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魔族ってなんなん?

「はいどーも、ハーレム狙いな召喚勇者と魔族で僕っ娘王女様でーす」

「長いのはもうおいといてやな」

「決めたのお前らやんけ」

「それはええねん」

「ええことあるか!コイツ魔族の王女様じゃないですか、つまりお父さん魔王なんですよ。そんでコンビ名決めたのコイツと魔王なんですよ」

「良い名前やと最初思ってんけどな」

「俺、勇者ちゃうしハーレム狙ってないし、なんなら異世界に召喚された(てい)になってるけど実際は魔王に拉致られた予備校生やからね」

「そんなんコンビ名に入れてもしゃあないやろ」

「お前はそんなんとコンビ組んでんねん!」

「むしろ言いたいのは僕のとこですよ」

「いやいや、俺のところ全部嘘なんどうにかするほうが先やん」

「僕、こんな美少女で、魔族で僕っ娘で、王女様やんか」

「おーい」

「ええやん、今日は僕の話させて」

「しゃあないなあ、お前属性てんこもりやからな」

「そやねん多すぎんねん」

「多すぎって」

「どれか一個オークションで売ろうと思ってな」

「はあ?」

「おすすめは魔族やね」

「売れるんか」

「売りたいなって話や。魔族欲しいやろ?」

「要らんなあ」

「え、魔族ええよ?」

「俺人間でいたいし、魔族買おうとは絶対思わんな」

「ん?僕も人間やで」

「え魔族ちゃうの?」

「普通に人間。単に、魔法にウルサい一族、略して魔族つうだけ」

「その定義、面倒ごと増やすだけやん」

「そら魔法に関することなら一々首突っ込んでくからな、面倒いで」

「お前の面倒くささは一族譲りなんか」

「僕、面倒くないもん!」

「ほらもう面倒やんけ!そんで、魔族のおすすめポイントてなんなん?」

「魔法に詳しくなんで」

「魔法かー。使えるならええけどなー」

「あ、いや、使える人は限られるから」

「はあ?」

「魔法使える人なんて滅多におらんやろ?」

()らんな。つうかこっちやと、人類史上居らんのとちゃうかな」

「魔族でも、魔法使える人なんか滅多におらんよ」

「え、そしたら何がええの」

「魔法のうんちくが溜まってくしそれに喜びを見出せるようになんで」

「そんで?」

「趣味って人を幸せにするやろ?」

「趣味!」

「そや」

「魔族って格好良く言うてるけど、単なる魔法オタク?」

「そのまんまはちょっと恥ずかしいやろ?」

「名前ちゃうねん、恥ずかしがるところはその生き方やろ」

「生き方は変えられへん」

「自慢げに言うな、そんな一族、嫌やわ」

「魔族、欲しくない?」

「魔法オタクの称号を売りつけられても買わんし要らんやろ」

「そやねん僕も要らんから売ろと思って」

「要らんて言うてるやん、おすすめできひんやん」

「けど他に欲しがる子が居るかもしれんやんか」

「まあオークションやからな」

「そや、バザーと同じや」

「言い方古いわ、けど不要なもんって、だいたい売れんで残るよ?」

「それでも、もう、魔法とかに一々首突っ込んでくの面倒やもん」

「お前、すでに魔族ちゃうやん返上せい」

「魔法に使う暇あったらな、自分の女関係洗い出す時間に使いたいねん」

「やめろ!それは魔族でおってくれ!頼むから!」

「なんでいね。自分やっぱ隠してる女おるがか?」

「居らんけど!居らん女を探してネチネチいびられんの辛いねん!」

「居らんかったら堂々としとればええやん」

「それな、お前の場合、悪魔の証明って言うてな」

「なんや」

「お前、証拠が無いから居らん、てならんやろ絶対?」

「そやな。上手いこと隠してるからな、自分」

「そこや!居るって証明されるまで延々と調べるやん。終わらんやん」

「え、ほんまに女居るんか!」

「おーらーん!居らん人を永遠に探すだけや。居らんねんし」

「居らんかったらそれでええねんけどな」

