第三十二話「クラクス村」
「それで、これからどうする?白ドラゴン様はいなくなってしまったんだぞ」
「いや、まだ1頭いるだろ?何とかなるはず」
クラクス村の住民は夜中とある会議をしていた。
「でも、この村のバランスが崩れてきてるのは知ってるだろ?最近では行方不明者も出てるし、何とかしないと」
「誰か代わりになるドラゴンはいないのか、今はドラゴンたちと交流が深まり仲が良いはずだろ」
「お父さん、お父さん」
女の子は会話に夢中になってる父親に呼び掛けた。
「なんだ、今は忙しいんだ後にしてくれ」
「でも」
女の子が見つめる先には白いドラゴンがちょうど降り立つ所であった。
今は夏。
誰もが暑く感じてる所に小味とカリマは少し涼しい場所にいた。
そこは山合にあり少し歩道から外れれば小川が流れてる所であった。
小味とカリマはその山合にあるクラクス村を目指していた。
「本当にこの先に村があるの?」
「ああ、何でも神様がいる村だとか聞いたぞ」
「どんな神様なんだろう、早く会いたいね!」
「ああ」
そんな会話をし続けて50分、小味とカリマはクラクス村に到着した。
たくさんのお店が出てると思ったがそんなこともなく、村の1人も歩いていなかった。
「ここがクラクス村…」
小味は周囲を見渡す。
地面に落ちてる空きビン、タバコの吸い殻、とある建物には窓ガラスが割られ外の空気が永遠に入りこんでるのも見かけた。
本当にここに神様がいるのかと小味たちは不安になった。
「誰1人歩いてないね」
「おかしいな、もっと賑やかな村だと聞いたのだが」
周囲を見ながら村の奥へと進んでいく小味たち。
少しずつ異変を感じながら歩いていくと突然脇の建物から女の子が飛び出してきた。
「白ドラゴン様!」
「おい、待ちなさい」
女の子と共に後に続けて男性が出てきた。
「あなたは?」
小味がそう聞くと女の子は口を開いた。
「私はエミ、今そこに白ドラゴン様が」
エミと名乗る女の子はカリマがいるすぐ真横を指さしていた。
だが、みんながその場所を見ても白いドラゴンの姿はなかった。
おかしいなと感じつつ、エミは不思議がってると、その異変をカリマだけは気づいていた。
お久しぶりです。
前回の更新からだいぶ経ってしまいました。
今回は神様といわれてる白いドラゴンのお話です。
なるべく面白く書くんだと考えながら執筆していたのですがあまり気を張らず気軽に書いていけたらなと思ってます。
短いですが少しでも楽しんでいただけたら嬉しいです。
それでは。




