助手の正体
倉庫の二階は、居住スペースになっていた。
広めのリビングの中心には、ソファやローテーブルなど生活に必要な雑貨が細々と置かれている。奥にいくつか並んでいる扉の先が、それぞれのベッドルームなのだろう。
ソファに座って本を読んでいたらしい女性が、私の姿を認めてすっと立ち上がった。
背の高い女性だった。年齢は私より少し上、二十代くらいだと思う。黒髪に黒いローブを着ているせいで、闇の中から溶け出してきたような風情だ。
そして、彼女はめちゃくちゃスタイルが良かった。
普通さあ、あんなゆったりしたデザインのローブを着たら、ボディラインってぼやけると思うのよ。
しかし、そこにあるのは隠れるどころかむしろ存在感を主張するダイナマイトマウンテン。
しかも腰のところめっちゃくびれてるよね? 服の構造から考えて補正下着は一切使ってないよね?
同じ女として嫉妬する場面かもしれないけど、あまりにレベルが違いすぎて、そんな気すら起きない。ディッツよ、どこからこんなワガママボディ連れてきた。
「……?」
私がじっと黙っていると、女性がふと首をかしげた。いかんいかん、このままじゃただの不審者だ。手遅れな気がするけど、一応淑女の礼をとる。
「えっと、初めまして。リリアーナ・ハルバードよ」
「ドリーと申します」
自己紹介した彼女の顔を改めて見る。スタイルの良さに気を取られてたけど、顔立ちもかなりの美人だった。透き通るようなサファイヤブルーの瞳に、整った白い顔。かわいいという印象を受けないのは鋭い眼差しのせいだろうか。怜悧な刃物のような美しさだ。
軽く頭を下げた彼女は、さらりと髪をかきあげる。
その瞬間、目元の色っぽい泣きボクロが露になった。
「え」
おい待て。
なんでそこにホクロがある。
黒髪、サファイヤブルーの瞳、泣きボクロの美人。
それらの特徴を持った知り合いがいるんだけど、なんで君がその要素全部盛りで立ってるわけ?
絶対偶然じゃないよね?
「ちょ……ドリーってもしかして……」
「ははっ……」
茫然とする私の目の前で、彼女は笑い出した。こらえきれなくなったのか、体をくの字に折り曲げてくつくつと笑っている。
顔や体の作りは全然違うのに、笑い方だけは私の好きな人と同じだ。
「ちょっと、本名がフランドールだから、ドリーって……安易すぎない?」
「変に呼び間違えなくていいだろう。どうせ、俺が女になっているなんて、誰も思わない」
「そうだろうね!」
ああもう何考えてんだコイツ。
会いに来てくれたのはめちゃくちゃ嬉しいけど、もうちょっと普通の方法で来てくれませんかね!
感動の涙も何もかも、全部ふっとんだわ!!
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