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【完結】S級パーティーから追放された狩人、実は世界最強 ~射程9999の男、帝国の狙撃手として無双する~  作者: 茨木野
第3章

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198/242

198.くらい、進化

【☆★おしらせ★☆】


あとがきに、

とても大切なお知らせが書いてあります。


最後まで読んでくださると嬉しいです。


 俺たちは魔蟲王の、王の間へとやってきた。

 不思議な空間だ。


 虫の巣のなかだというのに、王の城のような内装をしてる。

 赤絨毯、シャンデリア、そして……。


 玉座には、1人の魔蟲族が座っている。

 アリのような見た目の、魔蟲族だ。


「あいつが……魔蟲王……ベルゼブブ……!」


 魔蟲たちの王にして、元魔王四天王の一人。

 ベルゼブブ。あいつを倒せば、魔蟲どもは統率を失う……。


 が。


「…………」ぴくっ。


 耳のいいフェリサが、誰よりも先に反応して見せた。

 彼女は俺を見やる。そして、ふるふると首を振るった。


 ……それだけで、俺にはわかった。嘘だろ……。


「どうした、ガンマ?」


 肩の上に乗っている、マリク隊長が俺に尋ねてくる。

 俺は警戒しながら答える。


「ベルゼブブは……死んでおります」

「なっ!? 嘘だろ……魔蟲王が死んでる!?」


 弓を構えながら周囲を見渡す。

 敵の気配は……ない。


 そして……玉座に座る魔蟲王は、すでに死んでいるってことが……わかった。


「ほんとうに死んでるようです」

「ううん……どうなってやがる……?」


 俺たちは魔蟲王の死体へと近づく。

 敵は完全に事切れている。


 椅子に座っている魔蟲の腹には、切開したような跡があった。


「……これは、兄の仕業ですね」


 そのときだった。


「よくわかったね、我が妹よ」


 どがぁん!

 天井が破壊され、そして……何かが降りてくる。


 ……光る翅をはやした、人間。

 太陽の光を受けて、光り輝いてる。


 一瞬天使、と見まがうほどの神々しさを放つそいつは……。


「ジョージ・ジョカリ!」


 リヒター隊長の兄であり、人類の裏切り者、ジョージ・ジョカリ。

 彼の背中からは、薄い翅が生えていた。


「どうなってるんだ……その姿……まるで……」

「そう。ガンマ君と一緒さ。僕は人を捨て、人と魔の融合体となったのさ」


 俺とフェリサには、魔蟲の血が流れている。

 普段から魔蟲を食らっていたことで、体が人間よりも、魔蟲に近い構造になっているらしい。


「君が、完成形だったんだよ、ガンマくん。人を超越するためには、人外を取り込み、人を捨てる必要があったのさ」


 翅をはやし、空に浮かぶジョージ。

 

「魔蟲王はどうなったんだ?」

「殺したよ。彼女の大事に育ててた赤子がほしかったからね」

「赤子……? まさか……!」


 にぃ……とジョージが笑う。


「そのとおり。僕は……魔蟲王の胎児を、食らったんだ。そして手に入れたんだ。魔蟲をすべる、王の力を!」


 

【★☆読者の皆様へ 大切なお知らせです☆★】


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