「せやからお前、証拠ないし女居らん、で納得して調べるのやめるんか?」

「絶対隠してるからには、続けるよ?」

「ほら!終わらんやん!ずっとやん!」

「さっさと白状したらええねん!どこや!どこに隠してんねん!」

「女が居る前提で俺に詰め寄るな!」

「けど絶対自分、他に女つくってるやろ!」

「なんで決めつけんねん!」

「女の勘や!」

「思い込みかい!」

「女の勘を舐めたらあかん!」

「その、お前の思い込みで俺の自由時間すべて尋問にあてられてんねん!」

「さっさと吐けばええねん!どこや!どこに隠してんねん!」

「俺の時間が無駄にお前に奪われてる!」

「けど二人きりで過ごす時間、嬉しいやろ?」

「いきなり怖いなあ」

「まあ、そういうわけでな」

「お前の急に素に戻るテンションも怖い」

「魔族って言うたら、こんな感じでな、どこに魔法の秘密をかくしてんねん、て関係者全員を追い込む一族やんか」

「やんか、て言われても」

「そんな人らやねん」

「中世の魔女狩りみたいやな」

「しらんけど、秘密を隠してる奴は暴いて殺せ、秘密を知らんのはそのまま殺せ、言うてな」

「なんやいきなり皆殺しにしとるやないか」

「そんなことばっか言うてな、関わったら殺されるか生きたまま解剖されるか、そこまでいかんでも、死ぬまで毎日よーわからん呪文の訓練させられんねん」

「最悪や」

「恐ろしい一族として有名なんやで」

「うん、絶対関わったらアカン奴やそれ」

「自分そんなヤバい名前、コンビ名に入れたらあかんやん!」

「そんなコンビ名にしたん俺ちゃうわ!」

「そやった」

「もうなんやねん疲れるわ」

「なにが」

「何の話をしとんねん俺らは今」

「最初から、そんなヤバい魔族ってのをどやって僕から外すかの話しとるで」

「お前魔族はおすすめやって言うてたよ」

「そやけど、こんな可愛らしい僕がヤバい魔族っておかしいやん?」

「つうか先に、俺のハーレム抜いて!お前の魔族なんかどうでもええわ!」

「ええことあるか!」

「なんでやねん!」

「僕がそんな変な人やと思われてんねん」

「お前は変な人や!」

「違う!」

「そんで俺は鬼畜生やとおもわれてんねんハーレムのせいで!」

「大丈夫やて。そんな出来ると思われてないから」

「狙ってる時点でアカンやん!」

「犬畜生みたいな顔してる自分がハーレムって見果てぬ夢を追ってるだけやろ?」

「思ってたより酷いディス入れてきたねお前」

「どうせ自分は僕さえ居ればええんやし。お客さんもわかってるし」

「そこも怖いとこやねん」

「それより、そんなやさしい僕が危険な魔族やったらアカンやん」

「極めて正確やん。お前危険やん」

「え?」

「自覚ないの!?」

「危険ちゃうやん僕。ほら、魔族はさっさとオークションで売ろ」

「絶対売れる気せえへん」

「んなことないよ。欲しがる人もおんねんで」

「今の話で魔族欲しい人居るん!」

「魔法使いになりたい人とかな」

「それ元々ヤバい人なんちゃう?」

「んーどやろ?趣味が生贄探しくらいで、ええ人やったりすんで」

「今確実にヤバい単語出てきたな」

「何が」

「いーけーにーえー。ヤバいやろ」

「街をぶらついてな、儀式に使えそうな生贄さがしてるだけやで」

「ガチヤバやないか!」

「ぽっちゃりとした、清潔感のあるな」

「警察や警察!」

「豚とか鶏やで」

「紛らわしい事言うな。人かと思ったやんか」

「人は年に数回って言うてたよ」

「はいアウト〜!」

「一回で数人な、雇って儀式参加して貰うだけやで。給料も出るし」

「生贄やん給料でてもしゃあないやん」

「そこの居酒屋でよーやってんで」

「ん?」

「どした?」

「生贄の儀式を居酒屋で?」

「そや。僕も一回出たことあるし」

「そもそもどんな儀式でなんで生贄必要やねん」

「あれな、居酒屋に集まんねん。生贄とな、魔法使いなりたい人とな」

