第十八話「怪我と誘い」
「カリマちゃん…! カリマちゃん!」
小味はひたすらカリマの体を揺さぶった。
だが、カリマは左目を撃たれ怪我をしていた。
小味は危うくカリマの翼がクッションになって上空からの落下の衝撃に耐えられてた。
「どうしよう、誰か、誰かー!!」
小味は周りに助けを求める。
だが、周りにはドラゴンを嫌ってる住民ばかりで誰も助けようとはしなかった。
「ドラゴンだから私には運べないし…」
小味が困っていると住民たちは言葉の刃をかける。
「早くどこかに連れていきなさいよ、ここにいられても邪魔なのよ」
「おいおい、人間は病気とかの予防接種はするけど、ドラゴンはしないんだろ? ここにいては俺たち人間にも感染で病気が移っちまう。出てけよ」
住民の子供は助けたい気持ちでいっぱいなのか、近くに寄ろうとするが、親たちはやめておきなさいと注意をする。
どうしたらいいのか、誰か助けてほしいと考えたり願ったりする小味だが、どうすることもできない。
すると、そこに一本の光が見えた。
「大丈夫ですか?」
一本の光は女性であった。
小味は必死に助けを求めた。
「友達が銃で撃たれてしまって…だから、あの、どうしたらいいか」
「待って、今友達を呼ぶわね」
そういうと、女性は小さい笛を吹いた。
すると、キィーキィーと高い声が聞こえる。
笛ではないことを確認すると小味は辺りを見回した。
「来たわ」
女性はそういうと笛をしまい上空を見つめた。
「キィーキィー」
遠くから声が聞こえる。
住民たちはなんだなんだと騒ぎながらその声の主がドラゴンだと分かるとみんな家の中に入っていった。
そのドラゴンはバサバサと翼を羽ばたきながら小味たちの前に現れた。
翼の羽ばたきで風が周囲を巡る。
「すごい…!」
「ピロ、このドラゴンが怪我をしてしまって動けないの。例の石で治してくれないかしら」
「キィーキィー!」
ピロと呼ばれるドラゴンはカリマより小さい。
この小さい体でどう治すのかと小味は考えてると、ピロは首にかかれていたバッグからある物を取り出した。
「石?」
ピロはその石を取り出すとカリマの左目に近づけさせた。
その石はキラキラと黄色に輝いてる。
「キィー!! キッキィー」
石が更に輝きを増しピロは声をあげた。
「……小味」
「…! カリマちゃん!」
カリマは痛がってた左目をパチパチとさせる。
「大丈夫なの?!」
「…あぁ、でも、まだ痛む」
「カリマちゃん、無事でよかった」
そういうと小味はカリマに抱きついた。
「心配させてごめんな。それよりこのドラゴンにお礼を言わないと」
「キィーキィー」
「ありがとう」
「ありがとう、ピロちゃん」
カリマ、小味の順にお礼を言う。
すると、ピロを呼んでくれた女性はこう言った。
「少しでも和らいだのは良かったわ。でも、ちゃんと治療しないとだからとある場所に来てほしいの」
「キィーキィー」
女性とピロは歓迎モードになり、小味たちは付いていくことにした。
「分かった」
カリマは左目が完全に治ってないので違和感を覚えつつ、ふらふらしながら女性の後ろを歩いた。
小味もカリマを支えながら歩く。
その後大変なことになる事も知らずに。
なんか今回はどこにでもあるような簡単なお話ですみません。
今までプロット無しで思いついたことを書いていたのですがこのままではいけないと思い次のプロット考えました。
でもやはりぎこちないですね。
難しく考えすぎるのが良くないのかなーと思っていたり。
もう少し気楽に考えないとダメですね。
それでは。




