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異世界に飛ばされた俺は奴隷調教師になっていた  作者: 七瀬 優
第2章 二人目は魔法使い?
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第5話 特訓

さあ、特訓だ!

 『魔力暴走』の克服する方法を教える前に、まずは謝っておく事があると前置きして、俺は【奴隷調教師】のスキルや奴隷の事について説明した。

 したのだが……。

「そんな事どうでもいいんです! 早く教えてください!」

 マユさんの目が怖かった。

 何かに取り付かれたような表情だ……。

 最初見た小動物っぽい感じはどこにいった!?


 だが、まずは本当に『魔力暴走』のスキルなのかどうかを確認しないといけない。

 あんまり気が進まないのだが、『調教』のスキルの効果の一つでマユさんのステータスを見る。

 プライバシーなど投げ捨てたような細かな情報まで知れてしまうこのスキルで出来るだけ他の部分を見ないようにしながらスキルを確認する。

 うん、確かに『魔力暴走』のスキルだ!

 これなら何とかなる。


 『PT結成(M)』のスキルでマユさんをPTメンバーに加えPTを作る。

 その後、マユさんに近くの低レベルモンスターの狩場を聞いてそこに向かうことにする。


 シーナに店番を頼んで出かける。

 あいつ、マユさんのスキルの事を知っていたな……。絶妙な間合いの取り方でマユさんの魔法の射程外をキープしてやがった。

 返ったらお仕置きしてやる。


 

 さて、狩場に着いたところで肝心の方法の説明をする。

 内容的には特にこれと言って難しい事はない。

 PTを組んで『魔力暴走』のランダム効果でモンスターを一定数狩ればいいのだ。

 言うのはすごく簡単なんだが、実際同レベル帯のPTでやろうとすると、このスキルの”PCキャラが射程内に居る時、一定期間毎にランダムに発動”という縛りにより。

 地獄になるのだ。

 モンスターを狩る数と同程度以上の回数PTメンバーの死を覚悟しなければいけなくなるのだ。

 ましてや、リアルに死んでしまうこの世界ではまず不可能といわざるをえない。(方法を知ってたら屍を積み上げてやる奴は出てきたかもしれないが……)


 だが、俺には『魔力吸収(M)』のスキルがある。

 特に問題になる事はない!


 

 俺達はノンアクティブ(こちらから攻撃しなければ攻撃してこないモンスター)の所にいき、『魔力暴走』のランダム効果で殲滅するのを待つという作業をくりかえすのだった。

 そして、ついにマユさんは成し遂げる。


「あれ? 魔法が暴走しない?」

 半信半疑の表情で自分の変化を感じている。

 

 念のため俺は『調教』スキルでマユさんのスキルを確認する。

 『魔力暴走』のスキルが『魔力を制するモノ』のスキルに変化していた。

 ゲームの世界と同じくこの世界でも克服できたようである。


「え? え? 克服できたのですか!?」

「よかったですね、成功です!」

「ありがとございます。クロさん本当にありがとう」

 マユさんは涙を流して喜んでいた。


 店に戻った俺は、本当に克服できたか試すという名目で、『命令』で動きを封じたシーナの隣にマユさんをしばらく座らせてみた。

 シーナは逃げ出したくても逃げ出せなくて真っ青になっていた。

 

 お仕置きもしっかり出来た。

 ただ、マユさんが克服できたのに逃げ出そうとするシーナを見て悲しそうだった。

 しばらく時間は掛かるかもしれないがそのうちシーナも慣れるだろう。

次回はお店をたてなおします。


『魔力を制するモノ』

 『魔力暴走』を克服したスキル。

 魔力2倍、魔法発動時魔力1~3倍の効果だけになった凶悪なスキル。

 さらには、このスキル所持が条件の隠し職業まである。

 克服方法が知れ渡ってからは今までとは逆にキャラクターを作り直してでも取得しようと言う人が増えたとか。

 そして、以前削除してしまった人は号泣したとか。

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