「居酒屋で?」

「あと幹事は生贄の性別によるな」

「かんじ?」

「そやねん。そんで机に並んで座んねん」

「どんな儀式が始まんの?」

「例えば生贄が女子やとするやん」

「たいがい女子ちゃうの?」

「ちゃうよ。男子ん時もあるけど」

「まあそれはええわ」

「そしたらな、生贄女子を目当てに魔族の男子が来んねん」

「え、なにそれ?」

「合コンの儀式」

「なんでそれが生贄やねん!」

「自分そー言うけどな、魔族なんて誰彼構わず魔法の実験に使い潰す、鬼のような一族やと思われてんねんぞ」

「そやな思われてるちゃうくて実践してるよな、きっと」

「結婚なんか出来るわけないやん!」

「結婚したいの!?」

「魔族滅びるのは嫌やん。そやから、生贄になって貰ってな」

「そういう意味の生贄なんか」

「そんなオカシい一族と結婚するなんて、ほぼ生贄やん。尊い犠牲やん」

「わかってるなら魔族は生き方省みたほうがええんちゃうかな!」

「それが出来へんから魔族なんや!そんで魔法使いになりたい人に頼むしかないんや!」

「だからそいつ誰やねん!」

「魔族とつながりを持ちたい、魔法を知りたいって人」

「なんでそいつ必要やねん!」

「魔族は、魔族の時点でもう普通の異性と知り合われへんし」

「関わりたくないもんな」

「せやから、そんな一般社会に居てて魔法知りたいなんてな」

「それが、魔法使いになりたい人か」

「そんなイカレてる人の伝手くらいしか、頼るもんがないんや!」

「結局そいつの事もディスっとるやんけ見境ないな!」

「買い物とかも魔族は出来へんしな、豚や鶏とか自分で手に入りにくいもんお願いしたりな、居ったら便利なんや、魔法使いになりたい人」

「言い方。そんで、もしや、それ生贄ちゃうくて食料なんか?」

「ん、食料調達の儀式のための生贄やで」

「なんでもかんでも儀式つければええ、と思ってないか?」

「生贄を捧げて食料を得てるやん」

「生贄がそのまま食料なってんねんから、儀式要らんやろ!」

「ああ!」

「今気づいた!」

「そーいえばそやな!頭ええな自分!」

「お前ら一族揃いも揃ってどんだけ頭沸いとんねん!」

「魔法のことしか考えられん魔族がそんなんわかるわけないやん」

「知識が思考が偏りすぎてるわ」

「しかもそんな生きてく能力ない魔族がやで」

「言い切ったなあ」

「生き物なんて育てられるわけない」

「なんなん?魔族ってアホの集まりなん?」

「そやでそんなん気にする暇あったら魔法の事考える人ばっかやで」

「いや気にせんと死ぬぞ?」

「そやで死ぬし実際死んでんねん!魔族人口は減少傾向にあんねん!」

「そんなアホの一族なんか滅んでまえ!ってならん?」

「いや実際僕もそう思うけど」

「そしたら合コンとか延命すな!魔族を捨てられる奴だけ呼べ!」

「魔族捨てられるようなんは、とっくに魔族捨ててんねん!」

「純粋培養のアカン奴を合コンに呼んだらアカンやん!」

「かわいそうやん!」

「なにがや!」

「合コンの儀式してもな、生贄の子がな、男でも女でも逃げんねん!」

「そら魔族やからやろ?」

「ちゃうねん、なんか臭くて目もあわせてくれんくて怖いんやて」

「臭いってなんやねん」

「確かに皆、若いのに魔法の事ばっかで風呂も入らんようなんばっかやけど」

「アカンな!合コン当日くらいは風呂入らせろ!」

「人間、外見ちゃうねん!自分かてそうやろ!」

「俺を仲間に引き込むな!」

「穴に落ちた狸みたいな顔してても、僕みたいなええ子みつけてる自分にはわからん話やねん」

「ちがうわ!話を洗濯機に入れるな!」

「どーいう意味や」

「ぐるんぐるんお前がかき回すせいでわけわからんくなっとんねん!」

「うまいこと言うなあ」

「うまくないわ!お前な」

「なんや」

「合コン当日にすら風呂入らんような、他人に気を使わん奴をどう思う」

