容は聞かなくていいのか?



 ――数分後――


「時給ソウルキャンディ1個でアルバイトしてもいいって~」


 うん、時給とかアルバイトとか、色々染まってきてるな。俺の世界の文化をこいつ等に伝えてよかったんだろうか?

 まあ、いまさらか。


「わかった、M&Mにもどったら俺が作るよ」


 そう俺が口にした瞬間。その場に緊張が走った。

 うわ! 何時の間に実体化したんだ!?

 それもこの数!


(やる~~)

(プレミアキャンディだ~)

(わたしも~)

(やる、やる)

(…………やりたい)

(美味しそう、ジュルリ)

(やるよ~~)

(やってあげても、いいんだから!)

(参加してやる!)

   ・

   ・

   ・


「え!? みんなやりたいって? 何で? さっきの”セットクコウサク”は、なんだったの!?」


 う~ん、こんなに希望者(希望妖精? どっちでもいいか)が現れた所悪いけど……。

 作業に付き合ってほしいのは、土と光の妖精さんだけなんだよな。

 

 その後、作業内容を説明してやれそうな子に頼んでみたんだが、ティナが連れてる土と光の子が全員参加って何だろう?


「うわ~クロちゃんにみんなが買収された~」


 うん、ティナ人聞きの悪いことを言うな!

 ちなみに、妖精さん達に後で聞いたところ、俺の作ったソウルキャンディは、殆ど販売される事が無くプレミアが着いてるとか……。

 そういえば、自分用に飴代わりに作る以外殆ど作ってなかったな。




 そんなこんなで、土と光の妖精さん達を連れて死者の都の近くまでやって来た。

 セリカは、少し離れた場所で魔法の練習だ。一応ここからでも小さく見えるから何かあったら直ぐに駆けつけられる。

 それに、ティナが護衛兼教師でそばに居るからな。ま、あいつに教えられるとは思えないが、やる事ないと何を始めるか解らんから任命しておいた。


「さて、今日作るのは、死者の都を囲む巨大な儀式場だ。とは言っても、実際に作るのは、6本の光の柱だけなんだけどな」


 今回、六芒星の魔法陣で効果範囲のブースト、消費魔力の軽減、ついでに神聖属性の強化を考えている。

 具体的には、六芒星のそれぞれの頂点に光の柱を作る感じだ。

 今回は、試しに作ってみるだけなので、1日ももたずにダメになってしまうだろうけど、うまくいったら、色々材料を集めて永続的に使えるようにして経験値の稼ぎ場所にしてしまいたい。

 ゲームの時と違って、効率的なレベリングってのが結構難しいんだよな。


 まずは、正六角形の頂点になるように、6箇所の位置を決める。

 次に、柱の作成だ。土の妖精さん達に2mほどの石の柱を作ってもらって、柱の側面や頂上に特殊な模様を印していく。

 本来は彫り込まないといけないのだけど、俺は模様の下書きをするだけで土の妖精さん達が全てやってくれるので早い早い。最後の手直しだけで直ぐに柱が完成した。

 次は、その柱に神聖属性を付与して光の柱にする作業だ。こっちは、殆ど光の妖精さん達がやってくれて、俺は指示するだけになっていた。

 う~ん、作業が早い早い。というより、俺の生産スキルよりも妖精さん達の方が高いような気が……。




 ――2時間後――


「う~ん、早すぎる。聞いた話だと、大手ギルドが人員集めて数日かかった作業のはずなんだが……」


 ギルド戦や勢力戦の為に準備する時なんかに、結構かかるから簡単には作れないって話だったはずなんだけどな。

 ついでに言うと、儀式場ってのは、通常の戦闘には手間がかかりすぎて使い道がないから、意味があるのは大規模戦闘だけなんだよな。

 ちなみに、俺がこの儀式魔法を扱う職業の【儀式魔導師】をマスターしたのは、純粋なネタだ!

