ファン遭遇!?
「きゃっ」
「うわあ」
それは、出会い頭でやって来た運命だった──。
「ごめんなさい、怪我は……ないですか?」
階段に繋がる廊下で、尻もちをついてる私ともう一人の女の子。
長い髪でめっちゃ真面目そう。
……見た感じ、後輩ぽい。中学二年生かな?
「大丈夫です……。そっちこそ、怪我は?」
「こっちは大丈夫です」
ちょっと緊張する私に反してしっかりした声で答える後輩。
お互い立ち上がる。
相手の女の子はふっと笑って「ぶつかってすみませんでした」と頭を下げてさろうとした。
女の子が行った先には別の女の子がいる。友達かな?
その、ちょっと活発系なボブの女の子と目があってしまって。
「あー!」
え、何?
なんか叫ばれたんだけど……。
その女の子とも面識無いんだけど。
え、知り合いだったっけ?だとしたら失礼だな、私が。
首を傾げる私にその女の子は笑顔で言った。
「咲月七花さんですよねー!?」
なんで名前知ってるの!?
事情を聞くために、廊下の隅に移動した私達。
初め、ぶつかった真面目そうな女の子と、私の名前をなぜか知っている活発そうな女の子。そして私。
三人で廊下の隅に移動した。
初めに口を開いたのは活発そうな女の子だった。
「はじめまして!いきなり名前呼んですみませんでした。うちは黒田瑠梨です!咲月先輩のことは、給食レンジャーズで知ってました!」
「……は、はじめまして」
緊張でカチコチになりながら返す。
あ、なるほどね。給食レンジャーズでか……ってこうやって声かけられるほど有名になるって嬉しいやら面倒やら。
「私は野山優奈です。瑠梨がいきなり叫んですみませんでした」
「いや別に野山さんのせいでもないし……」
真面目そうな子は礼儀正しく頭を下げた。
野山優奈って名前聞いたことあるな……って思ったら生徒会長じゃん、と今思い出した。
確か、三年生の野山百合生徒会長が引退する時に引き継いだ子だ……って百合は私と同じクラスメートで妹居るって言ってたし。
姉妹で生徒会長やってる!すごい!……今更ながら気づきました。
「それにしても咲月先輩に会えて光栄ですー!ね、優奈!?」
「私も嬉しいです」
「……あ、ありがと……?」
ちょっと待って。
何この反応。私アイドルですか?
たかが給食レンジャーズに入ってるだけの女子ですよ?
やっぱ有名になるって面倒……。
「咲月先輩、実はうち給食レンジャーズのファンクラブの会長なんです!」
へえそうなんだ……ってファンクラブ!?
あけおめですー!
今年はこの「給食レンジャーズ」を完結させられたらなあ、と思って執筆していきます!
今年もよろしくおねがいします!





ビューティーフラワーズ
