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12話 初の戦闘

 ゴブリンを見るや、ルビアが尋ねてくる。


「あれってゴブリンだよね?」


 先程とは一転して、ルビアが少し震えながら裾を触りながら、俺の裏側に回ってゴブリンを見ていた。


「そうだね」

「......」


 するとゴブリンが俺たちに気付いて、こちらに向かって歩き始めてくる。ミアは驚かずにゴブリンを見て観察して、そしてラッドとミーシェはすぐさま戦闘態勢に入り、俺たちを守るように前に立ち始めた。


「まずは俺とラッド、ミーシェでゴブリンを倒そう」

「「わかりました」」


 ゴブリンの頭上に黒風コクイを使って、ゴブリンたちの視界を阻む。それを見るや、ラッドとミーシェがゴブリンが翻弄しているところを短剣で首を斬り落とした。


「す、すごい......」


 ルビアが驚きながらつぶやいた。


「次からはルビアも参加してもらう予定だからね」

「う、うん。でも大丈夫かな?」


 こちらを上目遣いで見ながら不安そうに尋ねてくる。


「もしルビアが失敗しても俺たちがカバーするからいつも通り魔法を使えば大丈夫だよ」

「うん......」


 それでも不安そうにしていたので、小さなころ父さんにやってもらった通り、俺はルビアの両手を握り、深呼吸を促した。するとルビアは俺の顔を見つつ、息を整え始めた。そこから数分経って、ルビアがいつも通りの雰囲気に戻るのが分かった。


「ありがと。本当にノアとかみんながいてよかった」

「いいよ。それが俺たちの役目だから。それに仲間じゃん」

「うん!」


 全員いける雰囲気を感じ取ったので、ダンジョンを進み始めた。今回ダンジョン攻略で必要なのは二階層までであって、そこから先は進まなくてもいいことになっていた。まだ一階層の序盤な為、早めに進みたかったので少しばかり速足で歩き始める。


 先程戦闘したところから十数分経ったところでコボルトを目視した。俺はルビアの近くに行って、確認すると先程とは違い、戦闘できる雰囲気が出ていたのでみんなに言う。


「じゃあミーシェの援護をルビアとミアがやってもらう感じで。俺とラッドは危険な状況になりそうになったら助けるから」


 全員が頷いたのを確認して、コボルトの前に立ち始めた。するとコボルトたちもこちらに気付いて攻撃を仕掛けて来た。


 最初にルビアがライトを使い、コボルトの視界を妨害したところで、ミアが風切エア・カッターを使ってコボルトの足を切断する。そして最後にミーシェがコボルトの首元を斬って、戦闘が終わった。


 するとルビアが俺の方に嬉しそうに走ってきて抱き着かれる。


「ノア、ノア! やったよ! 私もモンスターを倒せたよ!」

「うん! だから抱き着くのは辞めよう......」

「あ、ごめん」


 ルビアは顔を赤らめつつ離れてくれた。


(き、緊張した......)


 あのまま抱き着かれていたら、幼馴染とはいえ、流石に平常心を保つのはキツイ。ルビアも自分がどれだけ可愛いかわかってほしいよ。そう思っていた時、ミアがこちらにやってきて言われる。


「私もモンスター倒したんだけど?」

「え、うん。でもミアは初戦闘じゃないよね?」

「そうだけど......。知らない!」


 なぜかそう言ってそっぽを向いてしまった。


(あれ? 何か怒らせること言っちゃったかな?)


 でもルビアに比べて、ミアはモンスターを倒して嬉しいとかあまり無いと思うんだよね......。


 その後、なぜかミアは怒りながら先に進むと、パーティが壊滅しかけているところに出くわした。


「やばい!」


 俺は言うのと同時に、ラッドに目線を向けて助けるように仕向けた。するとラッドもわかっていたようで、すぐさま行動に移してくれて、助けに行ってくれた。


(流石だな)


 ラッドに続くようにその場へ向かった。

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