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【書籍⑦巻&コミック①巻、12月発売】クソゲー悪役令嬢~滅亡ルートしかないクソゲーに転生したけど、絶対生き残ってやる!  作者: タカば
悪役令嬢は領地で暗躍する

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私の専属

「失礼します」


 執務室に入ってきたのはジェイドだった。人が少ないせいで、ジェイドも城の中をあちこち飛び回っている。


「若様、医局管理者代理をしている師匠から、薬品の発注申請を預かってきました」

「ありがとう。……いやに多いな?」

「それがどうも、投獄中の前医局管理者が薬を着服していたようで……。棚卸してみたら、全然薬品が足りなくなっていたそうです」

「あいつら本当にろくなことしないわね!」


 立て直しをする私たちの身にもなってほしい。


「わかった。発注は許可するから、至急薬を補充しておいてくれ」

「かしこまりました」


 ジェイドが兄様から決裁済みの書類を受け取る。そこで再びドアがノックされた。


「失礼します。ランチをお持ちしました」


 入って来たのは、小柄な女の子のメイドだった。黒髪に金色の瞳が印象的な女の子で、頭には猫のような三角形のふわふわな耳がついている。メイド服のスカートに隠れて見えないけど、おしりには長いしっぽも生えているはずだ。


「ありがとう、フィーア」


 彼女はあの日、暗殺者たちから奪ったネコミミ獣人少女だ。

 ディッツに呪いを解いてもらったおかげで、今では完全に自由の身だ。しかし、子供ひとりでは行く当てがない、というので以前言った通り、『うちの子』になってもらうことにした。

 マナーや読み書きはまだまだだけど、良く働いてくれるから助かっている。


「食べながら仕事するから、適当にデスクに置いておいてくれるかな?」

「わかりました」

「あ、ボクも手伝うよ」


 ジェイドは書類を一旦置くと、フィーアと一緒にお茶をいれ始めた。

 くりくりの黒髪の美少年と、黒いネコミミ美少女メイドが並んで給仕……!

 なんて絵になる、そしてなんてかわいい光景なの!

 ブラボー! 誰かこのスチルスクショして! SSDに永久保存するから!!


「ご主人様……?」


 私にお茶を運びながらフィーアが首をかしげる。

 うーん、困った顔もかわいい。美少女とネコミミのコラボ最高か。


「リリィの奇行は今更だ」

「フランは黙ってて! あ、そうそう」


 私はドレスのポケットを探った。フィーアに会ったら渡そうと思ってたものがあるのよね。


「何ですか?」

「約束のプレゼントだよ」


 私が出したのは、赤いリボンだった。


「前に言ったでしょ、とっておきのリボンをあげるって」

「でも……あれは猫の姿の時の話ですし」

「約束は約束よ。黒髪に金の瞳だから赤い色が似あうと思うのよね。それに、私の専属メイド、っていう目印にもなるでしょ?」

「わ、私がご主人様の専属?」


 フィーアの目がまん丸になった。


「おお、お嬢様、本気ですか?」


 フィーア以上に驚いたらしいジェイドが声をあげた。


「そろそろ女の子の側近が欲しかったのよねー。ジェイドひとりじゃ、着替えの手伝いとか困るじゃない?」

「ううぅ……それはそうですけどぉ……」


 使える人材はとにかく使う!

 それが今のハルバード家のモットーです!


「フィーアもそれでいいわよね?」

「はいっ、精一杯ご主人様にお仕えします!」


 こくこく、と頷くフィーアの首元にリボンをつけて、リボンタイ風にする。

 うん、私の見立ては間違ってなかった。

 赤いリボンのフィーア、めちゃくちゃかわいい。


「……元暗殺者なら護衛としても優秀になるかもしれないね。いい配置かもしれない」

「本人は単純に気に入ったメイドを側に置きたいだけのようだがな」

「兄様もフランも、余計なコメントはいりませんー」


 むう、と頬を膨らませたところで、三度ドアがノックされた。

 今度入ってきたのは、年かさのメイドのひとりだ。


「若様、お嬢様、お客様がいらっしゃいました」

「客?」


 誰だろ?




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