155.肉弾の攻撃
【★おしらせ】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
ガンマの妹フェリサは、魔蟲族が一人、肉弾のフンコロと戦闘を行っていた。
町中に現れたフンコロに対して、フェリサはその怪力を持って一撃を放った。
確かに敵を砕いたはずだった。
だがフンコロはピンピンしてる。
『姐さんが外した……? いやでも、完璧に当てたはずや……回避されたんか……?』
頭の上で、妖精のリコリスが考察を述べる。
フェリサは考えてもしかたないと、手斧を手にもう一度襲いかかる。
「ふぇふぇ、無駄無駄ぁ!」
フェリサの足の筋肉から繰り出される、全力ダッシュ。
回避不可能の一撃をフェリサはお見舞いする……。
だがやはり斧が当たらなかった。
しかも妙な感覚がした。
『妙な……感覚?』
ぬるりと、そう、まるで魚の表面を触っているかのようだったのだ。
「…………」
敵はどう見ても通常の魔蟲族。
体から粘液が出てるようなことはない。
ならば特殊な結界でも張っているのだろうか……?
いや、結界によって物理攻撃が防がれたら、なんらかの手応えを感じるはずである。
……そうでないということは、フェリサの知らない攻撃を、敵が仕掛けてきているということだ。
「それでは、次はこちらから攻めさせてもらいますよぉ!」
……そう言って、フンコロは体を丸める。
『フンコロ……っちゅーか、ダンゴムシやな自分』
「ふぇふぇ! そんな余裕が果たしてありますかなぁ!」
……突如、ぶわりとフェリサの体中の産毛が総毛立つ。
彼女は狩人だ。
敵の強さを身長に見極めてから、獲物を狩る。
なにもしてないとき、フンコロはさほど脅威に感じなかった。
だが、やつが体を丸めた瞬間、敵への警戒心がマックスへ一気に上がったのである。
「ほぅ……気づいたようですねぇ。でも、ちょっと遅いのではぁ?」
瞬間、フンコロが消える。
ばきぃん!
『何やっ!? どこいったん……!? って、姐さん!? 武器は!?』
そう……彼女が持っていた武器が消滅していた。
壊れたんじゃ無い、消滅したのである。
手斧の刃の部分が、ごっそりと消えていたのだ。
「…………」
つつうぅ……とフェリサの額に汗が流れる。
敵が明らかに、異常な攻撃を仕掛けていた。
フェリサの脳内で警鐘が鳴る。
これ以上は……やばいと。
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タイトルは――
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