好評だった!?
なんとなく、面と向かってはっきり断ることも出来なくて。
だからといって乗っているわけではなくて。
うん、やりたくない!
なんて先生の前では言えなかった。
「……いや……やりたくないですけど……」
「けど?」
「あ、いや。何でもないです!」
慌てて取り繕う。少しだけ罪悪感のせいでけどなんて言っちゃったし。
「でもでも考えてほしいんですよね〜」
少し残念そうに言っているけど勧誘心丸出しな先生。
「そういえば、咲月さんって文字を書くの好きですよね」
「は、はい?」
そうだけど。なぜそれをいきなり!?
確か国語の時間に無理やり書かされた詩が長くてなのに上手いと褒められたことはあるけど…。
作文とかは苦手な方だし。
「給食レンジャーズの新聞とか……」
「あ、うーんいろいろと遠慮しておきます」
なぜやりたくないのかというとあんな男子だらけに女子がブチ込まれてみなさい。
紅一点だとかモテモテとかいう夢の世界じゃない。
浮くだけじゃん!
なので……ここは譲らんわ。曖昧な返事をして、先生と別れるとすぐに帰った。
先生の視線は痛かったけど。
そして次の日。
朝学活で先生が嬉しそうに言い出したのは。
「そういえば、昨日の給食レンジャーズの放送好評だったって。大林さんいいですねー素晴らしい活躍です」
先生まで乗っているよね……。
先生が乗ったらみんな信者になっちゃうような恐ろしいことがある気がするんだけど……。
「もう一年生なんか何人かファンクラブ作っている人もいますし」
って恐ろしいわ!
同じ学校でしかも先輩の……ファンクラブ作るとか一年生恐ろしすぎでしょ!
「もうすぐ卒業が迫ってきていますが給食レンジャーズは部活ではないけれど一応グループとして活動してもらいたいと思います。後で、えーと沢宮さんが、活動内容出してくれてるので後ろの黒板を見といて下さい」
窓際の席でニコニコしている岳……。
先生と岳で相談してなんかしてくるなー……。





ビューティーフラワーズ