 一度、黙示録の光景のような、魔法を使ってみたかったんだよな。


「クロちゃん、クロちゃん、出来たの? 光の柱がピカーって光ってるけど」


「師匠準備の方は終わりましたか?」


「まあ、一応な。あとは、この柱の前に防壁作って魔法発動中に矢とか打たれないようにすれば完成だ」


 そういっているそばから、妖精さん達が俺が思っていたような感じで防壁を作ってくれる。

 うん、いい感じだ。


「で? で? これで何するの? 早く、早く」


 待ちきれないって感じのティナに急かされて、早速発動してみることにする。


「一応、何が起こるか解らないから、ティナ。俺とセリカの護衛を頼む」


「わかったよ~」


「師匠私も戦えます!」


「セリカ、頼むから成りたての後衛職の自覚をもってくれ! 本当に突っ込んで行ったりするなよ! 絶対だぞ!」


「…………了解です……」


 う~ん、いまいち不安なんだが……。


「はやく~、はやく~」


「じゃ、始めるか」


 俺は、光の柱に手のひらを突いて魔法を発動させる。

 使うのは、昨日使ったのと同じ『神聖なる結界』だ。


「おおおお~~すごくピカーって光りだしたよ!」


「すごいです」


 うわ、なんかすごい勢いでMPが吸われる。やばい。

 慌てて、アイテムボックスから魔力ポーションを出してがぶ飲みしていく。




 そして……。


「うわ~街が真っ白い光におおわれちゃったよ! すご~い!」


 ティナは、死者の都を覆い尽くす『神聖なる結界』を身ながら大はしゃぎしてる。

 それに比べて肝心の俺は……。


「だ、大丈夫ですか? 師匠」


「な、なんとか……」


 MPを限界まで振り絞ったからか体がだるい。

 う~ん、ゲーム中ではMP0になってもMP消費する行動が取れない以外のデメリットは無かったんだが……。

 まあ、HPの場合、残り1だと絶対瀕死だし。ゲーム中は問題なくても、そのまま放置したら死ぬからな。


「で? で? これで、どうなるの? この後は?」


 期待に目を輝かせながらティナが聞いてくるが……。


「これで終わりだ。あとは自動で敵を倒してくれるはず」


「え!? 終わりなの?」


 そういえば、実際敵を倒せてるのか?

 確認の為にステータスを見てみると。


「………………うわ」


 すごい勢いで経験値が増えていってる。

 うん、成功だな。


「し、師匠……いきなり幾つもの魔法の使い方が頭に入ってきて……頭が痛いです……」


 あ、そういえば、魔法使い系を一気に上げた事なかったな。

 そういう弊害もあるのか?


「う~ん。難しい事ばかりで……(プシュー)」


 うわ、セリカの頭から煙が。


「大丈夫!? セリカちゃん?」


「キュー」


 うん、難しい内容に知恵熱出したとかそういう感じだな。

 初級職でこれだとこれから困るぞ!




 ――1時間後――


「セリカ大丈夫か?」


「はい、大分落ち着きました。魔法はすごく難しいです」


 大事がなさそうで良かった。


「う~、退屈だよ~戦いに行きたいよ~え!? 何か黒くて大きなのが出てきた!? 本当?」


 ほっと胸を撫で下ろしたすぐそばで、外から戻ってきた風の妖精さんからティナが報告を聞いて目の色を変えている。

 キラキラと好奇心の輝く色に……。


「ちょっと見てくる~」


「私も……」


「二人とも待て!」


 『神聖なる結界』を発動中で動けない俺を置いて、二人とも防壁の外に出て行く。


「うわ~すごいよ~大きい~」


「街中から黒いもやのような物が一点に集まって巨大な黒い煙の巨人みたいになってます」


 ちょっとまて、何だそれ! やばくないか!?

 かといって俺は動けないぞ! 

 しょうが無いので、『索敵(M)』を使って様子を調べてみると……。


「げ、中心の巨大な奴にほかのモンスターが吸収されていってるじゃないか! 二人とも――」


「あれ? でもなんかすごく苦しそうにもがいてるよ」

「そういわれてみれば……」

「あ、倒れちゃった」

「弱弱しく手を天に伸ばしながら光の中に消えていきます」


「――逃げる……ぞ?」


 あれ? なんか相当な強敵が出てきたと思ったんだが……そんなでもなかったのか?


「また出てこないかな? あのおっきなの」


「それよりも、なんか街の空気が変わった気がします」


「空気? みんな何かわかる? え!? 闇の気配が消えた?」


 闇の気配が消える?

 あ、死者の都の中のモンスターが全部消えてるじゃないか!

 ステータスみても、経験値が増えてない!



「もしかして、全部たおしちゃったんでしょうか?」


 アンデッドにも打ち止めとかあったのか!?

 うう、楽々レベリング計画が……。


 あれ? ちょっと待てよ?

 闇の気配が消えるって……まさか……。


 ちょっとまずったかもしないぞ……。


次回、クロの失敗が……リカバリーできるのか!?

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