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4 佳世の返事



「な、なんで佳世がこんなとこで?」


「ど、どうして瞬が?あれ?その子、女バスの……」



佳世と男子バレー部の先輩が座っている席の前で、俺は立ち止まり、動けずにいた。



「ん?確か君は……」


「あ、兵藤先輩、コイツは私の幼馴染の新谷瞬です」


「あ、はい、俺、新谷っていいます」


「ああ、君が……。」


「はい……」


「お互い連れが居るようだし、そこに立っていられると……」


「あ、そ、そうですね、失礼します」



俺は明らかに動揺していた。


佳世が何で兵藤先輩と?


前から親しかったか?


俺は知らなかったぞ?


と、佳世と目が合った。


初めは目が泳いでいたが、俺と相原を交互に見て、俺を睨みつけてきた。


え?ど、どうしたんだよ?佳世。



「兵藤先輩!!」


「お、おうっ?!」


「さ、さっきの返事!!」


「え?あ、ああ。大丈夫だよ?急がなくても」


「いえ!!今お返事します!!!」


「え?ど、どうしたんだい?急に」



な、なんだ?返事?なんの?


何の話をしてるんだ?



「よろしくお願いします!!」


「えっ?いいのかい?さっきは……」


「いいんです!!決心がつきました!!」


「そ、そうかい?僕は嬉しいけど……」


「はい!!これからは彼氏彼女として宜しくお願いしますね!!!」



な、なんだって?!


彼氏彼女?!!


え?これ、兵藤先輩が佳世に告白してたって事か?


で、佳世がそれを受けた……?


そ、そんな……。


佳世は兵藤先輩が好きだったのか……。


俺とはタイプがまるで違う。


兵藤先輩は、バレー部でもレギュラーとして活躍し、成績もかなり上位だったはずだ。


一年の男子バレー部の連中も慕っていた。


女子からの人気も高かった。


俺じゃ敵うはずもない……か。



「あ、新谷くん!!」


「あ、え?」


「じゃ、邪魔しちゃ悪いから、席に行こ?」


「あ、ああ、そうだな……。おめでとう、佳世」


「……どーもありがと!!」



呆然としていた俺を引っ張って、相原は席へと向かっていく。


どうしてこんなことに……。


なんで佳世に彼氏が出来る瞬間を見なくちゃいけねえんだよ!


くそっ!



「あ、あの、新谷君、大丈夫?」


「あ、ああ。大丈夫。ごめんごめん」


「……ショックだった?」


「え?」


「坂本さんが兵藤先輩と付き合う事になって」


「……まあ、な」


「うん、なんとなくわかってたよ?新谷君が坂本さんの事好きなんだろうなって」


「え?」


「あ、あの!!こんな時に言うのは卑怯かもしれないけど!!!」


「え、えっ?」


「私!!!新谷君の事が好きです!!!」































えっ?






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