第二十九話「暑さとお水」
「今日は暑いね」
二人を容赦なく太陽が照らし続けていた。
木も岩も草もない立地を小味とカリマは歩いていた。
時折、カリマの翼で出来た影に小味は移動する。
「そうだな、こう暑いと湖で水浴びしたいくらいだな」
「それ楽しそう、でも、その湖が一向に見えないね」
「そういう小味は私の翼で1人だけ涼んでるようだが」
「人間だけの特権」
「ずるすぎるぞ」
「えへへ」
他愛もない会話を続けカリマと小味は歩いていく。
すると歩いてる途中、小味は鞄の中にある水を取り出しカリマに伝えた。
「カリマちゃん、もう水がないよ。どこかで補充しないと」
「ん、でも、困ったな。見渡す限り水がありそうな場所なんてないし」
「民家もないよね、早く次の街に行けたらいいんだけど」
「私が飛べば次の街へすぐに行けるけど前回みたいな騒ぎはあまり起こしたくないし、困ったな」
「仕方ないよ、しばらく歩き続けよう。何か発見があるかもしれないし」
そう小味が言うとカリマは頷き二人は歩き続けた。
その頃、少し離れた所にとあるお店があった。
お店というより出店のような感じで何かを売っている。
店主らしい1人はリズムに乗って時々通りかかるお客に訴えていた。
「あっ、あソーレ、ソーレ、ソーレ、癒しのお水、命に関わるお水、どこよりも安いイェーイ」
「ちょうどよかった、水が売ってるぞマリ。これで熱中症にならなくて済むな」
「わーい」
通りかかるお客はその店主からお水を買っていく。
「マイドアリガトー」
お礼をお客に言うとその店主はニヤリと怪しげな笑みを浮かべていた。
前回の更新から一か月も経ってる……
すみません、体調も不安定で、あまり小説を執筆しようという気になれずもがいてました
ほんと病気に勝たないとですね!
少しだけ書くことが出来たので楽しんでいただけたら嬉しいです
それでは