「僕は無理やなあ」

「お前分かってて、なんで怒るの?」

「それは魔族としては、そんな事くらいで何で嫌われるんやろって思うし」

「せめて風呂入るくらいの気遣いを見せろって話やろ」

「そういうことは苦手な人らやねん」

「あー、もうそしたら儀式やと思えばええねん」

「儀式って」

「合コンの儀式の前にはな、シャワーの儀式っつうのがあんねん」

「ほう」

「みそぎ、みたいなモンや。合コンの儀式の前にはな体を清める必要があんねん」

「なるほどな!それなら皆やってくれそうやわ!」

「なるほど儀式ってつけなやってくれんアホの集まりなんやな」

「自分も言い方」

「あのなあ。会話の儀式っちゅうのがあってな」

「なんやそれ」

「魔法を正しく使うためにはな、相手と目をあわせなアカンねん」

「ちょっと難しいかもなあ」

「けど魔法のためや」

「そしたらやるわ」

「そやろ、あと聞き上手の儀式っちゅうのがあんねん」

「なにそれ」

「会話っちゅうのはな、自分の話ちゃうくて、相手の話をどんだけ上手く聞き出すかってことやねん」

「なるほど」

「相手が話したいことをさりげなくフォローしたりな、あわせていく儀式や」

「めっちゃ難しいなそれ!」

「そや、相手にあわせていくっつう、上級の儀式やで」

「失敗すんの怖いわ」

「失敗を恐れてたら魔法上達せえへんのやろ」

「そやな!」

「そんで挨拶の儀式っちゅうのもあんねん」

「あ、それは魔族で最初からあるで」

「あんのかい」

「そや、こーやって手を組んでな」

「九字を切るみたいやな、りん!ぴょう!とう!みたいなな」

「それは違うけど、なんか似てて、わけ分からん呪文となえんねん」

「へえ」

「すい!きん!ちかもく!ど!てん!かい!めーい!」

「どこからツッコんでええかわからんな!」

「なにが」

「惑星やないかい冥王星は惑星から落とされとんねん、あとなんでそれ挨拶!」

「お互いにこれやりあうのが挨拶やねん」

「合コンでいきなりソレされたら、俺でも逃げるわ」

「そーなん!?」

「あたりまえや、挨拶の儀式っつううのはな、こんにちは〜、とか笑顔で相手の顔を見るっつうシンプルな儀式のことじゃ」

「むずかしいな」

「どこがやねん、大事な儀式や」

「九字切ってるほうが楽でええやん」

「よくないわ!挨拶っちゅうのはな、私はあなたとコミュニケーションとる意志ありますよ〜ってお互い歩みよることやねん。魔法使うのと同じやぞ」

「そうなんか」

「そや!いきなり相手に九字切っても逃げるだけや、まずじっくりとお互いの事をわかるのが大事なんや!魔法に慣れてくのと同じや!」

「自分凄いな」

「何が」

「僕、自分と一緒んなってよかったわ」

「何怖いんやけど」

「自分なら、あの使えもしない魔法のことばっか考えてるアホの魔族の子らを更生させられるよ!」

「したないわそんな無駄な一族滅べ!てゆーとんねん!」

「けど、僕が魔族捨てられへんくなるな。自分魔族に必要やし」

「話聞けや。要らんやろ、むしろこれくらい自分で考ええよ」

「そや、僕のちゃうくてな」

「えまだ他に魔族捨てたい人おるの」

「この間、合コンで一般人と付き合うことんなって魔族捨てたい子がおんねん」

「合コン成立してるやん!ええやん今の話結構無駄やん!」

「ええことやん!」

「魔族はそれで一人減ってますけどね!俺らには嬉しいけど!」

「その子の魔族余ってるから自分にあげるわ」

「絶対要らんわ!」

「どっちにせよ、結局魔族からは逃げられへんぞ、自分」

「なんで」

「僕が逃さへんからや」

「怖い!もうええわ!」

「どもありがとございました、めーい!」

「だからもうめーい!は無いっちゅうとんねん!」

一旦これで打ち止め。

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