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役立たずの冒険者、スキル覚醒で得た魔剣と魔道具で世界最強に至る  作者: 六志麻あさ @『死亡ルート確定の悪役貴族2』発売中!
第3章 雷鳴都市のダンジョン

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12 山賊退治2

 山賊が陣取っているのはアッピラ山のふもと付近だという。


 そこへ向かう途中、騎士団に出くわした。


 総勢で十五人程度だろうか。

 隣国の騎士団のようだが――。

「山賊退治に来た、だと?」


 事情を説明すると、若い騎士隊長が不機嫌そうに顔をしかめた。


 名前はカイル。

 二十歳そこそこで隊長に抜擢された凄腕だそうだ。


「冒険者風情が! 引っ込んでいろ!」


 カイルが怒鳴る。


「ここは俺たち『聖剣騎士団』三番隊がやる! お前たちの出る幕なんてない!」

「今まで苦戦続きだったんでしょう? 俺たちも手伝った方が――」

「騎士の名折れだ!」


 カイルは頑として聞き入れない。


「じゃあ、後からついて行くだけでもお願いできませんか?」


 俺は妥協案を出した。


「何?」

「山賊退治が終わり次第、商品の運搬を再開したいので。できるだけ早く、事実を確認する必要があるんですよ」

「……確かに、作業が遅れれば遅れるだけ、お前たちの依頼主の損害は大きくなる、か」


 うなるカイル。


「分かった。事情があるようだから特別に許可する。ただし、俺たちと山賊との戦いに手出しはするなよ。冒険者の手など絶対に借りん!」

「ありがとうございます」


 ま、騎士団がピンチになったら助けに入ればいいか。




 ――さっそくピンチになったようだ。


 俺たちと騎士団が進むと、ほどなくして山賊たちに出くわした。

 襲いくる山賊たちと、立ち向かう騎士団。

 が、騎士団の動きが鈍い。


「この辺りには【パワーダウン】と【スピードダウン】のデバフ魔法をかけてある。敵の力と素早さは軒並み低くなるのだ」


 山賊たちの奥にいる魔術師が笑っていた。

 なるほど、こいつのせいで今までも騎士団が苦戦していたのか。


「ちっ、話に聞いていた以上に厄介だな――」


 カイルがうなる。


「だが、騎士の名にかけて山賊などに――」


 隊長だけあってカイルはさすがに強い。

 パワーもスピードも下がった状態でなお、山賊たちを圧倒する。


「すごいな……」

「さすがに騎士隊長さんは強いですね……」


 俺とアリシアは後方待機のまま。


 もし騎士団がピンチになったら、あのアイテムを使おうと思ったけど、その必要もないかな?

 と、


「ならば、これで――【アタックダウン】」


 魔術師がさらに魔法を唱えた。

 とたんにカイルの剣が鈍る。


「これは……!?」

「攻撃力が下がるデバフ魔法をかけた。三重のデバフに耐えられるかな、若き騎士?」

「ひ、卑劣な……っ! ああっ……」


 カイルはたちまち山賊たちに押し返され、剣を弾き飛ばされてしまった。


「終わりだ!」


 山賊の一人が丸腰になったカイルに剣を繰り出す。


「そろそろ出番みたいだな」


 俺は捕獲用の銃を構えた。


 さっそく新アイテムの出番だ――。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] レベルやスキルのある世界で自分の実力を客観視できないって、ある意味凄いですね騎士様w
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