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【書籍⑦巻&コミック①巻、12月発売】クソゲー悪役令嬢~滅亡ルートしかないクソゲーに転生したけど、絶対生き残ってやる!  作者: タカば
悪役令嬢は婚約したい

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ケヴィン君と三人の婚約者たち

 お茶会に参加した私は、早々にぼっちと化していた。


 次期モーニングスター侯爵のエルマ様、つまりケヴィンのお母様に挨拶したところまではよかった。マリィさんに紹介してもらって、『あら、賢そうな子ねえ』とか社交辞令をもらって、大人たちに当たり障りのない挨拶をして。


 一通りの儀式をこなして、子供たちが集まってるエリアに足を踏み入れたとたん、即ぼっちである。


 右を向いても左を向いても、交流できる相手がいないんですけどぉおおおおお!!!


 視線を向けたら、みんなそそくさと距離を取るんですが!

 近寄ろうとしたら、みんなすすすっ、って同じ距離を取ったまま移動するんですが!

 誠実なふるまいって、どうすればいいんですかねえええええ!!!!


 ぼっち!

 圧倒的ぼっち!!

 これはさすがに寂しくなっちゃうぞー!!!!


「どうしたの?」


 途方にくれていると、横から声がかかった。

 そちらを向くと銀髪の少年が立っている。ケヴィンだ。


「あ……あはは……一緒にお茶を飲む子が見つからなくて」

「そういえば、王妃様のお茶会でもひとりでいたよね」


 笑顔だけど、彼の声音は心配そうだ。お茶会でひとりぽつんと立っている姿が、放っておけなかったらしい。これは怪我の功名というやつだろうか。

 元々の目的は彼なので、私も笑い返す。


「どうやら、みんなに怖がられちゃってるみたいなのよ」

「変なの。こんなにかわいいのに」


 ケヴィン、そういうとこやぞ。

 さらっと初対面で『かわいい』が出るからチャラ男になるし、女の子が寄ってくるんやぞ。

 今回は好都合だからつっこまないけど。


「ありがとう。せっかくだし、何かお話しましょうよ」

「じゃあハルバードのことを教えてよ。俺、南のほうへは行ったことないから」

「領地が王都を挟んで正反対にあるものね。私も北の生活には興味あるわ」

「北は雪ばっかりだよ?」

「でもそれが……」

「ケヴィン様! そちらのかわいい方はどなたかしら」


 ケヴィンと話していると、また別方向から声がかかった。

 そちらを見ると、女の子が三人そろって立っている。それぞれの顔と名前は一致しないけど、どういう立場の子なのかはわかる。ケヴィンの婚約者たちだ。

 ケヴィンが新参者に声をかけているのを見て、やってきたっぽい。


「ハルバード侯爵家のリリアーナ嬢だよ。ええと、この子たちは……」

「ケヴィン様の婚約者のエヴァ・オルソンですわ」


 背の高い少女がおしとやかにお辞儀した。立ち振る舞いが美しく、ザ・お嬢様といった品格がある。フラン担当の身上調査によると、彼女の実家は子爵家。古くからモーニングスター家に仕えている一族だ。ケヴィンより3つ年上らしい。


「私が、ケヴィン様の婚約者のライラ・リッキネンよ」


 自己紹介しながら、じろっと睨まれた。私の婚約者にちょっかいかけないでよ、という主張みたいだ。彼女の実家に爵位はない。しかし、その父親は王都で食品を手広く扱うリッキネン商会の会長だ。下手な貧乏貴族よりもよっぽど裕福なお嬢様である。実際、3人の中では一番高価なドレスを着ていた。宝飾品も一級品だ。


「……ケヴィン様の婚約者の、フローラ・ベイルマン……です」


 一番小柄な女の子が、ぼそぼそと自己紹介した。ちょっと引っ込み思案な子らしい。でもふわふわのプラチナブロンドで、ふわふわのドレスを着た姿はお人形さんみたいでかわいい。彼女の実家は領地に豊かな森を持つ北部の伯爵家だ。彼女はケヴィンより3つ年下らしい。


 年上のお姉さまエヴァに、同い年で気の強いライラ、引っ込み思案な妹キャラのフローラ。

 ハーレムラノベのヒロインだったら、なかなかいいバランスの配置だ。

 この3人全員と結婚とか、人によってはめちゃくちゃ羨ましい立場なんじゃないかな。


 でも、3人だけで満足してちゃだめだぞー。


「初めまして、皆さま。リリアーナ・ハルバードよ。私もケヴィン様のことが気に入ったわ。今後も『末永く』仲良くしてもらえると嬉しいわ」


 そう言ってにっこり笑うと、びきっ、と空気が固まった。




読んでくださってありがとうございます!

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作者の励みになります~!


もちろん、お気軽な感想、ブクマ、レビューなど大歓迎ですので、よろしくお願いします!!

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