第三十四話「原因」
「これは」
「ひどい、誰がこんなこと」
小味とカリマは驚きと共に怒りも混じっていた。
「怒らないであげて」
普通ならこんなひどい姿を見て怒るのが当然であろう。
だが、嫁である白ドラゴンは小味とカリマを落ち着かせようとした。
「でも…」
「これは彼が戦った証拠よ」
「どういうことですか?」
「彼の真後ろを見て、そこにまだ空間があるでしょ」
小味とカリマは氷で凍ってる白ドラゴンの後ろを見た。
そこにはまだ少し空間がありカリマはその異常な空気を感じ取った。
「これは」
「どうしたの?カリマちゃん」
「小味、離れろ。ここは危ない」
「え、どういうことなの?」
「ここには電磁波が流れてる、しかもかなり強力だ」
「えっ」
「もしかして旦那さんはこの空間をみんなに害を与えないため犠牲に?」
カリマは横にいた白ドラゴンにそう聞いた。
「ええそうよ、守ろうとしたんだけど勝てなかったの」
カリマに危険だといわれ小味たちは洞窟から離れた。
「だから雪が降ったり村の人達も行方不明になってるのか」
「行方不明?」
白ドラゴンは初めて聞いたかのように不思議そうな感じでカリマに聞いた。
「知らないのか、何でも旦那さんがいなくなってからクラクス村の住民が時々行方不明になってるらしい」
「そんな、初めて聞いたわ」
「無理もない、あなたはあまり人間の話を聞かないだろ?ドラゴン同士だから、事情は大体分かる」
「時々村には降りるようにしていたのだけれど彼がいなくなってからかなり減ってしまったわ」
「でも、この前は姿を消して来てくれただろ?」
「この前?」
「私達がクラクス村に初めて来た日だ、ちょうど女の子も一緒にいた」
「いいえ、行ってないわ」
「でも、この前確かに」
「それは俺たちのこと言ってるのかい?」
突然声がしたほうに顔を向けるとそこにはカリマと同い年のような若いドラゴンが現れた。
かなりお久しぶりです。
体調もあまり良くなく書ける時に頑張って書きました。
あまり執筆が進まなかったのですがそれはやはりプロットを作ってないのも原因がありそうですね。
なるべくプロット書いてすらすら執筆が出来るように頑張りたいと思います。
それでは。




