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【書籍⑦巻&コミック①巻、12月発売】クソゲー悪役令嬢~滅亡ルートしかないクソゲーに転生したけど、絶対生き残ってやる!  作者: タカば
悪役令嬢はバカンスがしたい

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貴族の旅行とは

「ええええ……何これ豪邸じゃん……」


 峠の上から海を眺めたその日の夕方、私は大きなお屋敷の前にいた。白壁と生垣で囲まれた、美しい白亜の豪邸だ。サイズは小さいけど、建物のクオリティだけで言ったら、王都にあるハルバード侯爵邸と並ぶと思う。

 茫然としていると、フランがあきれ顔で説明してくれた。


「貸別荘、というやつだな」

「べっそう」


 待って。

 コレ、私の知ってる別荘となんかレベル違う。

 あと宿屋じゃないのはなんでなの。


「今回は一か月の長逗留だからな。下手に宿をとるよりは、別荘を借り切ってしまったほうが面倒がない」


 面倒がない、って理由でこんなお屋敷を一軒借りる感覚がわからんわ。

 貴族すげえ。

 いや、私侯爵家令嬢だけど。


「心配しなくても、屋敷の管理や食事の支度などは臨時雇用の現地スタッフが行う。宿に泊まるのと同レベルの生活ができるぞ」

「心配してるのそこじゃないけど……手配ありがとう」


 補佐官の有能さが怖い。

 めちゃくちゃ頼りになるから忘れがちだけど、フランだってまだ二十歳だよね? 世間的には若造のカテゴリに入るはずだよね?

 私、7年後に同じことができる自信ないよ?


「ただの適材適所だ。お前はお前にしかできないことをすればいい」

「そんなのあったっけ?」

「……まずは見合いだな」

「あーそうだった」


 海でテンションあがりすぎて忘れるところだった。

 私は、ここでお見合いをする予定だった。


「わざわざ観光地で会うなんて、貴族のお見合いは豪華ですね」


 フィーアがぴこぴこと耳を揺らしながら言う。


「んー、場合による、って感じかな。お見合いって言っても、ピンからキリまであるから」


 現代日本のお見合いが「両家顔合わせの上で……」っていうのから、街コンとか、マッチングアプリまであるのと一緒で、ハーティアのお見合い事情も様々だ。

 もちろん、親がすでに結婚相手を決めてて、お見合い即結婚、っていう場合もある。でも貴族社会全体で見ると、結婚するまでの過程は結構ゆるい。家族ぐるみの食事会ついでにお見合いとか、劇場のボックス席で演劇見ながら食事しつつお見合いとか。地方出身の貴族子弟が一同に集められる王立学園そのものが、お見合いの場ともいえる。

 今回のお見合いはかなりカジュアルなほう。クレイモア家から一度会ってみないかという問い合わせが来てたので、「バカンスでカトラスに行くから、一緒に遊んでみる?」と誘ったのだ。

 どっちかの領地で会うと、本格的な縁談になっちゃうからね。


 ちなみにうちの両親はこの件にはノータッチだ。一応報告はしてるけど、特に何も言われてない。自分たちが結婚するときに、親の持ち込んだ縁談で死ぬほど嫌な思いをしたので、子供たちの結婚には関与しないと決めているそうだ。その結果、娘が自分を苦しめた王妃の息子と婚約しても許容する。究極の放任主義だと思う。

 クレイモア家も、まさか娘が独断で見合いを受けてるとは思わないだろうなー。


「ちょっとお出かけしたくらいで、すぐに結婚は決まらないよ」

「でも、お見合いはお見合いでしょ?」


 話を聞いていたジェイドが、へにゃりと不安そうに眉を下げる。


「本当に結婚が決まったらどうするの」

「あはは、大丈夫だって」


 このお見合いが絶対破談になると確信している私は、気楽に笑い飛ばした。

 だって、シルヴァン・クレイモアは女の子なんだもん。




読んでくださってありがとうございます!

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